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日本酒に合うチーズケーキ|甘×旨の新感覚ペアリング5選

チーズケーキを食べるとき、飲み物はコーヒーか紅茶――そんなふうに思っていませんか。実は、日本酒の持つやわらかな旨味と穏やかな酸味は、チーズケーキのクリーミーなコクと驚くほどよく合います。知ってしまうと、もうコーヒーには戻れないかもしれません。

この記事では、SAKE DIPLOMA・ワインエキスパートの資格を持つ私が、チーズケーキと日本酒がマッチする理由から、タイプ別の合わせ方、そしておすすめの5銘柄まで丁寧にお伝えします。週末のご褒美タイムが、ちょっと特別なものになるはずです。

なぜチーズケーキと日本酒は相性がいいのか

乳製品の「コク」と米の「旨味」が手をつなぐ

チーズケーキの主役であるクリームチーズには、乳脂肪由来のまろやかなコクと、ほのかな酸味があります。一方、日本酒――とくに純米系のお酒には、お米由来のアミノ酸(旨味のもと)が豊富に含まれています。

この「乳のコク」と「米の旨味」が口の中で重なる と、どちらか一方では出せない、ふくよかで奥行きのある味わいが生まれます。ワインとチーズが合うのと同じ原理ですが、日本酒はワインほど酸味やタンニン(渋み)が強くないぶん、チーズケーキの繊細な甘さを壊しにくいのが強みです。

さらに注目したいのが日本酒の酸味です。日本酒にはリンゴ酸や乳酸といった有機酸が含まれており、これがチーズケーキの濃厚さをほどよくリフレッシュしてくれます。レモンをチーズケーキに添える感覚に近いかもしれません。

チーズケーキのタイプ別・合わせ方の方向性

方向性①:濃厚ベイクドチーズケーキ × 旨味で寄り添う

ずっしり濃厚なベイクドチーズケーキには、お米の旨味がしっかり感じられる純米酒や特別純米酒を合わせるのがおすすめです。チーズのコクと米の旨味が「同調」して一体感が生まれ、食べ終わったあとの余韻が長く豊かになります。温度は常温(15〜20℃)くらいがベスト。冷やしすぎると旨味が引っ込んでしまいます。

方向性②:軽やかレアチーズケーキ × 泡や酸味でリフレッシュ

なめらかで軽いレアチーズケーキには、スパークリング日本酒や、酸味のきれいな吟醸酒がぴったりです。シュワシュワとした泡や爽やかな酸が、クリームのまったり感をリセットしてくれる「対比」のペアリング。一口ごとに口の中がすっきりするので、最後のひと切れまで飽きません。しっかり冷やして(5〜10℃)楽しんでください。

方向性③:バスクチーズケーキ × 甘味と香ばしさで包み込む

表面がカラメル状に焦げたバスクチーズケーキは、甘味と苦味が共存する個性派です。ここには貴醸酒や熟成酒(古酒)の蜜のような甘さとカラメル香を合わせると、焦がしの風味同士がシンクロして見事な調和を見せます。ワイングラスに注いで、少し温度を上げながら(15〜18℃)ゆっくり味わうのが贅沢な楽しみ方です。

ラベルのここを見れば失敗しない

チーズケーキに合う日本酒を店頭で選ぶとき、最低限チェックしたいポイントは3つあります。

まず「特定名称」です。ラベルに「純米」と書かれているものは、米の旨味が豊かなためチーズのコクと合わせやすいです。次に「酸度」。裏ラベルに記載があれば、1.5以上のものを選ぶとチーズケーキの濃厚さに負けない酸が期待できます。最後に「日本酒度」

マイナスの値が大きいほど甘口を示しますので、バスクチーズケーキのように甘さのある相手には日本酒度がマイナスのお酒を、ベイクドタイプにはゼロ付近のバランス型を選ぶと外しにくくなります。

チーズケーキに合うおすすめ日本酒5選

久保田 碧寿(山廃純米大吟醸)〈旨味で寄り添うタイプ〉

新潟・朝日酒造が山廃仕込みで醸す純米大吟醸です。なめらかな口当たりの奥に、山廃ならではの厚みのあるコクと上品な酸味が感じられます。ベイクドチーズケーキのどっしりした濃厚さと、碧寿の重層的な旨味が口の中でぴたりと重なる「同調」のペアリング。

常温からぬる燗(15〜40℃)の幅広い温度帯で楽しめる懐の深い一本です。Amazonでも購入しやすく、まずはここから試していただきたい鉄板の選択肢です。

一ノ蔵 すず音(発泡清酒)〈泡でリフレッシュするタイプ〉

宮城・一ノ蔵の瓶内二次発酵によるスパークリング日本酒。アルコール度数は約5%と軽く、ほんのり甘酸っぱい味わいと繊細な泡立ちがレアチーズケーキの軽やかさとぴったりです。泡がクリームの膜をやさしく洗い流してくれるので、口の中がつねにリフレッシュされます。

よく冷やして(5〜8℃)、シャンパングラスに注ぐとまるでデザートタイムがパーティーのよう。日本酒が苦手な方への入り口としてもおすすめです。

華鳩 貴醸酒(貴醸酒)〈甘味で包み込むタイプ〉

広島・榎酒造が醸す貴醸酒は、仕込み水の代わりに日本酒を使って造る贅沢なお酒です。ハチミツやドライフルーツを思わせる濃密な甘味と、琥珀色の美しい色合いが特徴。

バスクチーズケーキの焦がしキャラメル風味と、貴醸酒のとろりとした甘さが互いを引き立て合います。少量をワイングラスでゆっくり味わうのが正解。食後のデザートタイムにぜひ。

雁木 純米 ひとつ火(純米酒・火入れ)〈バランスで寄り添うタイプ〉

山口・八百新酒造の看板銘柄のひとつ。精米歩合60%の純米酒を一度だけ火入れし、みずみずしい果実感を残しつつも落ち着いた旨味と酸味のバランスに仕上がっています。ベイクドチーズケーキにもレアチーズケーキにも合わせやすい、まさに万能選手。

常温から冷酒(10〜18℃)でどうぞ。ちょっとした手土産として持参すると、チーズケーキ好きの友人に喜ばれること間違いありません。

天吹 純米吟醸 いちご酵母(純米吟醸・花酵母)〈香りで遊ぶタイプ〉

佐賀・天吹酒造が花酵母シリーズで展開するユニークな一本。いちごを思わせるベリー系の甘い香りが広がり、口に含むとジューシーな酸味がすっと抜けていきます。

いちごのレアチーズケーキやベリーソースのかかったチーズケーキとの相性は抜群で、香りの「同調」が楽しめます。冷酒(8〜12℃)でキリッと。少しヒネリのある選択ですが、一度体験するとやみつきになるペアリングです。

まとめ

  • チーズケーキと日本酒は「乳のコク×米の旨味」で合う。 日本酒の穏やかな酸味がチーズの濃厚さをリフレッシュしてくれます。

  • チーズケーキのタイプに合わせて「同調」「対比」「包み込み」の3方向から日本酒を選ぶと、失敗しません。

  • ラベルの「純米」「酸度1.5以上」「日本酒度」をチェックすれば、店頭でも迷わず選べます。

日本酒ペアリングの体験が格上げされました

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この記事を書いた人:Tasterr
J.S.A. SAKE DIPLOMA / Wine Expert。全国でお酒のイベントを開催し、これまで7,000人以上にお酒を注いできました。旅を通して、その土地ならではのお酒との出会いやペアリングを楽しんでいます。プロフィール [EN]
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