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シリコンバレーによろしくされた。

米国に単身突っ込み、10年以上も挑戦し続けている旧友が、本を出した。

ブラックジャックではなく、シリコンバレーによろしく。略してシリよろ。

同タイトルのブログを読んでいたのは、かれこれ10年以上前のことになる。

何を隠そう、僕自身も熱狂的なシリコンバレーファンの一人だった。

映画「ソーシャルネットワーク」に刺激されて、スタートアップの世界に憧れ、一軒家を借りて友達と共同生活をしながらプロダクトを創り、資金調達をして…いわゆる起業家という人生を選ぶことになったのは、大学生の時にシリコンバレーを訪れたのがきっかけだ。

普通の人生を選ぶことができなかった僕に夢を見せてくれたのがシリコンバレーだし、資金調達で苦しんでいた時に自分を救ってくれたのもシリコンバレーだし、上場した今自分の将来について改めて考え直すきっかけをくれたのも、シリコンバレーだ。

著者のサトル君との出逢いは、2014年の5月10日らしい。Facebookメッセンジャーでのやり取りを遡ってみたら、記念すべき最初のやり取りが出てきた。笑

到着日に「はじめまして」だったのが面白い

書籍の中にも書かれているが、彼がTech Houseという日本人向けのシェアハウスを運営していた時に、お客さんとして宿泊したのが最初の出逢いだ。

なぜ僕がTech Houseに滞在することになったかというと、シリコンバレーに資金調達に行くためだった。当時は今に比べて日本には投資家が少なく、資金調達に苦戦したために、聖地のシリコンバレーに行くという決断をした。

今考えると、かなり頭のおかしい意思決定だったように思う。日本で難しい資金調達が、なぜシリコンバレーに行くとできると思ったのか、自分でも分からない。ただ、結果として運よくシリコンバレーでの出逢いがきっかけとなり、リードとなってくれるVCに恵まれ、なんとか生き延びることができた。まさに、九死に一生のような状況だった。

シリコンバレーには、一人ではなく10名ほどのメンバー(当時の全社員)を連れて行った。現地で投資家と話した後に、すぐにフィードバックをプロダクトに反映したいと思ったのと、スタートアップの聖地をメンバー全員が肌で感じることで、価値観と熱量を共有できると思ったからだ。あんな無茶な意思決定に付き合ってくれた当時のメンバーには感謝してもしきれない。

さて、Tech Houseとサトル君の話に戻そう。

書籍にも書かれているが、実は当時、Tech Houseはキツキツの財政状況だったらしく、我々は長期間大人数で借りてくれる大口顧客ということで、ありがたがられていたようだ。笑

当時はそんな状況を知らなかったので、日本人が挑戦するための場所を創ってくれた偉大な若者たちという目でサトルくんと相方のヒロくん(書籍内ではピザ泥棒として登場する)に感謝していた。

のちにTech Houseから数々の挑戦者が生まれることになるのだが、中でも強烈に印象に残っているのはサトルくんを「兄さん」と慕う、ライダーこと山田くんだ。書籍内でも強烈なエピソードが出てくるのだが、全くもってフィクションではないということを彼から直接聞いたので、シリよろはとても事実に即した書籍である。笑

そんな山田くんの書籍紹介記事が素敵だったので、シェアさせていただく。

記事内で出てくるTech Houseに初めて辿り着いた時の景色は、自分にとっても同じく「はじまりの場所」だ。

Tech Houseの最寄駅の景色(引用:Shun Yamada

この景色を見るだけで、当時の記憶が鮮明に蘇ってくる。この場所を夢見て、そしてこの場所でたくさんの夢をもらった。

間違いなく自分は、シリコンバレーによろしくされた人間だと思う。

さて、そろそろ書籍に話に移そう。

届くのを楽しみにしていた本だったので、一気に読み上げてしまった。

実体験に基づいたストーリー調なので、とてもスラスラ読める。中高生にもぜひ読んでもらいたい一冊だ。

個人的には知り合いがたくさん出てくる本だったので、それぞれの光景が頭に浮かんで、笑ったり感動したりしながら読ませてもらった。

読んだ中で強烈に印象に残っているセリフをいくつか紹介したい。

このまま日本にいたら、きっと一生シリコンバレーに憧れ続ける──そんな予感がした。

アントレプレナーシップとは、誰からも頼まれていないのに、ある問題の解決に取り組もうとする姿勢である。

起業家にとって最も大事なのは、起業家自身が信じているものの大きさと深さだよ。

日本のサッカーは、世界で挑戦する選手が増えてレベルが上がった。日本のスタートアップのファウンダーも、世界で挑戦する人が増えてほしい。

もう二度とあんな思いはしたくないと、心底思う。
それでも、結局この場所に戻ってきてしまう。

数十年後、日系スタートアップがアメリカで当たり前のように活躍する。
そんな未来は、きっと実現できる。

「この時代における自分の役割」とは何か。
この問いに自分なりの答えを見つけることができたとき、人は簡単には揺らがなくなる。

感想を簡単にまとめると、近年読んだ書籍の中で、最も心の奥底にブッ刺さる内容だった。

そして、10年、20年前にもしこの本に出逢えていたら、きっとまた違った人生を歩んでいたのではないかと思う。

世界に挑戦したいと1ミリでも思ったことのある学生や、起業家になりたいと一瞬でも考えたことのある人には、ぜひ読むことをオススメしたい。

正直、10代のうちにこの本と出逢える人たちが、羨ましい。

しかし、挑戦するのに遅すぎるなんてことはない。特に起業家のような仕事は、歳を重ねた方が有利な面も多い。

今この瞬間が人生の中で最も若い時なのだから、「シリコンバレー」という言葉にピンと来た人がいたら、迷わず手に取ってもらいたいのがこの一冊だ。

ちなみに、これを読んだ後に僕の著書「友達経営」を読んだことのある人は読み返してもらえると、リンクする話が出てくる(シリコンバレー編)のできっと面白いのではないかと思う。

とにかく、最高の本だった。年間100冊以上本を読む自分だが、個人的に2026年のNo.1書籍になることは間違いないだろう。

またサトルくんと会える日を楽しみにしている。素敵な本をありがとう!

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