美猫ジルベールの子供たち 3
ごあいさつ
こんにちは。
かつて、わが家の庭にいた
美猫ジルベールのお話、5回目です。
第1回目
昨日までのお話
2009年の夏のことです。
ジルが産んだ子ども6匹のうち、
4匹を保護することができ、
そのうち2匹の貰い手が
見つかりました。
あとは残り2匹の里親探しと、
母猫ジルのTNRなのですが…

ヒロシくんのこと
9月になりました。
最初にタマオを保護してくれた
ヒロシくん(仮名)も、
学校が始まっています。
(ヒロシくんという仮名は
猫ひろしから取っています)
夏休みが終わっても、
ヒロシくんは毎日
タマオの様子を見に訪れます。
子ども好きの母は
喜んでいるのですが…
私はときどき
「これでいいのかな…」と
思うこともありました。
…というのも、
私たちの家は
翌年の3月に引っ越しを
控えていたのです。
また、そうでなくとも
わが家にはすでに
4匹の先住猫がいます。
タマオのためを思うと、
よい里親さんに
引き取ってもらえるほうが
幸せですし…
仮に、わが家で
タマオを引き取るとしても、
もう、ヒロシくんも
あまり遊びにこられなくなるでしょう。
里親が見つかりました
そんなある日、
お世話になっている
猫ボランティアさんから
連絡が入りました。
送っていた写真を見て、
女の子の引き取りを
希望している方がいるというお話です。

以前に猫を飼われていたこともある
猫好きさんですが、
現在は先住猫がいないというお宅。
またとない好条件です。
さっそく、数日後に
わが家に来てもらって
お話をすることになりました。
実物を見てもらって
来られたのは、
礼儀正しく優しい感じの
若いご夫婦でした。
仔猫たちが遊ぶ姿を
じっさいに見てもらいながら
居間でお話をしていたところ…
タマオの様子に
目を留められました。
「写真では
こんなに可愛くなかった」
…そうなんです。
私はヒロシくんのことを思うと
タマオを譲渡したくない気持ちも
わずかながらあったので…
あまり、可愛らしくない写真を
選んで送っていたのです。

「この仔といっしょに
2匹で引き取らせて
もらえないでしょうか?」
もとより、
猫のことを理解されている
心優しいご夫婦です。
2匹でじゃれ合っている姿を見て…
「遊び相手がいるほうが
猫のためにもいいに違いない」
と思われたのです。
それはもちろん、
わが家としても
生後2ヶ月の仔猫を
1匹で送り出すより…
きょうだい2匹で
遊び相手がいるほうが
安心に決まっています。
話は、すぐにまとまりました。
数日後、ご夫婦は
猫用の新しいキャリーを
自家用車に積んでわが家を再訪します。
2匹は無事に…
東大阪のお宅へ貰われていきました。
翌年の年賀状には、
大きくなった2匹の写真が
印刷されていました。
女の子のフォウはサクラ、
男の子のタマオはハヤトという
いい名前をつけてもらったそうです。
タマオとの別れ
そう、いま考えても
こんなにいい話は
そうそうありませんでしたね。
気がかりなのは、
タマオを可愛がっていた
ヒロシくんのことです。
母は、ヒロシくんに
タマオの里親が決まったこと、
とてもいいお家に貰われること…
わが家も来年には引っ越すので
もし、タマオを譲渡しなくても
ヒロシくんとは会いにくくなること…
そういった事情を
すべて話していました。
最初は、黙って
母の話を聞いていた
ヒロシくんでしたが…
「いやだ。タマオはタマオだ。
ハヤトじゃない」
いっとき、そう言って
感情をあふれさせたのです。
けれど、最後には
「これが、タマオの幸せのために
いちばんいいんだね」
…と、納得してくれました。

心の中では、
納得できるはずも
なかったと思います。
けれども、よく考えて
いちばんにタマオの幸せを
考えてくれたこと…
その優しさをずっと
持っていてほしいですし…
ゆくゆく大人になったとき、
子どもが拾ってきた猫を
一緒に慈しめるひとに
なってほしいな、と思いました。
そうなってくれていると
私は信じています。
次回予告
わが家で保護した仔猫は
すべて行き先が決まりました。
残る課題は、
母猫ジルのTNR(避妊手術)です。
そのいきさつは、
最終回の明日にお話します。
それでは、また。
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