データで競馬を考える。#5 新潟記念2026 ─◎より、○のほうを厚く買う
枠順とオッズが出た。
11頭立て。
前回に書いた「レースを読む」で、登録が11頭だと書いた。
そのまま11頭で確定した。
今回から、やり方を変えている
前の記事に書いたことを、もう一度だけ。
4回書いて4回外して、その4回を並べたら、破られているのはいつも過去の統計のほうだった。
だから順番を変えた。
まず1頭ずつ、その馬がこの条件で走れるかを書く
統計は、そのあとで補強に使う
最後にオッズを見て、買うかどうかを決める
星で見るのは4項目にした。
① コース適性
② 展開・位置取り
③ 能力と近走内容
④ 斤量・年齢・ローテーション
枠順・血統・年齢の過去統計は、補助材料に降ろした。
今週が、この形の初回になる。
枠順とオッズ
単勝オッズは8月29日17時40分時点。
枠 馬 馬名 性齢 斤量 騎手 単勝 人気
1 1 ボーンディスウェイ 牡7 57.0 丸山元気 53.6 11
2 2 サヴォーナ 牡6 57.0 池添謙一 29.6 8
3 3 ロデオドライブ 牡3 57.0 ルメール 3.9 2
4 4 ドゥレッツァ 牡6 59.0 田辺裕信 9.5 4
5 5 ゾロアストロ 牡3 55.0 岩田望来 3.4 1
6 6 チェルヴィニア 牝5 56.0 津村明秀 11.7 5
6 7 ジュンブロッサム 牡7 58.0 杉原誠人 40.9 10
7 8 ダノンシーマ 牡4 57.0 川田将雅 3.9 3
7 9 アーバンシック 牡5 59.0 三浦皇成 13.9 7
8 10 バレエマスター 牡7 57.0 菊沢一樹 30.4 9
8 11 ステレンボッシュ 牝5 56.0 戸崎圭太 11.9 6
別定なので、斤量に差がついている。
59.0キロが2頭。
55.0キロが1頭。
その差、4キロ。
展開を、今年のメンバーで見る
新しい軸の②がこれだ。
「過去10年で差しが何勝したか」ではなく、今年ここにいる馬が、どこを走りそうか。
11頭全部の直近5走の通過順位を、全部見た。
そして、思っていなかったものが出てきた。
先頭に立った馬が、1頭もいない。
11頭の直近5走、合計54戦。
そのなかで、最初のコーナーを1番手で通過した馬がゼロだった。
(4番ドゥレッツァが2024年のジャパンカップで3角から先頭に立っているが、それは4走前の話で、スタートから逃げた形ではない)
前に行けそうなのは、この2頭くらいだ。
2番サヴォーナ 4月の福島民報杯を 03-04-03-02 で勝っている
6番チェルヴィニア 前走ヴィクトリアマイルで 03-03
どちらも「先行できる」であって、「逃げる」ではない。
つまり、こういうことになる
わたしは前の記事で、こう書いた。
「5年間、逃げた馬が1頭も来ていない」
そのデータを今年に使えるかどうかで、ずっと迷っていた。
そうしたら、そもそも逃げる馬が見当たらない。
正直、これは想定していなかった。
「逃げ馬を買うか切るか」で悩んでいたのに、悩む対象がいない。
前半は緩むと思う
明確なハナ争いがないなら、前半1000mは60秒台になると読む。
過去5年のうち4年がそうだった。
そうなると必要なのは、33秒台前半、あるいは32秒台の上がりだ。
ただし11頭立てというのは、唯一前が残った2024年(58.9秒)と同じ規模でもある。
両方の材料が、逆を向いたまま残っている。
言い切れない。
全頭に一行ずつ(ルール1)
1番 ボーンディスウェイ(牡7・57.0・丸山元気)53.6倍
前走の七夕賞は14番人気で5着。
ただし2500m、2600m、3400mを使ってきた長距離型で、この距離と決め手はどうか。
来るとしたら: 極端なスローで、全馬が上がり勝負に持ち込めなかったとき。
2番 サヴォーナ(牡6・57.0・池添謙一)29.6倍
4月の福島民報杯(L)を2000mで勝っている。通過は 03-04-03-02。
このメンバーで数少ない、前を取れる馬。
前走の七夕賞は3番人気で10着。536キロの大型馬。
来るとしたら: ハナ争いがないので、楽に2番手あたりを取れたとき。
3番 ロデオドライブ(牡3・57.0・ルメール)3.9倍 2番人気
NHKマイルカップの勝ち馬。 通過 14-14 から上がり33.3で差し切っている。
決め手は本物だ。
ただしキャリア4戦。距離は最長でも1600m。今回が初の2000m。
3歳だが、GI馬なので57.0を背負う。
4番 ドゥレッツァ(牡6・59.0・田辺裕信)9.5倍
菊花賞馬。2024年のジャパンカップ2着。
ただし実戦は2025年10月の京都大賞典(8着)が最後。
その後のジャパンカップは出走取消。約10か月半ぶりになる。
そこに59.0キロ。
来るとしたら: 休み明けを能力だけで押し切る形。実際、この馬にはそれができる下地がある。
5番 ゾロアストロ(牡3・55.0・岩田望来)3.4倍 1番人気
