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じねんといふこと

「自然」と書いて「じねん」と読む。
いわゆる仏教的解釈を伴う言の葉。

人それぞれの感慨にもよろうが、何隔てること無くアリノママに……そう説明されれば  とりあえずは落ち着く。

昔 ある茶庭で
青赤が斑になった紅葉を見た。
夏真っ盛りの朝席。

露地の腰掛け待合の正面だったから
皆口を揃えて「不思議…」と唸ったのを覚えている。

躙り口から席入りすると
冷房のない茶室はムシムシ…。
そこに炭継がれるから
益々小間はムレムレ…。

ちょこんと焚かれる爽やかな沈香が
せめてもの救い……。

床の一行は
「庭前柏樹子」
中国の「柏」は日本で言う「カシワ」とは違う。
それにしても真夏に「柏」は無いだろう…と首ひねると御亭主曰く

「露地…ご覧になられました?」

いつもながら苔が清々しい……… 
飛び石の打ち水が涼しげ……
煙草盆の取り合わせの妙……

そんなやり取りが続くうち
誰かが
「もみじ……のことですね……」
と気づいた…。

自然は人知及ばない現象がゴロゴロしている…。

おおよそ
そんなテーマを詠う掛軸だろう…。

季節にも…
移ろふ色にも縛られず…
固定観念消し去る自在は、意識せずして容易に得られるものではなかろう…。

唇上からの汗 混じる茶…。

風吹かない庭の紅葉は
一向に揺れない…。

あおもみぢ……
あかもみぢ…さえ
頭から離れゆく刻…。

床柱に掛けられるは蝉籠…

芙蓉のつぼみがひとつ…
葉はふたつと半分は虫食い…。

いまだ考え続ける
夏休みの
宿題…。

毎年 盆前に
よみがえる
ジリジリとした思い出……。








#仕事での気づき

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阿毘羅亭日乗 お心お寄せいただきありがとうございます。お考えいただきましたこと厚く御礼申し上げます。

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