採用費ゼロ円で2人採用できました。一人人事がやったこと
前回の記事で、20年分の採用の失敗を書きました。
周りからの紹介の採用が無くなり、ハローワークの出し方が分からず途方に暮れました。
50万円の有料媒体で成果が出たり出なかったり、Indeedに出してみたけど応募者に面接をすっぽかされたり。
そして最後に、一つの仮説にたどり着きました。
媒体の問題ではなく、書く中身の問題ではないか。
今回は、その続きです。
昨年7月、ハローワークの講座に参加しました
社労士さんによる、求人票の書き方の講座がありました。
無料でした。
なんでもいいから情報を得よう。
一人で採用をやっていると、正解が分からないまま毎回書いています。
誰かに「こう書くといいですよ」と言ってもらえる機会が、そもそもありません。
だから、こういう講座は貴重なんです。
そこで、二つのことを言われました。
「AIを使うといいですよ」
「求職者の悩みに刺さることを書くといいですよ」
なるほど、と思いました。
理屈は、よく分かりました。
その時の私はAIが使えませんでした
その頃の私は、AIをまったく使っていませんでした。
ChatGPTという名前は知っています。
ニュースでも見ます。
でも、開いたことがない。
何を打ち込めばいいのかも分からない。
「AIを使うといいですよ」
その一言と、実際に使えるようになることの間には、深い川がありました。
講座から帰って、私は何もしませんでした。
理屈は分かったのに、動けない。
一人人事あるあるだと思うんです。
いい話を聞いても、目の前の仕事に押し流されて、手を付けることができない。
求職者の悩みについても自分でリスト化できずにいました。
また、「会社の未来像を求人者に示して。」と言われましたが、アラフィフの私や主人にとっては、このままの規模で会社を続けられればよく、未来を示すことができませんでした。
12月、別の理由でAIを触り始めました
転機は、採用とは関係のないところから来ました。
12月に、AIを使い始めたんです。
今度は、商工会のAI講座に出席ました。
商工会の講座は無料で開催してくれているのですが、これが私には、かなり役に立っているのです。
講座を受けてAIを触りだしました。
まずはメールの返信でした。
税理士さんや社労士さんへの返信メールが、いつも素っ気なくて気になっていました。
試しにAIに書いてもらったら、丁寧で温かい文章が返ってきました。
送ったら、相手の返信も柔らかくなりました。
そこから、少しずつ使うようになりました。
この時点でも、求人票にAIを使うという発想はゼロでした。
7月に聞いた話と、12月にやっていることが、頭の中でつながっていなかったんです。
2月、人が辞めることが決まりました
そして、2月です。
社員が辞めることが分かりました。
急いで求人を出さないといけない。
一人人事の方なら、この瞬間の焦り、分かってもらえると思います。
日常業務は減りません。
経理も労務もそのままです。
そこに「採用」が、締切付きで乗ってくる。
しかも、うまくいく保証がありません。
過去に何度も、応募ゼロを経験しています。
50万円の採用媒体を使っても人が採れないかもしれません。
ハローワークに、無料で、自分で書いて出すしかない。
追い詰められた状態で、パソコンの前に座りました。
そこで、7月の言葉を思い出しました
「AIを使うといいですよ」
「あ。」
私、今、AIを使ってる。
7月に聞いた話と、12月から触っていたものが、この瞬間に初めてつながりました。
正直、遅いです。
半年かかっています。
でも、追い詰められないと動けないのも、一人でやっている人間の現実だと思います。
Geminiに、こう聞いてみました
最初のプロンプトは、こうでした。
「あなたは、〇〇の人事採用担当です。ハローワークで求人票を作成します。求職者の悩みに刺さる〇〇(自分の会社の職種)の求人を作成してください」
ここから、私とGeminiの壁打ちが始まりました。
ここが、今までと決定的に違ったところです。
一人で求人票を書いていると、相談相手がいません。
「これ、書いた方がいいのかな」
「この書き方、感じ悪くないかな」
その問いを、誰にもぶつけられませんでした。
社長は現場です。
ハローワークの方に、毎回細かく相談するのも気が引けます。
でも、AIには何度でも聞けます。
深夜でも、何回でも、何を聞いても、嫌な顔をされません。
一人人事にとって、これがどれだけありがたいか。
「アットホーム」は使わないでと伝えました
もう一つ、こだわったことがあります。
AIっぽい文章にしないことです。
そのままAIに書かせると、きれいだけれど、どこかで見た文章になります。
「アットホームな職場です」
こういう言葉、求職者は何百回も見ています。
だから私は、こう指定しました。
「アットホームという言葉は使わないでください」
「AIっぽくならないように書いてください」
「以前私が書いた内容はこんな感じです」
過去に自分が書いた文章を、そのまま渡す。
これが効きました。
うちの言葉遣いを学習した上で書いてくれるので、他社と同じ文章になりません。
エン転職やマイナビの担当者さんが昔書いてくれた原稿も、同じように渡しました。
前回書いた通り、あの原稿はうちの資産です。
一人人事に社内の先生はいませんが、過去の原稿は先生になります。
結果を書きます
見学に来てくださった方が、2人。
問い合わせが、5人。
そして、2人採用できました。
かけた費用は、ゼロ円です。
ハローワークは無料ですから。
50万円を怖がっていた私が、無料の媒体で採用できました。
一番驚いたのは、その後です
応募や見学に来てくださった方に、私は必ず聞くようにしています。
「どうして、うちの会社を選んだんですか?」
返ってきた答えが、全員同じでした。
「ハローワークの職員さんに勧められて」
全員です。
私はずっと、求人票は求職者が読むものだと思っていました。
でも違いました。
求人票を読んで、求職者に手渡してくれる人がいた。
窓口のハローワーク職員さんです。
次回、実際に使ったプロンプトを全部公開します
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
次の記事では、私がGeminiに投げた質問を、13ステップすべて公開します。
最初にどう役割を設定したか
各欄の文字数・行数をどう指定したか
「AIっぽくしない」ためにどう伝えたか
ハローワークの職員さんに向けた欄に何を書いたか
自社の情報を入れ替えれば、そのまま使える形で書きます。
50万円の採用媒体に頼めない会社でも、無料の媒体で採用はできます。
その具体的な方法を、次回、全部お渡しします。
一人で採用を回している方へ。
相談する相手がいないのは、本当にしんどいです。
私も20年、ずっとそうでした。
でも今は、深夜でも何度でも相談できる相手がいます。
追い詰められてからでも、間に合いました。
次の記事で、お会いできたら嬉しいです。
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