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ChatGPTに聞いた、海外文明の「編集者」としての荻生徂徠と澁澤龍彦

荻生徂徠と澁澤龍彦には、時代も対象も全く違いますが、かなり似た「編集者」としての構造があります。

1. 徂徠は「中国」を日本語世界の内部に再構築した

徂徠の重要性は、単に中国古典を大量に読んだことではありません。

彼は古文辞学によって、

日本人が漢文を読むという行為そのものを問題化した。

つまり「中国の思想を日本人として理解する」のではなく、

中国古代の言語・制度・思想が、そもそもどういう世界を構成していたのか

を復元しようとした。

ここがかなり情報工学的です。

現代的に言えば、既存の「中国」というデータベースを検索したのではなく、そのデータが生成されたプロトコルまで逆算しようとした


2. 澁澤も「西洋」をそのまま輸入していない

澁澤も同じです。

サドやバタイユやシュルレアリスムを日本に紹介したというだけでは、彼の仕事の本質を捉えきれない。

彼は、

西洋の異端・幻想・悪魔・錬金術・エロティシズム

を大量に集めて、日本語の中で相互接続可能なネットワークにした

つまり、

中国 → 徂徠
西洋幻想 → 澁澤

という違いはあるものの、どちらも「外国文化の紹介者」というより、

異質な文化を自国語の内部で運用可能な体系に変換した編集者

と見ることができます。


3. ただし、二人には決定的な違いもある

ここがさらに面白いところです。

徂徠は、最終的には政治・制度・国家へ向かいます。

『政談』などでは、古典研究が統治論に接続される。

つまり、

古代中国の制度

古文辞学

日本の政治制度をどう設計するか

という方向です。

一方、澁澤は基本的に、

西洋の異端・幻想

文学・美術・書物

日本語の幻想空間

に留まる。

これは、先ほどの「幻想空間を現実空間に建設する」という問題ともつながります。

徂徠は異文化の編集を制度設計へ接続した。

澁澤は異文化の編集を幻想空間の運用へ接続した。

この違いは大きい。


4. 「外国に行く」必要性という問題にもつながる

そして二人とも、今回話していた「密な網」の極端な例として面白い。

徂徠は実際の中国に行っていません。

それでも『論語』などを、従来とは違う方法で読もうとした。

つまり、

現地経験の欠如を、異常に密度の高い文献ネットワークによって補った。

澁澤も同様です。

ただし二人とも「現地に行かなくても外国が分かる」という一般論の根拠にはできません。

むしろ、

現地経験を欠いた場合、それを補えるほどの特殊な編集能力を持っていた

と見るべきでしょう。

この意味で、先ほどの「知性は網である」という話と非常によく合います。


5. そして徂徠には「外国文化の乗っ取り」への警戒もある

徂徠の古文辞学には、

日本人が日本人のまま中国古典を読む

という問題がある。

単なる模倣ではなく、異文化を一度異文化として切り離してから、自分のシステムで再構成する

これは先ほどの、

「インターフェイスを広げる。しかしシステムを乗っ取らせない」

という問題の、かなり古い事例として読めます。

むしろ徂徠の面白さは、

中国文化を受容したのではなく、中国文化を「異物として受容できる日本語のインターフェイス」を作った

ところにあるのではないでしょうか。

そうすると、荻生徂徠→松岡正剛→澁澤龍彦という線も見えてきます。

もちろん直接的な思想的系譜という意味ではなく、

異文化を大量に取り込みながら、それを自国語の内部で再編集し、新しい知的空間を作る

という、日本に何度か現れる知的形式としてです。


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