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深い河を読みました

こんにちは。先日長野に旅行に行き、定宿をしている宿の女将さんとふと海外旅行談義に花が咲きました。私は48年間海外旅行をしたことはなく、いまだパスポートを取得しておりません。
現在この円高傾向で海外旅行のハードルは高くなっています。若い時はあまり海外旅行に行きたいなと思う気持ちはなく過ごしてきましたが、最近は一度は行ってみたいなと思う気持ちがあります。
行ってみたいなと思うのは、台湾、トルコやポルトガルですね。台湾は、日本から近く親日と聞いていますし、トルコは住んでいる街が姉妹都市ということもあり、チューリップ畑や街中にのんびりしている猫ちゃんをみたいなとか、トルコ石や遺跡を見てみたいという思い、ポルトガルは、以前読んだ宮本輝さんの小説のタイトルになっているロカ岬のここに海始まり地終わるという碑を見てみたいなとか、ミーハーな気持ちです。今は先立つものもなく、冬のスキーにお金を使ってしまうのでなかなかですがいつかはわかりませんが一度行きたいなと曖昧に思っています。
そして会話の中で思い出したのが、短大に読んだ記憶のある遠藤周作さんの深い河を思い出し、インドが舞台となる小説だった、そして聖なる河ガンジス河の流れが思い浮かび、時間があるからもう一度読んでみようと思い出し改めて読んでみることにしました。今読んでみると結構深いかなと改めて思うようになりました。

喪失感をそれぞれに抱え、インドへの旅をともにする人々。生と死、善と悪が共存する混沌とした世界で、生きるもののすべてを受け止め包み込み、母なる河ガンジスは流れていく。本当の愛。それぞれの信じる神。生きること、生かされていることの意味。読む者の心に深く問いかける、第35回毎日芸術賞受賞作。

人は皆、それぞれの辛さを背負い、生きる。
そのすべてを包み込み、母なる河は流れていく。

死生観、宗教観に問いかける名著

本当の愛、生きることの意味を問う、遠藤文学の集大成!

Amazonより

この小説のテーマは喪失感、宗教観さらに救済を描いています。それぞれここに出てくる登場人物たちは喪失を抱えています。
登場人物は全員、何かを失っています。
それを癒すかのようにインドにみな向かいます。
* 磯辺は妻を失う
* 美津子は人を愛せない自分を抱えている。
* 木口は戦争の記憶に苦しむ。←インパール作戦の描写が読むのが辛いです。
* 沼田は死を意識する病気を経験する。
* 大津は教会からも社会からも理解されない。

そして彼らは、その喪失感を埋める答えを探して聖なる河ガンジス河に、人生を例えている気がしました。この河にはヒンズー教徒の聖なる河と呼ばれ、死と再生を願い沐浴したりするそうです。そこには身分も関係なく受け入れてくれる大きな河だそうで、愛や神の象徴と聞きます。 
実際テレビで沐浴しているドキュメンタリーを見た記憶があります。実際に私がその場面を見れる自信はないかなと思ったりしました。やはり生と死が同居している場所ですし、迂闊に近寄ってはいけないという雰囲気を感じます。
インドには実際に行くのは大変そうなので、読書で擬似体験ができるのは読書の醍醐味ですね。

そして、私もうまく行かなかったりすると遠くに旅にいきたくなります。やはり旅というのは、自分を取り巻く環境から一時的に離れ、時間とともに自然と気持ちに整理がつきやすいのかなと思ったりします。
登場人物たちもそれぞれ気づきがあり、物語が進んでいきます。最後は怪我をした大津がどうなったのか、消化不良気味で終わっています。

登場人物たちの気持ちに想いを寄せ今回はこの辺りで話を終えたいと思います。

それではまた次の作品でお会いしましょう。


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