訪日客と米、甦る昭和の食卓伝統芸。
■訪日客のごはん消費量。
・最近のニュース、「日本農林水産省データより、訪日客のごはん消費量、ベトナムが1人1泊718gで最多となる」。
・農林水産省公表「2026年7月の米の需給見通しに関する資料によると、訪日外国人の増加に伴いインバウンド向けの米需要が拡大していることが明らかになった。国籍別に見ると、ベトナムからの訪日客の消費量が最も多いことがわかった」。
・同省は「需要推計の精度向上のため、2025年度に訪日客を対象としたアンケート調査などを実施した。その結果、寿司などの外食に加えて、おにぎりや巻きずしなどのテイクアウト利用も多く、1人1泊当たりのごはん消費量は14ヵ国の平均で570g(精米換算251g)と推定された。従来の推計値である354g(精米換算156g)から大幅に上方修正されている」。
■2030年訪日外客数6000万人を目標に掲げて。
・国籍別の1人1泊当たりのごはん消費量を見ると「ベトナムが718gで14ヵ国中最多となった。次いでインドネシアが714g、フィリピンが695g、タイが629gと続いている」。
・この新たな消費量の推計値を用いて計算した結果「2025/2026年のインバウンドによる米需要量は精米ベースで8.2万tとなり、前回の見通しである6.1万tから+2.1万t増加した」。
・訪日外客数は年々増加しており「これに伴いインバウンドによる米需要量も拡大を続けている。農林水産省の推計によると、2022/2023年のインバウンドによる米需要量は2.4万tだったが、2024/2025年には7.0万tに増加し、2026/2027年には9.1万tに達すると見込まれている」。
・日本政府は「2030年に訪日外客数を6000万人とする目標を掲げており、今後もインバウンド需要が日本国内の米消費に大きく貢献することが予想される」。
■「食べることは生きること」。
・余談、私は以前のnote投稿にて「食べることは生きること」という言葉を何度か使ってきた。これは文字通り、生体の健康および栄養保持は摂取する食材の生産環境に依存するという考えがあるからだ。
・人間のカラダと同様に、農作物の生理機能および品質は土壌の物理性・化学性に直結しており、養分や有機物の乏しい土地での育成は作物のストレス応答を引き起こし、食味や栄養価の低下を招く。
・日本では「地力増進法」に基づき、土壌の保水性・通気性・微生物群集を制御する土壌管理が体系化されている。また農林水産省の「みどりの食料システム戦略」に見られるように、環境負荷低減と土壌生態系の維持に向けた持続的取り組みが推進されている。畜産業界においても「飼料安全法」による有害物質の排除と安全性の確保が法制化されており、安全な飼料で育成された個体は良質なタンパク質および脂質構成を有する。
・このように、土壌・水・生物相互の連鎖(生態系)全体を最適化・維持する「一蓮托生」の管理思想と制度設計が、日本産食材全体の品質と優位性を支える根本的要素であると私は捉える。訪日外国人が日本国内で日本米を消費しその食味を高く評価する状況は、日本の生産技術と環境管理が国境を超えて機能している証左だろう、一日本人として大変に誇らしいーーー昭和の朝食時、父が器用に海苔をお箸で掴み、お醤油に浸してお茶碗のご飯を丸め込む、その一連動作の鮮やかさに幼い私は、まるでサーカスの芸当でも眺めるかのように見入った。本報道から、そんな父の姿を想い出している。
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