きさらぎ賞(GIII)の勝ち馬。東京スポーツ杯2歳ステークス(GII)2着。
そして去年の7月、新潟の芝外回り1800mで勝っている。 上がり32.9。
上がり32.7、32.9、33.3を使ったことがある。このコースで要るものを持っている。
55.0キロは最軽量。
不安は、**前走の皐月賞が12着(15-14-15-15)**であることと、4か月半ぶりであること。
6番 チェルヴィニア(牝5・56.0・津村明秀)11.7倍
オークスと秋華賞の勝ち馬。
ただし近走はマイル路線で、前走ヴィクトリアマイルは16着。
馬体は502キロまで増えてきた。
来るとしたら: 距離を2000mに戻して一変する形。実績のある距離ではある。
7番 ジュンブロッサム(牡7・58.0・杉原誠人)40.9倍
3週間前、同じ新潟の外回り1800mで上がり32.0を使っている。(関越ステークス9着)
このメンバーで唯一の実戦帰りでもある。
着順は9着だが、脚だけ見れば最速級だ。
2000mは3年以上ぶり。58.0キロ。
来るとしたら: 前が総崩れになって、上がりだけの勝負になったとき。
8番 ダノンシーマ(牡4・57.0・川田将雅)3.9倍 3番人気
東京の芝2000m(白富士S・L)を上がり32.7で勝っている。 左回り2000mの実績。
目黒記念3着、阪神大賞典3着。崩れない。
ただし重賞では3着が続いていて、勝ち切れていない。
9番 アーバンシック(牡5・59.0・三浦皇成)13.9倍
菊花賞馬。
2025年の天皇賞秋で、東京2000mを上がり32.2で走って5着。 その脚は本物だ。
ただし前走の金鯱賞が14着で、そこから5か月半あいている。59.0キロ。
来るとしたら: 天皇賞秋の脚が、そのまま出たとき。
10番 バレエマスター(牡7・57.0・菊沢一樹)30.4倍
今年5月、この新潟の芝外回り2000mで2着している。(新潟大賞典・GIII)
そのときは12番人気。通過 12-12、上がり33.4。
過去5年の勝ちパターン(4角で後ろ・上がり33秒台)に、いちばん近い走りをこのコースでしている。
不安は2つ。
前走のジューンステークスが6着(10番人気)であること。
そして新潟大賞典のときは55.0キロで、今回は57.0。2キロ増える。
11番 ステレンボッシュ(牝5・56.0・戸崎圭太)11.9倍
桜花賞馬。
前走の安田記念は10着だが、その前のエプソムカップ(GIII)で2着。上がり33.1、通過 03-07-07。
東京1800mでその内容なら、この条件は合う。
去年の札幌記念は15着。あれは稍重で上がり37.7だった。時計のかかる馬場は向かない。
印
◎ 5 ゾロアストロ
○ 10 バレエマスター
▲ 8 ダノンシーマ
△ 3 ロデオドライブ
△ 11 ステレンボッシュ
◎はかなり迷った。
◎5番と○10番は、最後まで入れ替えるか考えていた。
コース実績の「格」だけなら、10番のほうが上だ。
10番はこの条件の重賞で2着。5番は同じコースだが6頭立ての未勝利戦の勝ち鞍でしかない。
そこは正直に書いておく。
それでも◎を5番にしたのは、きさらぎ賞を勝ち、東京スポーツ杯で2着しているという能力の裏付けが、もっと広い範囲で効くと考えたからだ。
そして55.0キロ。
この判断が正しいかは、分からない。
補助材料(統計は、ここで使う)
新しい順番では、統計は最後に補強として使う。
3歳馬について。
過去5年、新潟記念に出た3歳馬は4頭。
2021 ラーゴム 53.0 12着
2022 フェーングロッテン 53.0 3着
2023 ノッキングポイント 54.0 1着
2025 エネルジコ 56.0 2着
4頭走って、1着・2着・3着・12着。
n=4なので決定打にはしない。ただし◎5番と△3番に、少しだけ後押しにはなる。
1番人気について。
前の記事に書いたとおり、5年連続で1番人気が勝っていない。
そして今回、わたしの◎はその1番人気だ。
自分で見つけたデータが、自分の◎を否定している。
これは、正直に気持ち悪い。
ただ、その5年の1番人気は複勝圏には2回入っている。「頭では買わない、消しもしない」が正しい扱いだと思っている。
だから◎は打つ。単勝は買わない。
ここからが、今回いちばん変えたところ
印を打ち終わったので、次はオッズを見る。
前の記事に書いた方法を、そのまま使う。
自分の印の順位と、オッズの順位を並べる
ズレがいちばん大きいところを探す
やってみた。
印 馬 印の順位 単勝人気 ズレ
◎ 5 ゾロアストロ 1 1 0
○ 10 バレエマスター 2 9 +7
▲ 8 ダノンシーマ 3 3 0
△ 3 ロデオドライブ 4 2 −2
△ 11 ステレンボッシュ 5 6 +1
10番だけ、ズレが+7ある。
他の4頭については、少なくとも順位だけを見れば、市場と大きなズレがない。
つまり、わたしが市場より高く見ているのは10番バレエマスターだけ、ということになる。
