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山の8月15日|ミサと山歩き

チロルの山で迎えた8月15日。
この日はカトリックの「聖母被昇天祭の祝日」となっており、イタリアをはじめ、ドイツ南部やオーストリアなどカトリックの伝統が強い地域では、盛大に祝われる。

日本では終戦の日。滞在した村のミサに行ってきた。

こうしたオーストリアの山間の村の小さな教会は、白壁に玉ねぎ型屋根をのせた鐘楼が印象的だ。
外見は素朴に見えても、内部には意外なほど絢爛な意匠が施されていることが多い。
ひと足先に到着して写真を一枚。こちらの教会も同様に華やかだ。


ミサ中の撮影は控えたが、それは今まで見たことのない印象的なものだった。
その数日前のコンサートで活躍していた楽団がパレードしながら教会に到着する。おそらく村の人たちは楽団と一緒にやってきたのだろう。

一斉に入場してくる人々を見て驚いた。みなさんチロル地方のトラハト(伝統衣装)を身につけている。伝統衣装と書いたが、ここでは特別な日の「正装」なのだ、と実感する。

男性は羽根のついたチロルハットに長い持ち手のついた鎌や銃を掲げている。女性たちは背中に村の紋の施されたディアンドル姿。
参考までに村のサイトから拝借したトラハトの写真を載せておく。

Wildschönau /村のお祭りのページ より


男性は通路の右側、女性は左側に分かれて着席。このあたりも昨今はあまり見ない光景かもしれない。コンサートの夜に赤ワインを3杯召し上がっていた長身のおじいさんもいらっしゃった。

ミサは通常通りの形式で1時間ちょっと。最後に聖母マリアへの祈りを斉唱して終わった。マイクを担当する女性のドイツ語の発音が、まるでイタリア人がドイツ語を読んでいるかのようで、地理的にそうなるのも自然かなと妙に納得した。

この村からも多くの若者が出征し、命を落としたのだろうか。
世界中で争いにより亡くなった人たちのために祈る終戦の日になった。



さて、この日も晴天。午後は近くのSchatzberg(シャッツベルク山)に登ってみることにした。もちろん、山頂近くまでロープウェイに連れていってもらう。

こちらも宿泊者特典のプレミアムカードで無料に。料金表に「往復27.50ユーロ」とあるのを見て「むふふ」となった。

大盛況の様子


山頂まで約8分の空中散歩。

もうあまり珍しくない牛


頂上駅から歩き始める。ここは標高1800mほどだが、かなり暑い。


足元に咲く黄色が目に入った。
Senecio ovatusは日本のキオンやハンゴンソウと同じキオン属の近縁種で、アルプス地方を含むヨーロッパに自生する在来種だそうだ。



ロープウェイ山頂駅からの周回コース半ばからの眺め。遠くにピークがひとつ見えるだろうか。
そこまで往復するつもりだったものの、日陰なし、しかも正面からの太陽に挫けた。私がいるとペースが格段に落ちる。夫と長女だけで行ってもらい、私はこちらの唯一の木陰で待っていることにした。
5歳ぐらいのお子さんも普通に下りてくるのを見て「やはり体力違うな」と感心する。

頂上にピンのように立って見えるのはマリア像


夫撮影。なぜか虫が大量に集まっていたそう。


まだ先は長い。何時だろう。


どうしてこれほど時間の話をしているかというと、途中の山小屋レストランの営業時間が気になっているからだ。
こちらはチロル名物の「カイザーシュマーレン」がおいしいとされる。フライパンで作る温かいお菓子で、山に来たら一度はいただきたい。


結局、この日はカイザーシュマーレンを諦め、ロープウェイまでゆっくり戻った。

え?諦めが早い?
ふふふ、それは……

翌日の朝食に来ることにしたから。
というわけで、明日はカイザーシュマーレンが登場!

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