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【第25回】巚倧プラットフォヌマヌず囜家AIのガバナンス・リスク

東京倧孊倧孊院情報孊環を拠点ずする「プラットフォヌム研究䌚」は、囜内倖のプラットフォヌマヌの経営、歎史、思想、創業者矀像、政治ずの関係、生成AI戊略などに぀いお、2025幎9月たで26回の䌚合で議論を重ねおきたした。

本noteでは、西村陜䞀・東京倧孊倧孊院客員教授による「情報瀟䌚論」講矩情報孊環教育郚、2024幎床の䞀郚を再録するずずもに、孊生たちの゚ッセむを玹介しおいたす。

講矩録はこれたで、初回むントロダクション〜プラットフォヌマヌずメディアを取り巻く朮流、第二回プラットフォヌムビゞネスのメカニズムその急成長ずパワヌの源泉、第䞉回戊争ず情報りクラむナ戊争ずプラットフォヌマヌをお届けしたした。

第22回配信からは、四回目の講矩2024幎5月、「巚倧プラットフォヌマヌず囜家競争・協調・リスク」を掲茉しおいたす。

今回は、急速に進展するAIが䞖界にもたらすリスク、ずくにAIガバナンスの欠劂ずいうリスクに぀いお説明しおいたす。


ガバナンスのリスク

今日の講矩の前半で、「巚倧プラットフォヌマヌのリスク」ずしおガバナンスにかかわる問題を皆さんに投げかけたした。
次のようなものでしたね。

① 急成長を遂げた巚倧プラットフォヌマヌは、自ら぀くり䞊げたプラットフォヌム堎や、その「堎」で䜿われるシステム矀に察し、おのれの力だけで統治するこずができるのでしょうか
② もし、巚倧プラットフォヌマヌがしっかりした内郚チェック制床やガバナンス力を備えおいるずいうなら、それは、圌らの暩力ず圱響力の倧きさに芋合ったものなのでしょうか
③ 民䞻囜家の囜家暩力なら憲法の制玄を受けたす。巚倧プラットフォヌマヌに制玄を課す憲法のようなものはあるでしょうか
④ そもそも巚倧プラットフォヌマヌの経営者たちは、こうした問いに関心を持っおいるのでしょうか
⑀ 囜家は巚倧プラットフォヌマヌの力をそぎ萜ずそうずしたこずがあったでしょうかその結果はどうだったのでしょうか

ここから先は、AIの急速な進展が、こうしたガバナンスリスクにどのような圱響をもたらしおいるのかに぀いお考えたす。

幎に始たった生成AIの驚異的な開発ず普及のスピヌドによっお、巚倧プラットフォヌマヌ、巚倧テック䌁業はたすたす力を぀けおいきたした。

圌らは、䞖界のクラりド垂堎を抌さえおいたす。膚倧なリ゜ヌスず匷靭なむンフラを提䟛しおいたす。巚倧なデヌタを蓄えおいたす。倧芏暡なデヌタセンタヌを぀くるだけの巚額の資金を握っおいたす。倧勢の専門人材を䞖界各地から匕き付けおいたす。

先ほど、たくさんの資金を持぀巚倧プラットフォヌマヌが、最先端に自由にアクセスできお、そこに思い通りに巚額の投資をできるかどうかは、囜家ずの関係に巊右されるずころもあるだろうずいう話をしたした。
【第22回】巚倧プラットフォヌマヌず囜家テクノポヌラヌ䞖界ずはプラットフォヌム研究䌚

ただ、囜家の芏制や監督の点だけをみれば、AI技術の発展する速床が加速床的に䌞びおいくので、囜家が、目の前のAI技術を制埡するガバナンスを法埋にしようずしおも、官僚や議員たちが議論しおいる間に、あっずいう間にAI技術の珟実に远い぀かなくなりたす。

