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完売続出の映画ちいかわ!2回目に気づけた驚きの細部!『七人の侍』との共通点やヒトフタの心情、表現演出を深掘り考察

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』2回目鑑賞!初回では気づかなかった神演出と深掘り考察

入場者特典の第3弾「プルバックカー」配布をきっかけに、『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』の2回目鑑賞に行ってきました!

劇場に到着して驚いたのがその人気ぶりです。私が行ったシネコンでは、朝8時台から15時台までの4公演がすべて完売。例外だったIMAXシアターも、見やすい座席は軒並み売り切れという大盛況ぶりでした。


第三弾特典配布初日

特典のプルバックカーも、普通に800円から1000円で販売されていてもおかしくない、素晴らしい出来栄えでした。

※これまでに執筆した『映画ちいかわ』関連の考察・感想記事はこちらからご覧いただけます。あわせてどうぞ!

ここからは、2回目の鑑賞だからこそ気づくことができた細かい演出や、改めて感じた深掘りポイントをまとめていきます。

1. 道具や演出の細かい描写と発見

「びんよよ」の本当の用途

作中に登場する「びんよよ」。初見では単なる武器かと思っていましたが、よく観察すると草に絡まった仲間を救出して逃げるために使われていました。 攻撃用というよりは「強敵を驚かせてスキを作り、脱出を補助するための道具」という位置づけだったのだと納得です。

一瞬のフレームに映る「単3電池」

セイレーンが「わかった!」と叫ぶ直前、フタバが吹き飛ばされるシーン。集中してスクリーンを見ていると、しっかりと単3乾電池が宙を舞っているのが確認できました。初回は展開を追うのに必死で見落としていましたが、こうした細部まで作り込まれているのが伝わってきます。

2. キャラクターの心情表現と「抽象化」の美学

ヒトフタ(葉っぱの島民)の手を握り合うシーンの解釈

キャンプファイヤーの際、ちいかわがヒトフタ(葉っぱの島民)のもとへ歩み寄る場面があります。 ここで印象的だったのは、真相を二人に話そうか黙っていようかと悩み、深刻な表情を浮かべながら近づいていく「ちいかわ」の姿です。

そして、そのちいかわの重々しい空気やシリアスな挙動を感じ取ったヒトフタが、お互いに手を握り合います。

私はこの描写を見て、「ちいかわの様子からすべてを察し、もうこの島には居られないと悟ったからこそ手を握り合ったのではないか」と感じました。だからこそ、ポストクレジットの「島を逃げ出して別の島へ向かう」という行動に繋がったのだと理解しています。

一方で、SNS等では「あの瞬間こそ、ヒトフタが二人で生きていくことを決意した瞬間だった」という解釈も多く見かけました。

実写映画で人間の俳優が演じる場合、表情や演技でニュアンスが特定されがちです。しかし、本作のように極限まで抽象化された絵柄だからこそ、観客によって複数の解釈が生まれ、それが議論の楽しさや作品の深みを生んでいるのだと感じます。

3. 音響・音楽・キャストのアド・リブの魅力

劇場パンフレットに掲載されているナガノ先生の特別漫画では、先生が作品中で特に気に入っているポイントが描かれていました。2回目の鑑賞では、まさにその2箇所をじっくり意識して聴くことができました。

  • アドリブの存在感 ナガノ先生もお気に入りとして挙げていた声優さんのアドリブ演出。スクリーンから聞こえる「いけーいかー」の声は、2回目でもバッチリ耳に残り、思わずクスッとしてしまいました。

  • 電子音からボレロ風へ繋がるBGM 人魚3匹のうち1匹を「しるこサンド」でおびき寄せて倒す直前、音楽が電子音からボレロ風のリズムへとダイナミックに盛り上がっていきます。ここもナガノ先生お気に入りのBGMですが、劇場の大音響で聴くと本当にゾクゾクする格好良さです。

※パンフレット全体についての詳しい感想や考察は、こちらの記事でもまとめています。

また、劇中で注目を集める「うさぎ」の存在感や関連動画については、過去に個別の考察記事で詳しく触れていますので、気になる方はこちらもあわせてチェックしてみてください。

4. 島二郎・ヒトハの各回想に見る演出と「貢物」の真実

島二郎の回想シーンを改めて見返すと、「セイレーンへの貢物」はカゴいっぱいに盛られた大量の食べ物でした。

それらが次々とセイレーンの口へ流し込まれていく描写はなかなかの迫力です。
そしてこの回想の際にも、バックではしっかりと「島のうた」が一部歌唱されていたことを再確認できました。「島のうた」で表現されている民俗性は、一朝一夕にできたものではなく、島民の文化に根付いたものだったのです。

また、ヒトハの回想シーンでは、心境や感情が「イラストによる吹き出し」で表現されていました。セイレーンや人魚に対する激しい憤りが伝わってくる表現ですが、映画というメディアにおいて、こうしたマンガ的な手法で心象を描く手法はとてもユニークで印象的です。

5. 『映画ちいかわ』と名作映画『七人の侍』の共通点

物語の展開の中で、主人公たちの決意を示す転換点となる重要なシーンがあります。

ちいかわたちがスクリーン(観客)側を力強く見つめ、「この島を守るんだ!」と声を上げる場面です。

この姿を見て、私が強く想起したのが、黒澤明監督の名作映画『七人の侍』です。(これは初回の時から「七人の侍」だなー、と感じていました)

貧しい村人たちを守るために立ち上がる侍たちの姿と、島と仲間を守るために腹を括った8人のちいかわたちの姿が、見事に見重なって見えました。まさに「八人のちいかわ」と呼ぶにふさわしい胸熱な展開です。

映画考察の文脈では「黒澤明映画は『食べ物』の描き方が秀逸な食べ物映画である」という視点も語られているのを見たことがありますが、本作『ちいかわ』もまた「食」と「生存・戦闘」が密接に結びついた作品です。

『七人の侍』という切り口から本作を捉えてみるのも、非常に面白い鑑賞法ではないでしょうか。

『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を楽しんだ方は、この機会にぜひ映画史に残る傑作『七人の侍』も観てみてください(約4時間という長編ですが、観る価値は間違いなくあります!)。

ちなみに、初回からこう思っていたけれど、2回目でもそうだったという印象つながりで「檻に入れて、なんかずーっと暗いとこ」のフレーズ。

これはパタリロの「クックロビン音頭」っぽいなと思って見ていました。「だーれがころした、クックロビン」と拍子をとる歌になります。

そしてクックロビン音頭の歌詞の元ネタは、萩尾望都先生の名作「ポーの一族」です。

おわりに

2回目の鑑賞でしたが、1回目以上に新しい発見や演出の深さに気づかされ、大満足の映画体験となりました。 見るたびに新しい解釈や発見が生まれるのも、今作の大きな魅力です。

まだ観ていない方はもちろん、すでに一度観たという方も、ぜひ2回目、いやそれ以上 ? の劇場鑑賞をおすすめします!

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