デイサービスとデイケアの違いって? 知らずに選ぶと本人の生活機能が下がるかも
「ケアマネさんから『デイケアにしますか? デイサービスにしますか?』って聞かれて、違いがよく分からなくて……」
ある日、ご家族から相談を受けました。
私は答えました。
「それ、本人の状態と目的次第で、全然違う結果になります」
デイサービスとデイケアの「根本的な違い」
名前は似ていますが、目的がまったく違います。
正式名
デイサービス:通所介護
デイケア:通所リハビリテーション
主な目的
デイサービス:生活機能の維持・社会参加
デイケア:リハビリによる機能回復
配置職種
デイサービス:介護職員中心
デイケア:理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が配置
医師の指示
デイサービス:不要
デイケア:医師の指示が必要
提供施設
デイサービス:民間事業者中心
デイケア:病院・老健等の医療法人中心
「介護のためのデイ」と「リハビリのためのデイ」と覚えると分かりやすいです。
デイサービスを選ぶべきケース
こんな方にはデイサービスが向いています。
認知症で外出機会が必要
在宅での入浴が困難
介護者の休息(レスパイト)が必要
社会参加・交流が目的
食事・入浴サービスが優先
デイサービスは、本人の生活機能を維持することが目的。レクリエーション・入浴・食事・送迎が中心です。
「楽しく過ごせる場」として、認知症のBPSD(行動症状)の予防にも効果があります。
デイケアを選ぶべきケース
一方、デイケアが向いているのはこんな方。
退院直後で機能維持が必要
関節可動域・歩行能力の改善目的
言語聴覚士の関与が欲しい(嚥下・発声)
医療的なリハビリが必要
デイケアは、本人の機能を回復することが目的。理学療法士・作業療法士による個別リハビリが受けられます。
「歩けるようになりたい」「飲み込みを改善したい」という明確な目的があるならデイケア。
費用の違い
「リハビリがある分、デイケアは高い」と思われがちですが、
実は1割負担の費用差は意外と小さいです。
デイサービス:約700〜900円
デイケア:約800〜1,000円
これに、
食費:600〜800円
入浴加算:50円程度
送迎加算:含まれることが多い
を加えた金額になります。
費用面で大きな差はないので、目的で選ぶのが正解です。
併用は可能
「リハビリも、社会参加も両方欲しい」という方は、併用が可能です。
月曜:デイケア(リハビリ)
水曜・金曜:デイサービス(入浴・交流)
ただし、区分支給限度額の範囲内で組む必要があります。ケアマネと相談して、回数と頻度を決めましょう。
見学・体験で確認すべき7つのポイント
施設を選ぶ前に、必ず見学してください。
①利用者の表情
楽しそうにしているか、無表情で座らされているか。
②職員の声かけ
利用者を「○○さん」と呼んでいるか、雑な扱いをしていないか。
③送迎エリアと時間
自宅への送迎時間が許容範囲か。
④プログラム内容
レクリエーションの幅、リハビリの質。
⑤入浴設備
清潔感、介助の手厚さ。
⑥食事の質
試食できるなら絶対に試食を。
⑦緊急時対応
看護師の配置、緊急時の連絡フロー。
特に①と②は、現場の質を最も反映します。「うわべの清潔さ」より「人の温かみ」を見てください。
本人が「行きたくない」と言うとき
最大の難所が、本人の拒否です。
私が現場で見てきたアプローチ。
①「お試し」から始める
「1日だけ体験してみよう」と気軽に提案。
②同年代の利用者の存在を伝える
「ご近所の◯◯さんも行ってるよ」と知り合いの情報を入れる。
③送迎係に「優しい方」をお願いする
初日の印象が決定的。慣れた職員を頼む。
④目的を本人視点で説明
「リハビリ受けて、お墓参りに歩いて行けるようになろう」「カラオケできるよ」など。
⑤無理強いしない
1〜2回試して合わなければ、別の事業所も検討。
施設は数多くあります。「ここがダメだから諦める」のではなく、「合う場所を探す」発想で。
「合う/合わない」が出やすいのは
私の経験では、認知症の方ほど施設との相性差が大きいです。
大規模で賑やかな場所が好きな方
小規模で落ち着いた場所が落ち着く方
男性利用者が多い場所
女性利用者が多い場所
認知症対応が手厚い事業所
比較的軽度の方が多い事業所
本人の好み・性格に合わせて選ぶことで、「行きたくない」が「行きたい」に変わります。
介護福祉士からのお願い
デイサービス・デイケアは、
本人の社会参加を支える
介護者のレスパイト(休息)になる
生活機能の維持・回復に直結する
家族介護の中で、最も効果が出やすいサービスです。
「行きたがらない」を理由に諦めず、合う場所を見つけてください。
そして、施設での出来事を毎週ケアマネと共有することで、ケアプランも改善していきます。家族の協力が、より良いサービスを引き出します。
📖 詳しくはブログで解説しています
noteでは違いと選び方に絞ってお伝えしましたが、ブログでは、
自己負担額の詳細(要介護度別・加算別)
見学・体験での具体的な質問例
認知症対応型デイサービスの活用
「お試し」から本格利用までの段取り
介護福祉士から見た「合うデイ・合わないデイの見分け方」
を網羅的に解説しています。
▶ デイサービスとデイケアの違い|目的・費用・選び方を介護福祉士が解説
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🙋 自己紹介
介護福祉士 SEDO(経験7年)
特別養護老人ホーム・介護老人保健施設での現場経験をもとに、ご家族のリアルな悩みに寄り添う情報を発信しています。