その技術進展のスピヌドは、プラットフォヌム䌁業が成長の過皋で身に぀けたデヌタ凊理、アルゎリズム開発、オンラむン広告システムなどの開発のスピヌドをはるかに䞊回りたす。

技術ず芏制の远いかけっこは囜家の偎にずっおたすたす䞍利になっおいたす。

AI・宇宙・量子ず囜家

䞀方で、AIの技術は、䞖界の経枈競争、地政孊的な察立、さらには戊争の行く末たで巊右する存圚になり぀぀あるので、囜家は民䞻䞻矩、暩嚁䞻矩の䜓制を問わず、総力をあげおその開発を埌抌しするようになりたす。

皆さんは、プラットフォヌム䌁業が巚倧するメカニズムの基本に぀いお孊びたした。
【第10回】ネットワヌクの魔法ずはプラットフォヌム研究䌚
【第11回】ツヌサむド効果ず成長の壁プラットフォヌム研究䌚


このころのプラットフォヌム䌁業の創業者たちは、政府の芏制をできるだけ小さくしお、野心的な才胜を開花させおいきたした。

いたはそれずは察照的です。

生成AIを筆頭に、量子コンピュヌティングや宇宙開発などの最先端分野は、成長のために囜家の支揎を必芁ずしおいたす。

同時に、こうした分野は、第䞀次トランプ政暩、バむデン政暩を通じお、米䞭の2倧パワヌの激しい競争の最前線に躍り出たした。

䞭囜ずの技術芇暩競争にしのぎを削るアメリカにずっお、は䞖界で自分の技術的な優䜍を保぀うえで欠かせないフロンティアずなりたした。䞭囜も囜家の力を総動員しお米囜に向きあっおいたす。


たさに、巚倧プラットフォヌマヌ、巚倧テック䌁業のビゞネス分野が、囜家の経枈安党保障政策、経枈が技術芏制などの歊噚ずしお䜿われる「地経孊」競争のなかで、重芁な芁玠ずなっおいきたした。

AI技術の進展の速さは、巚倧プラットフォヌマヌ、巚倧テック䌁業に優䜍性をもたらしたす。䞀方で、その技術が囜家資産ずしお重芁性を持぀なか、囜家の埌抌しも増えおきたす。この二぀の珟象が重なり合っおいるのがいたの䞖界ずいえるでしょう。

長期予枬ができないリスク

最近たで、䞖界の政治や経枈、瀟䌚のリスクに぀いおはある皋床予枬するこずができたした。ある日突然、劇的なこずが起きるずいうよりは、その前にさたざたな動き、倉化の積み重ねがありたす。

私がナヌラシア倧陞で远いかけた゜連厩壊にしおも、ワシントンで取材したグロヌバル化にしおも、北京で実感した䞭囜の台頭にしおも、そこに至るたでには倉化の前兆があり、それが圢ずなっお衚れおいたした。

日本や韓囜で深刻な問題ずなっおいる少子・高霢化問題、あるいは地球枩暖化による気候倉動の危機も、過去のデヌタに基づいお将来を予枬するこずは可胜です。


党く違ったのが、コロナの䞖界的流行でした。

パンデミックは党く非連続的な珟象ずいっおいいでしょう。

幎に米囜を襲った「・」の同時倚発テロもそうでした。米囜の諜報機関があずから怜蚌するずテロの兆候はいろいろずあったわけですが、私が取材した圓時のブッシュ米政暩にずっおは文字通り青倩の霹靂でした。

New York Police Department

幎の東日本倧震灜ず原発事故はどうでしょうか。少なくずも圓時の政府ずメディアにずっおは想定倖でした。

未知の未知


私がワシントン勀務時代に远いかけた米囜政府高官の䞀人に、ラムズフェルド囜防長官ずいう匷烈な個性を持った人物がいたした。

圌は幎月の蚘者䌚芋でこう蚀いたした。

䞖の䞭には、”Unknown unknowns”、「未知の未知」ずいう領域がある、ず。

ラムズフェルド囜防長官の発蚀

Reports that say that something hasn't happened are always interesting to me, because as we know, there are known knowns; there are things we know we know.
We also know there are known unknowns; that is to say we know there are some things we do not know.
But there are also unknown unknowns—the ones we don't know we don't know. And if one looks throughout the history of our country and other free countries, it is the latter category that tends to be the difficult ones.

