街と共にある店
ひさしぶりの鈴新にくる。

実は昨日、四谷三丁目のスーパーで買い物を終えて通りに出たとこで鈴新の女将さんにばったり会った。
「おひさしぶりです」って挨拶しあって別れたのだけど、ご無沙汰していたことに気づいて、挨拶ついでに今日はここで昼にしようとやってきた。
お店に入ると「昨日はどうも。さっそくありがとうございます」「呼ばれてやってまいりました」って笑顔のやりとり。女将さんがご主人に昨日の顛末を説明したりして、空気が一気になごやかになる。
かけかつ丼を注文します。

ここはかつ丼が3種類あるので有名。
カツを玉子とじにしたいわゆる普通の煮かつ丼。ソースをからめたカツを千切りキャベツの上にのせたそうすかつ丼。そして出汁で閉じた玉子をとんかつの上にかぶせたかけかつ丼。
一番人気はかけかつ丼で、今日も多くの人がたのんでた。
シュワシュワ、油が沸騰する音。
ザクザクトントン、カツが切り分けられる音。
耳をすませておいしい匂いを嗅ぎながらしばらく待って料理完成。
とんかつが蓋を持ち上げ閉まらぬ丼。
豚汁、漬物、煮た大根の小鉢がならんでやってくる。

蓋を開けると湯気と一緒においしい匂い。

手揚げのロースカツは色黒。細かなパン粉がびっしり張り付き、あのザクザクの音の正体はこの衣だったんだなぁ…、って思う。

卵はふっくら。ところどころが半熟状態ではあるけれど、しっかり熱が入ってボクが好きな状態。
かつをふた切れ、丼の蓋に移してソースをかける。
かつ丼ととんかつ定食を一度に味わうことができるおいしい工夫。

すっきりとした味わいのつゆ。出汁はしっかり力強くて甘味は控えめ。醤油の風味がクッキリとしたつゆで煮られた卵がかつによく合うんです。
ここのカツはラードで揚げる。
だから衣はバリバリで、しかも甘みを感じる仕上がり。その甘やかをキリッと仕上がった玉子がおいしくしてくれる。ソースがウスターソースなのも甘い衣をすっきりさせるよい組み合わせ。

がっしりとした肉の歯応え。衣はザクザク。硬めのご飯に煮汁がたっぷり。かなりのつゆだく。最後はザブザブかきこむように食べていく。
豚の脂が浮かんだ豚汁はずっと熱々。肉の端材に大根、人参、玉ねぎにじゃがいもと具沢山。気持ちもお腹も見事に満ちる。オゴチソウ。

ちなみに今週の土曜日はお休み。土曜日は飲食店にとって書き入れ時にもかかわらず、東京四谷総鎮守に須賀神社の例大祭が6月6日に開催される。氏子としてそんな大切な日に営業なんかしていられるか…、って心意気。
街に根差した店だから。
荒木町というかつて東京でも有数のあでやかな街も、今ではずいぶん静かになって、でもいまだに街の魅力で人が集まる。
だから街に感謝しなくちゃいけないんだという思いが伝わるさざまなが、ボクは大好き。
飲食店は街があってこその存在。
それを忘れたお店が目立つ昨今、こういう店は大切にしなくちゃいけないってしみじみ思う。
今日は「街とお店」がテーマです。
祭りの写真でかけかつ丼が当たるイベント
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