見出し画像

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」に行ってきた

先日、「大ゴッホ展」を楽しみに、上野の森美術館へ行ってきた。
平日ど真ん中のお昼過ぎだったので、比較的空いていると思いきや、やはり会場周辺には人がたくさん。

上野の森美術館自体も、周辺エリアにある東京都美術館や西洋美術館に比べるとこじんまりしていることもあり、中に入ると大混雑・大盛況だった。

今回の展示では、クレラー=ミュラー美術館が所蔵するコレクションから、有名な《夜のカフェテラス》など約60点の作品、そしてモネやルノワールなどの同時代の画家の作品も展示されているとのことで、とても楽しみにしていた。

今回の第1期では、初期のオランダ時代の作品が多く展示されている印象だった。
ゴッホがゴッホになっていく過程というか、あの"ゴッホらしい画風"を確立するまでの試行錯誤や、自分を模索していた時代の作品に強く惹かれた。
例えば、ミレーやピサロなどゴッホが影響を受けたとされている画家の作品も多く展示されていて。憧れた画家や同世代の画家の作品に影響を受け、試して、取り入れては悩み、また変わっていく様子がわかる。
何を描くのか、どう描くのか。
そのモチーフ選びから表現の方法まで、やっぱりゴッホじゃないと描けなかった絵なのだと思う。その積み重ねを見ていると、やっぱり絵というものは描き続けることで「その人の人生そのもの」になっていくのだなと思う。


中でも、特に気になった絵が、《大工の仕事場と洗濯場》。
働く人々の何気ない日常と風景。黒や茶のダークトーンの中の白(特に手前の洗濯物)に目がいく。奥の方まで、人や牛がいる。ずっと見ていたくなる絵だと思った。

そして、《鎌で草を刈る少年
人物の輪郭線がはっきりしていて線画っぽさが強調されているタッチが新鮮だった。水彩で淡く着色されていて、繊細な印象なのにゴッホっぽさもある感じ…色合いも好きで、この作品を模写してみたいと思った。

ストーブのそばに座る女:シーン
"過酷な環境を生きる妊婦であった愛人「シーン」"と紹介されていた。
悲しげな表情。だけど、鉛筆(チョーク)のような筆跡からそれを見つめるゴッホの共感や優しさのようなものが見えるような気もする。
特に右上の壁の部分のところがいいなと思う。

織機と織工
実物の絵の織機の迫力がすごくて、本当に立体的にこちらに突き出しているように見えた。織機の奥で淡々と作業する人物の表情がなんとも言えない。



他にも、《じゃがいもを食べる人々》や《レストランの室内》など、有名な作品もずらりと並んでいた。

展示の最後は《夜のカフェテラス》で締めくくられる。

6月までは、《バラとシャクヤク》も撮影可能だったとのことだけど、
7月からは、《夜のカフェテラス》のみが撮影可能となった。

《夜のカフェテラス》の絵の前には何重にも折り返しの列ができていて、絵の前に行くまでに15分並んだ。
「ゴッホの絵を鑑賞する人々」の様子を後ろから引きで撮影したいと思ったほどに、ものすごい行列だった。
列に並んでいる間、前の人の頭の隙間から必死に顔を出して、《夜のカフェテラス》を目に焼き付けようと頑張った。最前列に行けても、じっくりと立ち止まって鑑賞することは難しい。
正直撮影してもあまり意味がないようにも感じる。それなのに、せっかくだから撮影したい気持ちと、もっとじっくり見たい気持ちが葛藤する。
本物の《夜のカフェテラス》を前に、不思議な気持ちになる。本当の実物がその時目の前にあった。

有名な作品で、印刷物や画面越しに何度も見てきた作品なのに、実物の前に立つと全く別のもののように感じた。絵を見れたのは本当に一瞬だったように感じた。

2列目?3列目?くらいにきた時のショット

こんなにも人気で、絵を一目見たいと人が集まり、日本人にこんなにも愛されているゴッホ。
美術やアートが好きな人、印象派が好きな人、そういう詳しい人たちだけでなく、一般的な人も、誰もが知っている存在。沢山の人を惹きつけてしまう存在。

ゴッホ展に来ると、その様子に涙が出そうになってしまう。
ゴッホがこの光景を見たら、どう思うのだろう。
そう思わずにはいられない。


ゴッホ展を鑑賞後は、グッズ売り場へ。
入場までに30分待ちだった。
グッズ列では、原田マハさんの本を読んでいる方を何度か見かけた。

グッズ会場の中もこぢんまりとしているため、満員電車のような状態だった。
息をするのも精一杯、カゴを持ったらそれだけで他の人に迷惑になってしまうと感じて、決めたものを手に取ったら胸に近づけて落とさないように必死だった。笑
商品を手に取って検討したり、じっくりと見ることはできない。

とりあえず狙いを定めて購入したグッズはこちら。
今回の展示で、特に惹かれた作品のポストカード5枚。

そしてロルバーン。

今回は5種類もあって全て買うか迷った。

でも、実際に自分が使いたいと思うものを直感で選んだ結果、こちらの4冊になった。
《夕暮時の刈り込まれた柳》《野の花とバラのある静物》《草地》《アルルの跳ね橋》が表紙のデザイン。

意識して逆張りしている訳ではないのに、気づけば今回のメイン作品ではない4冊を選んでいた。
《夜のカフェテラス》ももちろん素敵で大好きだけど、昔からどうも私はメインではないものに惹かれてしまう。

ロルバーンの表紙につけると絵画っぽくなる、「表紙プロテクター」、リングに挟める「ブックマーク」も一緒に。

あと、欠かせないのが栞。
読書のお供にしたいけど、最近はコレクション化してしまっている。

グッズ売り場ではじっくり選べなかったので、直感で手に取ったのだけれど、ここでも揃えたように《野の花とバラのある静物》《アルルの跳ね橋》を選んでいる。

SNSを見ていると、絵画作品のグッズ化には賛否両論があるようだけれど、私はやっぱり、グッズって好きだなぁ。楽しいなぁと思う。



ゴッホには、やっぱり惹かれる。
100年前の作品をこうして目の前で見れる機会はとても貴重で、感動の時間だった。
絵を見ると、その迫力に圧倒されてしまうので、展示を見にいくことにも相当の覚悟が必要だと思う。来年は《アルルの跳ね橋》をメインとした第二期展があるようで、今から楽しみ。
だけど、特にゴッホとなると、鑑賞する側でもとても体力がいる。
自分のペースで鑑賞できればいいのだけど…
人気展なだけに、ペース配分が難しい。

帰り道、素敵なカフェで休憩を挟んでから電車に乗った。

帰宅後はグッズを眺めつつ、放心状態。
観に行けてよかった。

いいなと思ったら応援しよう!

鈴木 読んでいただけただけでも嬉しいです。ありがとうございます。