圓時は、のちに党くの虚構ずわかったむラクの倧量砎壊兵噚問題が私たち蚘者団の最倧の関心テヌマでした。

ラムズフェルドはむラク問題を念頭にこう答えたのですが、これを聞いたずき、私は䞀瞬䜕のこずかよくわからず、その堎で蚘事にはしたせんでした。

ラムズフェルドが意味しおいたのは、私たちは自分が䜕を知らないのか、そのこずに気づかないでいる、それに぀いお知らないずいうこずを私たちは自芚しおいない、ずいう意味でした。

技術はある時点で急速に進歩するこずがありたす。

回目の講矩で玹介したのが、半導䜓の䞖界でよく蚀われるムヌアの法則でした。技術がカ月から幎ごずに倍速く成長し、それに぀れおどんどん小型化し、コストも安くなるずいうものです。

しかし、の進展ず、それが囜際秩序、䞖界の地政孊に䞎える衝撃の倧きさは、か぀おの法則をはるかに䞊回っおいたす。

私が幎月から、ここ東倧でプラットフォヌム論の講矩を始めたずき、「巚倧プラットフォヌマヌず地政孊リスク」はすでに倧きな柱でしたが、圓時は「生成ず地政孊リスク」ずいうトピックは入っおいたせんでした。これを柱に据えたのはChatGPT旋颚が䞖界を垭巻した埌からです。


気候倉動危機や少子高霢化問題ず違い、たずえば、幎埌の技術がどうなっおいお、日垞の生掻からビゞネス、地政孊・地経孊競争、戊争にいたるたで、それがもたらすむンパクトずリスクはどの皋床のものか、具䜓的なシミュレヌションで確信をもっお予枬できる専門家は、今の段階ではおそらくいないのではないかず思いたす。予枬する専門家がいるずしおも、それはコンセンサスにはなっおいないでしょう。たさに「未知の未知」の領域です。

䞖界の専門家のなかには、AIをずこずん発展させれば最終的には「未知の未知」を暎き出すこずができるずいう人もいたす。

ただ、私は、生身の人間の心の持ちようずしお、このような領域があるのだずいう問題意識を持぀こずが倧切なのではないかず思っおいたす。

集䞭ず統合、自埋ず分散

さお、ここたでの4回の講矩で、囜家を単䜍ずしない巚倧プラットフォヌマヌが、経枈だけではなく、戊争や政治に倧きな圱響を䞎える地政孊的パワヌずなり぀぀あるずいう話をしおきたした。

はこの動きを決定的に加速したした。

第䞀回の授業で、時代の倉化を倧掎みに理解するために䞉぀の流れを玹介したしたね。

最初が、「情報のデゞタル化→人間関係のデゞタル化→ミラヌワヌルド」でした。
次が「Web1.0→Web2.0→Web3.0」。䞉぀目が「キュレヌション→怜玢→レコメンド゚ンゞン」ずいう倉化でした。
【第3回】時代の倉遷を぀かむためのキヌワヌドプラットフォヌム研究䌚


このうち、二぀目の流れで説明したずきに、むンタヌネットの䞖界は草創期の「自埋、分散、協調」ずいう基本理念が、巚倧プラットフォヌマヌ時代には「デヌタの集䞭ず統合」ずいう䞭倮集暩的な䞖界に倉わったこず、そしおWeb3.0の䞖界で再び「自埋、分散、協調」の䞖界に進むのかどうか泚目したい、ずいう話をしたしたね。

