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「ミツバチのささやき」タイトルロールの絵

 主役の子供達、アナとイザベルが描いたとされるタイトルロールのイラストが実に可愛い!

 「ミツバチのささやき」はスペインの映画監督、ヴィクトール・エリセの長編映画のデヴュー作品。

 黒澤明や宮崎駿も影響を受けたと言われる。

 現実と虚構の曖昧な境界を、幼い少女・アナの視点から描いている極めて詩的・幻想的な映画。

 子役アナ・トレントの自然で力強い演技が観る者の心を抉って忘れられない映画となった。

 1973年、今からおよそ50年前の作品である。

 映画は全編Youtubeで見ることができる。

 蓮實重彦は『ミツバチのささやき』を映画史上の優れた処女長編の一つに挙げている。この評価は、単なる好みを超え、エリセがデビュー作で達成した「映画の可能性の拡張」に根ざす。政治的抑圧の時代に、直接的な言説を避けつつ、少女の瞳と静かな映像を通じて深い人間的・社会的テーマを浮かび上がらせる手法は、今日なお新鮮である。

 映画は観客に「ささやき」に耳を澄ますことを促す。情報過多の現代において、本作が呼び起こす想像力の豊かさは、映画の本質を再発見させる力を持っている。エリセの寡作ぶりが惜しまれる中、『ミツバチのささやき』は一作で巨匠の地位を確立した奇跡であり、蓮實の言葉を通じてその映画的価値はさらに輝きを増している。


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