草間彌生の「人種差別」に、なぜアート業界は沈黙したのか
草間彌生のアートとやらは、資本主義的抑圧への反抗の表現ととらえられ、リベラルやLGBTQとかの流行に乗ってるように思えて、世界中の美術界が取り入れた。
しかし草間自身は、古臭い差別意識の持ち主で、とくに黒人へのレイシズムが以前から指摘されていた。
だが、草間のそういう部分は、「意識的に差別者を演じていた」などの、業界人たちのエクストリーム弁護によって、誤魔化されたきた。
草間の権威に傷をつけるわけにはいかなかった。
なぜなら、草間はカネになったからだ。
ーーという3年前の黒人ライターの論考が、草間の死とともに、SNSで再び流通しています。
私は2017年のVice Newsの記事で、2002年に初版が刊行された草間の自伝『無限の網(Infinity Net)』において、彼女が一貫して黒人を「未開で、過度に性的な存在」として描いていることを指摘しました。(中略)
2011年に『無限の網』の英訳版が出版された際、この一文は削除されていました。それは誤訳によるものではありません。段落の他の部分はそのまま残っており、黒人やホームレスの人々について言及したその一文だけが取り除かれていたのです。
当時、私はこの「欠落」をどう解釈すべきか決めかねていました。しかし、『1945 to Now』を読んだ今、それは草間を西洋の観客向けに巧みに「浄化」し、市場価値を高めるために彼女を再構築しようとする戦略の、初期の兆候だったのではないかと考え始めています。(中略)
こうした傾向は、この作品集でしか読むことのできない数少ない作品の一つ、1971年の戯曲『Tokyo Leee』の台本の一部においても同様に見られます。登場人物の多くは、その性格や、せいぜい「容姿端麗」あるいは「金髪に青い目」といった特徴で描写されています。しかし、草間が描く唯一の黒人の登場人物は、「野性味のある風貌で、体毛が濃く、漆黒の肌をした野蛮人」と描写されているのです。(中略)
草間の作品に見られる人種差別について、批評的な言説がこれほど少ないことには心底驚かされます。絶えず自己批判を繰り返してきたはずの美術界が、なぜ草間による黒人の扱われ方について議論してこなかったのでしょうか。(中略)
これについて考えられる唯一の理由は、金銭的な事情です。
草間彌生について、アート界があなたに知られたくないこと What the Art World Doesn’t Want You to Know About Yayoi Kusama(Dexter Thomas, Hyperallergic, June 1, 2023)
要するに、カネである、と。
それで朝日新聞も左翼も、草間彌生に群がった。
胡散臭いアート業界。
そんな感想は、本多勝一の昔の草間批判が発掘されたことで、日本でもSNSで流れていました。
もちろん、それに対する草間擁護論もありました。
草間彌生さん死去で本多勝一氏の過去批判が再注目
草間彌生さんは2026年8月14日、多臓器不全のため東京都内の病院で97歳で亡くなりました。本多勝一氏の批判は、草間さんの反戦・反権力イメージとニューヨークでの生活の矛盾を指摘したもので、再注目されています。奈良美智さんは「草間さんの作品は歴史に残る。本多さんは頭を垂れるべき」と投稿し、会田誠さんは微笑みながら読んだと述べました。Xでは芸術家の人間性と作品評価、時代文脈をめぐる声が相次ぎ、会社は「永遠の愛と魂を探究し続けた」と追悼しています。
(Xのストーリー)
以下、目立ったポストを挙げてみるとーー
本多勝一による草間彌生の批判が笑ってしまうような面白さなのでここに置いておきます。欧米でちやほやされて、反戦・反権力・天皇批判をしていた前衛芸術家の草間彌生はどこへ?という感じの内容。
(風間勇助)
本多勝一による草間彌生の批判が笑ってしまうような面白さなのでここに置いておきます。欧米でちやほやされて、反戦・反権力・天皇批判をしていた前衛芸術家の草間彌生はどこへ?という感じの内容。 pic.twitter.com/DPPjXAXJqz
— 風間勇助 (@Kazama_narapu) August 27, 2026
本多勝一さんのような人はそうだろうな、とは思う。しかし、世に成し遂げたことは視覚化されるので、草間さんと同じようなことをしている自分は、この頭だけが大きいような人の批判は頭にくるが笑い飛ばす。歴史上に草間彌生の作品は残るが、本多勝一の批判は決して残らない。草間彌生の成したことは彼のひとつかそれ以上の次元にある。完璧ではない人間がどれだけのことが出来るかにおいて、これだけのことを成した草間さんに対して、本多さんは少しでもこうべを垂れるべきだと思う。
(奈良美智)
本多勝一さんのような人はそうだろうな、とは思う。しかし、世に成し遂げたことは視覚化されるので、草間さんと同じようなことをしている自分は、この頭だけが大きいような人の批判は頭にくるが笑い飛ばす。歴史上に草間彌生の作品は残るが、本多勝一の批判は決して残らない。草間彌生の成したことは彼… pic.twitter.com/gQnMcqhDFU