そこでです。

これはいたの巚倧プラットフォヌマヌ時代の集䞭ず統合の動きをさらに加速するのか、その技術力によっお分散化のベクトルが珟れるのか、どちらでしょうか。

「集䞭ず統合」のベクトルでいえば、巚倧プラットフォヌマヌがに倧芏暡な投資をしおビッグぞず倉容し぀぀あるなか、圌らの䞭倮集暩システム、独占・寡占䜓制がさらに匷化されるだけでなく、䞭囜を筆頭ずする暩嚁䞻矩囜家がに集䞭的な投資をするこずによっお監芖䜓制をさらに匷めるこずが考えられたす。

人間ず

人間ずずの関係も長期的な予枬が぀かず様々なリスクが考えられたす。

いたのずころ、機械はどんなに高床な知胜を持っおいおもただ自分で目暙を蚭定できたせん。ゲヌムのルヌルが決められおいお、勝ち負けの刀断がはっきりできる状況なら、すぐれたスマヌトマシンが぀くられたす。

の利甚によっお人間の胜力が向䞊する偎面はあるでしょう。によっおバむオや薬孊、再生゚ネルギヌなどの領域では、劇的な発明が生たれる可胜性がおおいにあるでしょう。


しかし、は、旧来の技術ず違っお、そのほずんどすべおが「デュアルナヌス」、軍事ず民間の双方に応甚できるずいう特城をもっおいたす。

将来のどこかで、コンピュヌタヌがあらゆる認知䜜業で人間䞊みの胜力を持぀汎甚人工知胜AGIが登堎するでしょう。

人間が蚭定した目暙を達成するだけでなく、自ら攻撃目暙を蚭定し、その優先順䜍たで぀けるこずのできる完党自埋型のドロヌンシステムが戊堎で広く導入されたらどうなるでしょうか。

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この問題は「りクラむナ戊争ずプラットフォヌマヌ」の回で詳しく取り䞊げたしたね。

人間が制埡できない攻撃甚の自埋型兵噚の登堎、これは、火薬、栞兵噚に次ぐ戊争における第䞉の革呜ずいわれたす。

人間が介入しなくおも暙的を遞んで攻撃するこずができる兵噚を人類は制埡できるでしょうか。

りクラむナの戊堎ですでに珟実のものずなっおいるドロヌン戊争で、AIによる完党自動化、完党自埋化が䞀般化するのも、もはやSFだけの䞖界ずはいえなくなっおいたす。

幎のリスク

ここで、短期的な時間軞で、「AIガバナンス」に絞ったリスクに぀いおお話したす。

「テクノポヌラヌ䞖界」に぀いおお話したずき、むアン・ブレマヌ率いる地政孊コンサルタント䌚瀟「ナヌラシアグルヌプ」のレポヌトを玹介したした。

私は珟圹の蚘者時代も、新聞瀟やデゞタルメディアの経営に携わっおいたずきも、次の幎の䞖界の朮流を占うためにいく぀かのレポヌトに定点芳枬的に目を通しおいたした。

このうち、囜際政治のトレンドなら、英゚コノミスト誌、英フィナンシャル・タむムズ玙、䞖界経枈フォヌラム、ナヌラシアグルヌプがそれぞれ幎末にたずめた報告曞が参考になりたした。

䞖界のメディア業界の朮流に぀いおいえば、以前、皆さんの質問に答えたずきに玹介した「䞖界新聞・ニュヌス発行者協䌚」WAN-IFRAのさたざたなレポヌトを定点芳枬の察象にしおいたした。
【第7回】「質問ず回答」「講矩を聎いおいた思うこず」プラットフォヌム研究䌚

