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メメント・モリ、カルペ・ディエム     死を忘れるな、今日をつまめ

私は日頃ユーチューブを見ない。
美術は好きだが、そんなに熱心に美術系の
チャンネルを見たりはしない。

動画を見るより本を読んだり、
ボーっとするほうが好きなのだ。

だけど、先日はしわかさんの記事で紹介されていた
山田五郎さんの番組には見入ってしまった。

明らかに山田さんは苦しそうで、
でも覚悟してやっているのがよくわかった。

テーマがメメント・モリ。死を忘れるな。
死の平等性、ということを話しておられた。

人はあの世に何も持ってはいけない。
財宝があったところで意味はない。

そこで、彼は
「ほんとにそう思いますよ。」
と言っていた。

土壇場の逃れようのない時にこそ
その人の本質が出る。

苦しい中で終わりが近いのもよくわかっていて
それでも少しでも美術を楽しむことを人に伝えたいと願っているのが伝わってきた。

世の戦争したがる指導者こそ
どんなに権力を握っていても
いずれは自分も死ぬのだと実感してほしい。

ぜひ机の上にドクロ人形でも置きながら
人を死なせる決定をよく考えてほしい。


自分もいつ死んでも後悔しないように
やりたいと思ったことはやる。

だから、メメント・モリ、カルペ・ディエムを
テーマに絵を描くことにした。

やはり美術教師で本来油絵専攻なので、
こういう時間のある時は油絵を描こう。

カラスの頭蓋骨とアワビの貝殻とホオズキ。
果物は腐る、骨や貝殻は死の象徴。

ちょうど時期はお盆なので盆踊りのように円を描く構図にした。

全体を大きくとらえる。
白も入れて明暗バランスを整える。
透明色で塗り重ねて奥行きを出す。
ちょっと暗くなった。
なんとなく古賀春江っぽい。
彩度を上げていく。
描き込みをして質感や奥行きを表現する。
あまり違いがわからないかもしれないが
細かく修正している。
かなりできてきたがもうちょっと描き込みをしたい。

最後になってくるとだんだんそれでいいの
悪いのかがよくわからなくなってくる。
制作する人のあるあるだと思う。

だが私はだてに長きに渡り美術教師を
やっていない。
制作者としての自分が訳がわからなくなったら、
美術教師モードの自分を召喚するのだ。

どこを見せたいの?
どんな感じに仕上げたいの?

こんな感じにしたいです。

ではここをもう少しやって
こちらはやりすぎないようにしましょう。

はい、やってみます。

無我夢中で描き進めるのではなく、
ちょっと下がって見てみる。

近眼だけど敢えてメガネを外して全体を見る。

それからまた描く。
部分的に良いと
全体として見た時に良い
は同じではない。

あまり細部を描き込みすぎると
うるさくなってしまう。

かと言って細部が足りないとよくわからない。

また現実にどう見えるかと
画面上の都合の良い見せ方は
必ずしも同じではない。

画面上で多少盛ったほうが良いところと
抑えたほうが良いところがある。

ある程度の演出は必要だけどやりすぎると
わざとらしい。

完成。手前と奥の描き込みの加減が難しかった。

とりあえず、あのホオズキの色を出したかったので
それがなんとかできて良かった。

油絵は好きなのだが、けっこうめんどくさいので
こういう時間のある時しか描かない。

生きている間にあと何枚油絵を描けるだろうか?

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