ただし、ここで気をつけたいこと
ズレが大きい=当たる、ではない。
市場と自分の評価が違う、というだけだ。
市場のほうが正しくて、わたしが間違っている可能性は当然ある。9番人気には9番人気の理由がある。
それに、この方法は順位しか見ていない。
印の順位と単勝人気の順位が同じでも、1番手と2番手の評価差が自分と市場で違うことはあるし、ワイドの値段が適正かどうかは、また別の話だ。
今週は、この粗い見方でやってみる。
先週まで、わたしは過去統計を信じすぎて外していた。
今度は「市場とのズレ」を信じすぎる番かもしれない。
それは頭に置いておく。
印同士の組み合わせを、全部書き出す(ルール11)
先週作ったルールだ。
印5頭なら、組み合わせは10通り。全部並べてから買う点を選ぶ。
組み合わせ ワイド 印
5-10 12.1〜13.6 ◎○
3-10 16.8〜19.2 △○
8-10 9.7〜10.8 ▲○
10-11 32.1〜34.1 ○△
5-11 7.9〜 9.0 ◎△
3-11 9.3〜10.7 △△
8-11 5.6〜 6.3 ▲△
3-5 4.1〜 5.0 ◎△
5-8 2.5〜 2.9 ◎▲
3-8 2.4〜 2.8 △▲
上4つが、全部10番絡みだ。
そして下3つが、いちばん人気を集めている組み合わせになる。
先週の第4回で、わたしが落としたのはこの表の中の1点だった。
書き出していれば、目には入っていた。
買い目(1000円)
ワイド 5 - 10 300円 → 3630〜4080円
ワイド 8 - 10 300円 → 2910〜3240円
ワイド 3 - 10 200円 → 3360〜3840円
ワイド 10 - 11 200円 → 6420〜6820円
──────────────────────────
計 1000円
4点とも、10番バレエマスターから。
買わなかった6点の理由
5-11(7.9倍)と 3-11(9.3倍)
この2つは、買えた。
200円ずつ入れれば1580円と1860円になって、下限も超えている。
落とした理由は、はっきりしている。10番絡みを優先して、予算が尽きたからだ。
「オッズが安いから外した」のではない。予算の都合で外した。
そう書いておかないと、あとで自分をごまかす。
5-8(2.5倍)/ 3-5(4.1倍)/ 8-11(5.6倍)/ 3-8(2.4倍)
こちらは値段で外した。
1000円投資で1500円以上を戻すには、こうなる。
3-8 2.4倍 → 700円
5-8 2.5倍 → 600円
3-5 4.1倍 → 400円
8-11 5.6倍 → 300円
1点に予算の3割から7割を置くことになる。
そして、この4点はどれも市場が上位に評価している組み合わせだ。
市場と同じ見立てに、いちばん高い金額を置く。 それをやめる、というのが今回の変更だ。
この買い方の弱点
はっきり書いておく。
10番が飛んだら、4点とも紙になる。
分散はしていない。1頭に全部乗せている。
そして10番は9番人気の7歳馬で、前走は6着。新潟大賞典で2着したときの55キロからは、2キロ増える。
正直、こわい。
第4回は「◎から散らして、組み合わせを落とした」ことで負けた。
今回は逆に、「○に集めて、◎をほとんど買わない」形になっている。
◎を打った馬が絡む買い目は、4点中1点しかない。
印と買い目が一致していない。
これは、馬を評価する作業と馬券を買う作業を分けた結果だ。
分けたほうがいいと思って分けた。
でも、これで外したら、次はどう直せばいいのか分からない。
そこまで含めて、今週の実験になる。
当日に確認すること
先に決めておく(ルール3・ルール10)。
馬体重
◎ 5番ゾロアストロ 3歳の休み明け。増えていても成長分と見る。減っていたら疑う
○10番バレエマスター 7歳。前走482キロ(+10)。大きく減っていたら評価を下げる
馬場
稍重以上に渋ったら、11番ステレンボッシュの評価を下げる
(昨年の札幌記念・稍重で15着、上がり37.7)
時計がかかると、上がり32秒台という前提そのものが崩れる
オッズ
前日オッズは、第4回で痛い目に遭っている。
売上が薄いうちのオッズを「市場の評価」と読んで、間違えた。
当日にもう一度見て、10番のズレが残っているかを確認する。
ズレが消えていたら、この買い方の前提がなくなる。
発走は15時45分
新潟8R。
直線658.7m。
その手前に下り坂がある。
5年間、そこで逃げた馬は1頭も残っていない。
そして今年は、逃げる馬すら見当たらない。
11頭が、ほぼ一団で3コーナーを回ってくることになると思う。
そこから658m。
わたしは、9番人気の7歳馬に1000円を預けた。
結果は回顧で。
※このnoteでは毎週1000円だけ馬券を買い、なぜその馬を選んだのかを全部書き残しています。ルールと経緯は自己紹介記事に書きました。