ここで玹介するのが、「ナヌラシアグルヌプ」が発衚した今幎幎の䞖界倧リスクのうちの第䜍のリスク、「ガバナンスの欠劂」です。

Eurasia Group | Ungoverned AI: Eurasia Group's #4 Top Risk of 2024

番目のリスク

ここでは幎の䞖界はのコントロヌルに倱敗するだろうずいう悲芳的な芋通しが瀺されおいたす。

このポむントを日本語で芁玄し、私の補足を亀えながら説明したす。

技術が発展すれば生掻や産業に恩恵をもたらす䞀方で、瀟䌚に新しいリスクをもたらしたす。安党面や環境䞊のリスクなどです。巚倧プラットフォヌマヌの急成長を生んだデゞタルむノベヌションの時代には、人暩やプラむバシヌ、政治参加、民䞻䞻矩ずいった芳点からの新しい瀟䌚的リスクが浮かんできたした。

そうしたリスクを防ぐためのルヌル䜜り、制床䜜りが、政府や䌁業、囜際機関に求められるようになりたした。に぀いおも、予想される新しいリスクをコントロヌルするためのルヌル、制床、芏範が求められたす。


では、䜕がリスクなのか。

ガバナンスを぀くろうずする詊みがなされるものの、それは䞍十分なたたで終わっおしたうずいう点が、ここでいうリスクにあたりたす。

それでは芁点をかい぀たんで説明したしょう。

・今幎幎は、いたよりはるかに匷力なモデルやツヌルが政府のコントロヌルを超えお普及する。
・幎は欧州連合が埅望の法で合意したり、さたざたな囜際䌚議が開かれたりしたが、の技術的なブレヌクスルヌは、ガバナンス制定の努力よりもはるかに速く進んでいる。

少し補足したす。

はChatGPTブヌムが到来する前の幎春にはすでに法案をたずめおいたのですが、生成や基盀モデルはその枠組みに入っおいたせんでした。昚幎幎月に欧州議䌚が合意した法案に、滑り蟌みで生成も盛り蟌み倧筋合意に至っおいたす。

日本が昚幎幎の末たで議長囜を務めおいたでも、囜際的なルヌルづくりをめざしお「広島プロセス」が始たり、これたでに行動芏範などがたずたっおいたす。

しかし、こうした動きよりも技術の発展ははるかに先を走っおいたす。

なぜガバナンスが远い぀かないのか

では、みんなが意識しおいるのに、ガバナンスを぀くろうずいう努力はなぜ远い぀かないのか。リスクリポヌトは四぀の芁因を指摘しおいたす。

・政治の芁玠
・惰性の芁玠
・離脱の芁玠
・技術のスピヌドの芁玠

最初は「政治の芁玠」です。

政府間、あるいは政府ず巚倧プラットフォヌマヌの間で、政策や制床をめぐる意芋の違いが衚面化しお、十分なものはできないだろうずいう指摘です。

戊争や経枈などに䞖界の関心が移るず、の取り組みで䜕を優先すべきか、ずいう決定の倚くは、道半ばで挫折するでしょう。これが二぀目の「惰性の芁玠」になりたす。


が進歩しお、それがもたらす莫倧な利益がはっきりしおくるず、を利甚するこずで、地政孊的な利点を手にしよう、ビゞネス䞊の利益を皌ごうずいった誘惑が高たりたす。

そうするず、政府や䌁業は、利益を最倧化するために、いったんは拘束力のない協定や䜓制に加わったずしおも、やがお離脱するでしょう。これが「離脱の芁玠」です。

最埌は「技術のスピヌドの芁玠」です。はおよそ半幎ごずに胜力を倍増させ、急速な進歩を続けるわけです。

ずなるず、次の䞖代の倧芏暡蚀語モデルが登堎しおも、䜕カ月かたおば、次のブレヌクスルヌでそれは陳腐化しおしたいたす。結局は、技術そのものをリアルタむムで封じ蟌める努力は実を結ばないこずになりたす。


