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詩 | 黒き白鳥


嘗て川原に遊びて
喉を潤す黒き白鳥ありけり。

「豈に川の水、常に清らかならざるや」と。

通りがかりし女児いわく、
「なんぞ汝、黒き體を以て白鳥と名乗り給ふか」と。

黒き鳥、対へて曰く、
「我、白鳥を超越せり。故に黒しといへども白鳥と名乗る」と。

女児、黙して語らず。ただ、心に思ひしや、
「汚れたる心は、清らかなる水をも清らかとは見ざるかな」と。

嗚呼、望みなきかな。



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