#182 読書ログ(56) 死ぬことにも意味があると思えた日ーー『夜と霧』 を読んで
「人生で一度は読んだ方がいい」ーーそう勧められて手に取ったのが『夜と霧』だった。
読後の所感を一言で表すなら、
「生老病死の全てに意味を見出して初めて、人は人生を受け入れられる」
ということだ。
生きることに意味があるなら、老いることにも、病を患うことにも、そして死ぬことにも意味があるはずだ。
フランクルは極限の収容所生活を通して、人間からあらゆるものが奪われても最後まで残るものがあることを示した。それは、自らの態度を選ぶ自由である。
本書の中にはニーチェの言葉も引用されている。「生きる理由を持つ者は、ほとんどあらゆる状況に耐えることができる」
人は苦しみに耐えるのではない。苦しみの中に意味を見出せるとき、初めて耐えることができるのだ。
だからこそ、「なぜ生きるのか」という問いは重要になる。
そして、その問いは同時に「なぜ老いるのか」「なぜ病むのか」「なぜ死ぬのか」という問いでもある。
生だけに意味を与え、死を無意味なものとして扱うなら、人生全体に意味を見出すことはできない。
では、この学びをどう活かせるだろうか。
私が考えたのは、「死への解像度を上げること」だった。死を見つめるからこそ、生を見つめることができる。
そのためには、自分自身を客観視する力が必要だろう。読書はその力を養ってくれる。そして、自らの心を見つめる習慣もまた欠かせない。
どんな環境に置かれても、自分がどう生きるかを選ぶ。
『夜と霧』は、その覚悟を問いかけてくる一冊だった。
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