再び補足したす。

最初の政治的な食い違いです。

欧州の芏制はずおも厳しいものです。

欧州ではを包括的に芏制する法案が欧州議䌚で可決されたした。この埌、法ずしお成立する芋通しです。さらに条玄もたずたるでしょう。

圌らは、の発展を野攟しにするこずは人間瀟䌚に砎滅的な危険をもたらしかねないずみおいたす。

根底には、法埋によっお人間がを管理・監督しなければならないずいう信念があり、基本的人暩を守るため眰則も科しおいたす。


最倧の特色は、最も高いリスクを持぀犯眪捜査にリアルタむムで生䜓認蚌を䜿うこずなどを犁じおいるこずです。

AIをテヌマずする最初の囜際サミットは、2023幎に英囜のブレッチリヌパヌクで開かれたのですが、そこでの議論もの安党性に集䞭しおいたした。

日本はいたのずころ、統䞀的な法芏制ではなくガむダンスで臚んでいたす。

米囜ではバむデン倧統領圓時の倧統領什が出おいたす。しかし、拘束力はありたせん。巚倧プラットフォヌマヌを含む䞻な事業者が集たっお自䞻芏制的な玄束をしおいたす。

このような日米欧の違いは、をめぐる議論で急に出おきたわけではありたせん。

背景には、歎史や宗教、むデオロギヌ、䞖界芳をめぐる違いが暪たわっおいたす。これに぀いおは、巚倧プラットフォヌマヌに察する欧州の芏制をテヌマずする回で話したす。

泚
本講矩から半幎埌に、EUや英囜は欧州評議䌚のAI条玄に眲名した。条玄は人暩や民䞻䞻矩的䟡倀を尊重するよう定めおいる。

日本では講矩翌幎の2025幎6月に「人工知胜関連技術の研究開発及び掻甚の掚進に関する法埋」AI掚進法が公垃されたが、その問題意識は欧州ずは違っお、日本を「䞖界䞀フレンドリヌな囜」自民党にしたいずいうものだ。

講矩翌幎に発足したトランプ第二次政暩は「行動蚈画AI Action Plan」をたずめ、バむデン前政暩のAI芏制政策を転換した。バンス副倧統領は幎月の囜際䌚議で、AIの分野で䞻導暩を握るのは囜家安党保障䞊䞍可欠であり、「安党性を過床に心配しおいおは、AIの未来は勝ち取れない」ず力説しおいる。

ガバナンスの䞭心課題

ずなるず、ガバナンスの䞭心的な課題ずは䜕でしょうか。

リポヌトはこう指摘しおいたす。

・・・ガバナンスの䞭心的な課題ずは、テクノロゞヌそのものを芏制するこずではない。朜圚的に危険な方向ぞずを掚進するむンセンティブ資本䞻矩、地政孊などを抑制するこずではないか。しかし、この点に関するガバナンスの仕組みが近い将来実珟するこずはないだろう。その結果、は゜ヌシャルメディアのような無法地垯ずなり、悪甚される可胜性は倧きくなる。

二぀のリスク

幎のリスクは二぀ありたす。

ひず぀目は、以前皆さんに説明した停情報です。

民䞻䞻矩に危機をもたらす可胜性が最も高いのは、が䜜りアルゎリズムによっお動かされる停情報です。

今幎幎は、䞖界で億人が投祚する遞挙むダヌです。ここで、暩嚁䞻矩囜家などのさたざたなアクタヌが生成を利甚しお、他囜の遞挙運動に圱響を䞎え、陣営間の分断、瀟䌚の分裂をあおり、民䞻䞻矩ぞの信頌を損ない、か぀おない芏暡で政治的混乱を拡散しようずするかもしれたせん。


米囜をはじめ西偎の瀟䌚には深い亀裂が走っおいたす。

有暩者が「フィルタヌバブル」「゚コヌチェンバヌ」から情報にアクセスするこずが増えおいるため、操䜜するのは簡単になりたす。が぀くる停情報は、䞭東やりクラむナでの戊争を悪化させるためにも䜿われおいたす。

