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初めて来たのに、初めてきた気がしなかった倉敷のこと【岡山・倉敷美観地区】

倉敷美観地区に、ずっと行ってみたかった。

白壁の蔵が並んだ写真を見るたびに、いつか自分の目で見てみたい、と思っていた。出雲大社への旅を計画しながら地図をながめていたら、出雲市駅から発車する特急やくもで倉敷まで行けることを知った。それなら、と旅程に加えてみた。

岡山にいくのは、はじめて。3月に他界した祖母の母方のルーツが岡山だということを、最近知ったのだが、倉敷行きを決めたのは純粋に街並みへの憧れからだった。

特急やくもで、倉敷へ

出雲大社を参拝したあと、来た道を戻るように2両編成の電車に乗って出雲市駅へ。ホテルで預けていた荷物をピックアップし、また駅に戻って特急やくもに乗り込んだ。

次の目的地まで約3時間の旅だ。

テラコッタ色の車体が、ホームに滑り込んでくる。乗り込むと、綺麗な緑色のシートが行儀よく進行方向へ整列していて、思わず和んだ。

始発の出雲市駅から乗る人はあまりいないようで、わたしたちの周りはがらんとしていた。松江駅で増え、米子駅でさらに増えた。それでもゴールデンウィーク中の割には空いていて、却って快適だった。

田園と山の合間をどんどん抜けていく。カーブが多いから、電車はその度に大きく揺れた。山の方へ視線を向けると、野生の藤が満開で、新緑の中にところどころ藤色に染まっている箇所があった。

実はこの日はあまり寝付けなくて、車内で一眠りしようと思っていたけれど、車窓が惜しくなり、バッグの中身の記事を更新してみた。そして20分ほど、ひと眠り。夫も、行きの飛行機でもうすぐ読了の本を忘れてきてしまい、手持ち無沙汰になっていたのでお昼寝をしていた。

あと10分ほどで倉敷、というころから景色が変わりはじめた。山が消え、田園が消え、住宅地から工場地帯へ、そしてパッと街の景色に。この移り変わりの瞬間は、どの場所に行ってもわたしには刺激的だ。

夜の倉敷美観地区へ

夕方、ぶじ倉敷に到着。

ホテルに荷物を置いてから夕飯を食べ、お腹が落ち着いたころ、倉敷美観地区を歩いてみることにした。

18時で閉まる店が多かったので、散策した19時の時間帯は街灯だけ。開いているお店はほとんどない。この街は、朝が早いのだろう。それでも散策している人たちは割といて、思い思いの時間を楽しんでいた。

静かだった。白壁の蔵がぼんやりと浮かび上がっていた。

満月がみえて幻想的だった

翌朝、昼の美観地区へ

翌朝、あらためて美観地区へ。夫が探してくれたお店の朝ごはんがシンプルで美味しかった!倉敷のグルメも当たりまくりだったので、後日グルメ記事をまとめます。

昨夜とはまるで別の場所のよう。この日は午後から雨予報だったから、晴天ではなかったけれど、その気候がちょうどよかったかもしれない。白壁が続く街並みのなか、お堀端で真っ白い白鳥が優雅に泳いでいた。泳いだ跡が矢羽のように波紋となって川面が揺れていく様子をその場にいた人たちが眺めていた。

今回の思い出を求めて民藝や備前焼のお店をのぞきながら、ゆっくり歩いた。ツタがからむ雰囲気もまた美しい。

倉敷は、穏やかな空気の残る街だった。
夫とレンタカーでも借りて児島に行ってみる?とか、いろいろホテルでプランを練ったものの、今回は徒歩圏内しか歩くことを楽しんでみた。なかなかそれでも十分に街の温度が伝わってきて、いい旅だった。

帰宅してから知ったことがある。
祖母が結婚する前の苗字「仁子にご」は、島根や岡山に多い苗字だと知った。祖母のご先祖さまは岡山だが、彼女が岡山で暮らしたことは一度もない。父方のルーツを辿りに母と鹿児島へ旅したことは昔あったけど、本当は岡山へも来てみたかったのかな?そんなことを、帰りの新幹線の中でぼんやりと考えた。


出雲の旅はこちら

出雲ごはん、最高でした


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