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現代国語『現代国語の重点研究』


くま家の採用教材

採用した理由など

一言でいえば「これに代わる本がない」からです。
この本は同じ著者による初歩的な本である『わかる現代国語』からすんなりと接続できて、万全の基礎力を身につけさせてくれます。レベル的には最終的東大文科・京大文系などの最難関大学の二次試験にも十分対応できる所まで引き上げてくれます。

また解説や方法論に癖がなく、他の優良教材である『武石の現代文鉄則8』や堀木博禮先生の本にも接続しやすいのも理由です。


『現代国語の重点研究』とは

書誌情報など

書名:『現代国語の重点研究』
著者:石井 庄司・藤岡 改造
出版社:三省堂
出版年月日:昭和47(1972)年12月15日 初版発行
体裁:B6版
ページ数:504ページ

『現代国語の重点研究』

本書の変遷

高校の科目名変更などを受けて、何度かカヴァーのデザインや書名が変わっています。

『現代国語の重点研究』(1972年)
『現代文の重点研究』(1983年)
『新・現代文の重点研究』(1989年)

『現代文の重点研究』
『新・現代文の重点研究』

著者について

石井 庄司

石井 庄司(いしい しょうじ、1900年7月15日 - 2000年10月5日[1])は、日本の国文学者、国語教育者、俳人です。東京教育大学(現在の筑波大学)元教授。文学博士(論文博士)。

藤岡 改造

藤岡改造(ふじおか かいぞう、1923年10月11日 - )は、松本深志高等学校元教諭。日本の作家、俳人。「りんどう」主宰、「若葉」同人。


📚本の紹介

内容の変遷について

この『現代国語の重点研究』の前身にあたる『現代文研究』(三省堂、1962)『現代文の新研究』(三省堂、1965)は書名が変わるたびに内容が大きく改定されていましたが『現代国語の重点研究』になった以降の『現代文の重点研究』『新・現代文の重点研究』では内容的にはほとんど大きな変更はありませんでした。

この「変わらない」というのは大したもので、ある意味『現代国語の重点研究』の段階でこの本が完成形に達していた、ということを意味しています。そのくらい、この本の完成度は高く、だからこそこんなに古い本なのに、今でも十分通用するものとなっています。


本書の構成と目次

本書は全体が五編に分かれており、全体で111題の例題を中心に構成されています。

第一編 現代国語を学ぶ心構え

第一章 恐れず侮らず
第二章 問題意識を持とう
第三章 日常生活の中で

第二編 現代国語の特質と学び方

第一章 現代国語の特質
第二章 現代国語の学び方

第三編 現代国語学習の方法

第一章 文章を大きくつかむ方法
質的把握法
第二章 文章を細かく吟味する方法
微視的把握法
第三章 長文の読み方
第四章 表現の方法

第四編 現代国語学習の知識(一)

第一章 自然科学・社会科学的な知識
第二章 人文科学的な知識

第五編 現代国語学習の知識(二)

第一章 小説・随筆の知識
第二章 韻文の知識
第三章 文章評論の知識


🐻杜のくまの視点

万全の基礎力

この本は「万全の基礎力」を作る本です。
そして、日本の大学入試の問題はすべて基礎力だけで解けるようにできています。

ただし、スタートのレベルは少々高いです。だからできればこの本の前に、同じ著者の『わかる現代国語』(後に『わかる現代文Ⅰ・Ⅱ』)をやっておくとよいと思います。


第四編について

もちろん、この第四編に出ているような知識は今でも必要です。しかし、自然科学・社会科学的な知識はこれだけではさすがに古すぎます。この本の後に、こうした知識は別の本などでアップデートしておく必要があるでしょう。

また、この本で鍛えられる論理力は最近増加傾向にある総合型選抜などに対する、しっかりとした基礎力を与えてくれるのは間違いないのですが、ここでも知識面の古さは如何ともしがたいものがあります。なので、その対策としてニュースなどに日ごろから触れておくことが大切です。


私と『現代国語の重点研究』

私がこの本と出合ったのは高校生の時でした。
元々、現代国語だけは得意だったので、余裕で代々木ゼミナールの『東大現代国語ゼミ』(堀木博禮先生)を楽しく受講していました。堀木先生の緻密な読みと解答技術にはとても感銘を受けていたのですが、どうせなら、さらに助けになる本があったらよいな、と思っていました。しかし、当時堀木先生は学習参考書を1冊も書いておられませんでした(後にZ会と旺文社から数冊出版されています)。

そこで、堀木先生に「もっと演習したいのでお勧めの本を教えてください」という質問をしに行きました。その時に堀木先生が一切の迷いなく、唯一推薦されたのがこの『現代国語の重点研究』だったのです。当時、東大二次対策といえば『新釈 現代文』高田瑞穂(新塔社)だったので、意外な書名が出てきて驚いたのをよく憶えています。

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