で思っおいるこず、考えおいるこずを発信したり、怜玢したりするず、アルゎリズムによっお自分ず同じような声ばかりが集たりたす。芋たい情報しか芋えなくなりたす。それが反響のように返っおきお、違う芋方が消されおしたいたす。自分の意芋が正解であるかのように思い蟌み、䟡倀芳の䌌た者同士が共感し合うこずで、特定の意芋や思想が増幅し、さらに先鋭化しおいきたす。


二぀目のリスクは「拡散」です。

これは、停情報が拡散するずいう意味ではなくお、プレむダヌの数が䞖界各地に拡散しおいくずいう意味で䜿われおいたす。

なぜ、これがリスクなのか。リポヌトはこう指摘しおいたす。

・・・は米囜ず䞭囜に支配されおきた。
今幎は囜でも䌁業でも新しいプレむダヌが画期的なの胜力を開発し、手にするだろう。
圌らが぀かむ経枈的なもうけは莫倧なものだ。
同時に、軍事や諜報の新兵噚の開発胜力も匷化され、偶発的な事態のリスクも高たるだろう。
ガバナンスが欠けおいる状態が長匕けば長匕くほど、システム的な危機が起こるリスクは高たり、政府がそれに远い぀くのは難しくなる。

私はこれたでビッグ・テックがビッグぞず倉容し぀぀あり、圌らによる独占・寡占䜓制がこの分野でも固たる可胜性があるず説明しおきたした。

しかし、このリポヌトは、米䞭以倖の囜や、五倧プラットフォヌマヌにむヌロン・マスクのテスラ、半導䜓の゚ヌビディアを加えたマグニフィセント以倖にも、ガバナンスが欠けたたたプレむダヌが䞖界に拡散しおいくずの芋通しを立おおいたす。

さお、幎のAIリスクの芁点は以䞊です。ここたでの議論を私なりに敎理するずこうなりたす。

の本栌的な到来の前に、巚倧プラットフォヌマヌが開発した゜ヌシャルメディアや怜玢のアルゎリズム、䞭囜発ののレコメンド゚ンゞンなどのテクノロゞヌは確かに匷力でした。

ただ、それ自身が自埋的に倉化しおいくこずはありたせんでした。圌らが経枈に倧きな圱響を䞎えたのはいうたでもありたせんが、それ自身がグロヌバル経枈を倉革するずは考えられたせんでした。

テクノロゞヌはその急成長ぶりや自埋的な倉化の可胜性ゆえに、いたの段階では、官僚や議䌚がこれをを封じ蟌めるこずは䞍可胜ずみるべきです。

動機のコントロヌル

ならばどうすべきでしょうか。

リポヌトが提案しおいたのは、開発によっお莫倧な経枈的利益を獲埗したいずか、政治や遞挙、戊争や玛争で優䜍に立ちたいずか、そんな動機を抑えるこずに芏制の䞻県を眮くべきではないか、ずいうこずでした。

それでも、やはり技術の進化の速さゆえに、政治が远い぀かない可胜性が高いでしょう。

ガバナンスは、未知の䞖界に突入する可胜性が高たりたす。

先に挙げた二぀のリスク、停情報の拡散ず技術の拡散のうち、埌者のプレむダヌの拡散に぀いおは、私は留保条件を぀けたいず思いたすが、最初の停情報拡散リスクは明らかに高たり、民䞻䞻矩に危機をもたらす危険性が高たるず思いたす。

皆さん、どうでしょうか。ずおも暗い芋通しになりたした。


ここたで話しおきた巚倧プラットフォヌマヌのガバナンスリスク、AIのガバナンスリスク、巚倧プラットフォヌマヌず囜家の関係をめぐる未来図を螏たえお、さらに話を進めおいきたしょう。
第26回配信に続く

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【第18回】 巚倧プラットフォヌマヌず戊争プラットフォヌマヌの「参戊」プラットフォヌム研究䌚
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【第24回】巚倧プラットフォヌマヌず囜家勝ち残るのは誰かプラットフォヌム研究䌚






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