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高尾山薬王院は"寺"か"神社"か?

5月末には東京都内で最も高い標高にある「高尾山ビアマウント」が早くも今年の営業を始めたことがニュースになっていました。
「高尾山ビアマウント」は高尾山を登る1号路の途中にあって、「東京で一番空に近いビアガーデン」と称されており、私も何度か訪れたことがあります。

さて、その1号路を更に先に登って行くとあるのが、高尾山薬王院です。では、高尾山薬王院は"寺"なのか"神社"なのかご存知でしょうか?

正解は"寺"です。正式には真言宗智山派の寺です。正式名称を「高尾山薬王院有喜寺」といいます。立派な境内もあります。

「あれ、鳥居があった気がするけど...?」というかたもいると思います。ここが高尾山薬王院の面白いところなのです。

実は、高尾山薬王院は寺の中に神社があるという珍しい構造を今も残しているのです。
実際、境内に鳥居があったり、本堂にはしめ縄があったりと神仏習合の姿を残した"寺"なのです。

高尾山薬王院の本尊は「飯縄大権現」。名前に「権現」とつくと、神社っぽく感じますが、仏教の言葉です。
権→「仮の」、現→「現れた姿」の意味。つまり、仏・菩薩が人々を救うために「神の姿」として現れた存在です。
"仏が神の姿を借りて現れたもの"(仏法を守る存在)という考え方のようです。

日本では古くから神社の神々が信仰されてきましたが、そこに大陸から仏教が伝来すると、両者を対立させるのではなく、「神は仏が姿を変えたもの」と捉えることで、神と仏をセットで祀る文化が生まれました。まぁ、都合良く融合させたようにも感じますが、これが奈良時代に始まったと言われる上記の「神仏習合」です。

高尾山薬王院の本尊「飯縄大権現」は、仏(不動明王)が神の姿で現れたものとされる権現で、眷属(その神様の"お使い")が天狗です。
明治の神仏分離を経ても神仏習合の姿を保った高尾山薬王院は、天狗の像があったり、境内に鳥居(権現堂)があったり、神前読経が行われたりするわけです。

ところで、高尾山には仏舎利塔があるのをご存知でしょうか。
薬王院より手前の男坂と女坂に挟まれた中間地点にありますので、是非探してみてください。
仏舎利塔は仏教寺院にのみ建立されるので、やはり高尾山薬王院が"寺"であるというEvidenceとも言えます。


高尾山中にある仏舎利塔

因みに、この高尾山の山中にある仏舎利塔は、単なる寺院の施設ではなく、「世界平和を祈念するための国際仏教平和塔」として建立されたそうです。
インドやスリランカ等から寄贈された仏舎利(釈迦の遺骨)を安置しているそうです。

登山に行ったり、ビアガーデンにビールを飲みに行ったり(笑)する高尾山ですが、結構奥が深いですよね。

本日もありがとうございました。また次回お会いしましょう。

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