【読書記録】そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート/はやみねかおる


読書系のYouTubeを見ていると、幼少期から本に親しんできた人たちが、必ずと言っていいほど名前を挙げるシリーズがある。はやみねかおる氏の「名探偵夢水清志郎事件ノート」の第一作、『そして五人がいなくなる』だ。
私自身の幼少期を振り返ると、読書とはあまり縁のない環境だった。 父も母もそれほど本を読むタイプではなく、家にも本は少なかった。通学路には毎日図書館があったはずなのに、記憶にあるのは館内の風景ではなく、図書館の前の池にいる鯉に食パンをちぎってあげたことだけだ。
物語自体は、本格的な推理小説の骨組みを持っている。 大人の目で見てもその構成は楽しめるが、同時に「これを適齢期に読んでいたら、どれほどの熱量で没入しただろう」という、どこか客観的な視線も拭えない。かつて熱狂した人たちと同じ温度には、どうしても届かないもどかしさのようなものがある。
この本は、私の蔵書として並べておくよりも、ふさわしい場所がある。 読み終えた後、そのまま我が家の子どもたちの本棚にそっと置いておくことにした。
私自身は通り過ぎてしまったけれど、彼女たちがいつかこの本を見つけ、私が味わえなかったほどの熱狂でページをめくる日が来ればいい。そんなバトンのような気持ちで、この一冊を閉じたい。
夢水清志郎は名探偵。表札にも名刺にも、ちゃんとそう書いてある。だけど、ものわすれの名人で、自分がごはんを食べたかどうかさえわすれちゃう。おまけに、ものぐさでマイペース。こんな名(迷)探偵が、つぎつぎに子どもを消してしまう怪人「伯爵」事件に挑戦すれば、たちまち謎は解決……するわけはない。笑いがいっぱいの謎解きミステリー。
今再読中の一冊
衝撃の結末に備えよ……華麗にして大胆な叙述トリックが生み出した「二度読みミステリ」の最高峰!
犯人は愛を語り、作家は真相を騙る……。
犯人は、永遠の愛を得たいと思った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラー。その名は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈にえぐり出す。そして、読者の心臓を鷲掴みにする、衝撃の結末……叙述トリックミステリの最高到達点!
最近購入した本
明晰な頭脳にものをいわせ、巧みに法の網の目をくぐる。ありとあらゆる手口で完全犯罪を繰り返す”天才 的知能犯”鶴岡七郎。最後まで警察の追及をかわしきった”神の如き”犯罪者の視点から、その悪行の数々を冷徹に描く。日本の推理文壇において、ひと際、異彩を放つ悪党小説。主人公のモデルとなった人物を語った秘話を収録。<巻末エッセイ・逢坂剛>
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