【朗読】大下宇陀児『偽悪病患者』3/5
ほぼ週一で青空文庫作品の朗読をしています。
大下宇陀児の『偽悪病患者』、3回目の朗読です。
全5回(目標)でお送りする予定です。
【登場人物】
兄: 喬子の兄。リウマチスで療養中。妹を心配し過ぎると、妹夫婦に被害妄想狂と言われる
漆戸喬子: 妹。美貌の佐治佐助に興味を持ち始めていると兄に告白
漆戸: 喬子の夫であり、喬子の兄とは同級生だった。療養中でかなり悪かったが回復傾向に
佐治佐助: 喬子の兄と夫とは同級生だった美貌の男。様々な悪事を案出し悪ぶるクセがあり、兄は偽悪病患者と呼ぶ
最賀: 無口でブッキラ棒な漆戸の事業上のパートナー。前年に奥さんを亡くした
【これまでの『偽悪病患者』】
近頃、兄と夫の同期生だった佐治佐助が喬子の夫を訪ねに来るらしい。
佐治は美貌の男で、変に悪党ぶる偽悪病患者でもある。
学生時代彼は様々な悪事を案出したが、実際に行動に移したことはない。
いつか最高の悪事を働きたいと発言をしていたことから、兄は喬子に接近しないように言うが、喬子は既に佐治に対して興味を持っていることを自白。
そんな自分を監視するため、夫の事業パートナーである独り身の最賀に同居を依頼。
兄が喬子の手紙の違和感を指摘すると手紙が途絶え。。
【CM】
BGM: PeriTune (ペリチューン)
https://peritune.com/
効果音: 効果音工房
https://umipla.com/
【朗読】
stand.fm
【語彙】
慚愧: 己の過ちを反省し、深く恥じること
懊悩: 悩みもだえること
看破: 真相などを見破ること
【解説】
〇 スタンダールの『赤と黒』:
フランスの小説家、評論家であるスタンダール(本名はMarie Henri Beyle / 1783-1842)による、実際に起きた事件を題材にした長編小説。
〈あらすじ〉
主人公は貧しいけれど、美しく聡明な青年ジュリアン。
彼はその才気を買われ町長の子供たちの家庭教師になりますが、奥さんと泥沼不倫。
神学校に逃げた後、やはりその才気から大貴族ラ・モール侯爵の秘書として働くことになります。
すると侯爵令嬢と激しい恋に落ち、令嬢は妊娠。
仕方ないので、かつてジュリアンが働いていたレーナル家(『偽悪病患者』ではレナールの表記)に身元確認をする。
返って来たのが「ジュリアンは良家の妻や娘を誘惑して出世の踏み台にしている」という返事。
侯爵マジおこ。
侯爵令嬢との結婚が取りやめになったことで逆ギレしたジュリアンは、レーナル夫人殺害を目論むも失敗して捕えられ、死刑宣告を受ける。
侯爵令嬢もレーナル夫人も未だ彼を愛していることを知り、ジュリアンは刑を受け入れる。
【あとがき】
喬子によれば。。
・喬子は佐治に興味を持ち始めていた
・自分を監視してもらうため、最賀に同居してもらっていた
・佐治からも求愛されたが、純潔は守った
・夫に佐治への気持ちを正直に告白しても、佐治の出入りを許していた
そして事件当夜八時半頃。。
・家には喬子、夫、新入り女中のお竹の3人だけだった
・夫は寝室、竹は台所、喬子は電話をかけようとしていたところで原因不明の停電
・暗闇の中で竹は蝋燭探し、喬子の電話はなかなか通じずにイラついていたところで銃声
・電気の引き込み線の蓋がなぜか開いていたが、何とか女二人でスイッチを入れ直す
・明るくなってみると夫は殺害されていて、中庭に面した窓は開いていた
・ピストルは夫の枕元の抽斗にいつもあったが、中庭の山茶花の根本に棄てられていた
・最賀は3日ほど旅行中
・佐治は、喬子と密会するために上野公園の科学博物館前のベンチにひとりでいたと証言しているが事実ではない
佐治さんは「昔の自分に戻るために、簡単に落ちない女が欲しい」と言っていたとのことですが、その相手として見定められたのが喬子だということなのでしょうか。
どうしても喬子の視点で語られているため、事実とは言い難いんですよね。
皆さんは今回の喬子の話をどう読んだでしょうか。。
というところで続きは次回。
また来週もお付き合いいただけたら嬉しいです✨
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