— yoshitomo nara / 奈良美智 (@michinara3) August 27, 2026
僕は草間彌生/本田勝一両氏の偏りのある人格を自分なりに把握しているつもりで、かつ、国際的な現代美術界の疑わしい側面も垣間見てきたつもりなので、この一文は微笑みながら読んだ。
(会田誠)
僕は草間彌生/本田勝一両氏の偏りのある人格を自分なりに把握しているつもりで、かつ、国際的な現代美術界の疑わしい側面も垣間見てきたつもりなので、この一文は微笑みながら読んだ。 https://t.co/37XWMv8t8U
— 会田誠 『茶の本』解説書きました (@makotoaida) August 27, 2026
株式会社草間彌生は、まあ、消費資本主義の権化みたいなところですが。それっぽくスタッフが制作して商品化、ブランド・イメージで高く売れる。このシステムのおかげで、本人がいなくなっても、新作が出続けることでしょう。
(早尾貴紀)
株式会社草間彌生は、まあ、消費資本主義の権化みたいなところですが。それっぽくスタッフが制作して商品化、ブランド・イメージで高く売れる。このシステムのおかげで、本人がいなくなっても、新作が出続けることでしょう。 https://t.co/gE2GWCR061
— 早尾貴紀 (@p_sabbar) August 27, 2026
杉本博司にいたる前衛ブランド産業だね。
(平井玄)
杉本博司にいたる前衛ブランド産業だね。 https://t.co/u0yhZV1rM2
— 平井玄 (@hiraigen) August 28, 2026
小中高時代は草間彌生と同じ長野県松本市で過ごした田中康夫と浅田彰が、アラーキーをボコボコにし、返す刀で同時開催された草間彌生を持ち上げる腐れ縁対談。
(issaku)
小中高時代は草間彌生と同じ長野県松本市で過ごした田中康夫と浅田彰が、アラーキーをボコボコにし、返す刀で同時開催された草間彌生を持ち上げる腐れ縁対談。 pic.twitter.com/84mt5M8LER
— issaku (@issaku14) August 27, 2026
実は、草間彌生さんの自伝『無限の網』では「黒人には特有の臭いがある」「動物的な性的テクニックを持っている」などと書かれていたのですが、その箇所が英語版では削除。件のデクスター・トーマスは「それはアート界が利潤追求目的で彼女の差別意識を意図的に隠蔽していたから」と解釈。
(Mystery Parrot)
実は、草間彌生さんの自伝『無限の網』では「黒人には特有の臭いがある」「動物的な性的テクニックを持っている」などと書かれていたのですが、その箇所が英語版では削除。件のデクスター・トーマスは「それはアート界が利潤追求目的で彼女の差別意識を意図的に隠蔽していたから」と解釈。1/ https://t.co/7ZpOo7kij5
— Mystery Parrot (ミスパロ)🦜 (@ParrotMystery) August 28, 2026
これホンカツが草間に持った印象と同じだよね。セレブ以外は相手にしない。/
「草間さんが、私が草間さんの芸術を理解していないと仮定し、草間さんをインタビューする資格がないと思ったのは、私が黒人であることも理由の一部なのではないか、と疑問に思った」
(ポンピィ)
これホンカツが草間に持った印象と同じだよね。セレブ以外は相手にしない。/
— ポンピィ (@pom_pom_pee) August 28, 2026
「草間さんが、私が草間さんの芸術を理解していないと仮定し、草間さんをインタビューする資格がないと思ったのは、私が黒人であることも理由の一部なのではないか、と疑問に思った」 https://t.co/ybiRLnrV2b
草間彌生の反黒人のレイシズムは、猛烈で、長期間にわたり、気味が悪く、かつ、この女性は、私のような人間が彼女の芸術を理解する能力がない、あるいは彼女と同じ部屋に立つべきではないと考えていました。私はかつてファンでした、それからそうではなくなりました。それだけです。
(Erika Belle 原語:英語)
Kusama’s anti- Black racism was virulent, long term, disturbing & this woman thought someone like me didn’t have the capacity to understand her art or should stand in a room with her. I was a fan then I was not. That’s all. https://t.co/wCyyQUUDdJ
— Erika Belle (@subject_eye) August 27, 2026
あと、奈良美智。お前の「芸術」も、くだらん・・
<参考>
