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~神話を喰うアイドル~ROIROMデビューシングル「CLASSIC WAVE」考察

ROIROMのデビュー曲「CLASSIC WAVE」。

初見では「これがROIROMの本気ね✨」と特大情緒で観ていたが、何度も見返しているうちに、あることに気づいた。

これ、日本神話の「天岩戸神話」をモチーフにしているのでは?

そう考えると、MVのすべての演出が一本の線で繋がっていった。

“スポットライトから外れたロイ”

MV冒頭。

普段着姿のロイは、どこか寂しげな表情をしている。
そして、ステージを照らすはずの“スポットライト”に、そっと触れようとする。

まるで、
「もう自分は、あの光の中には戻れない」
と思っているようにも見える。

この姿は、かつてステージから離れ、音楽の道を諦めようとしていた過去とも重なる。

そしてその直後、洞窟の中からコウモリが一斉に飛び立つ。

ここで重要なのが、“洞窟”というモチーフ。

「天岩戸神話」との一致

日本書紀に登場する「天岩戸神話」。

太陽神アマテラスが、弟スサノオの乱暴に怒り、天岩戸という洞窟に閉じこもってしまう。
すると世界は光を失い、闇に包まれる。
困った神々は、岩戸の前で宴を開き、踊り、笑い、賑やかに騒ぐ。
その様子を不思議に思ったアマテラスが顔を覗かせた瞬間、岩戸が開かれ、再び世界に光が戻る

「天岩戸神話」

“洞窟に隠れた神の子”としてのロイ

この神話を重ねると、MVの見え方が一気に変わる。

つまりこれは、

“神の子”であるロイが岩戸に閉じこもってしまった物語。
だからこそ、洞窟とコウモリが使われている。

つまり、「ロイがステージから降りたことで世界から光が失われた状態」の暗示だったのかもしれない。

岩の扉はそうゆうことだったのか

大夢は“岩戸の前で踊る神々”

そこへ現れるのが、大夢。

赤い衣装を纏い、時折笑顔を見せながら誘惑するように踊っている。

アメノウズメは芸能の神、歌舞の始祖。

対してロイは踊っていても、まだどこか覇気がない。

でも、大夢は踊り続ける。

これはまさに、天岩戸の前で宴を開き、アマテラスを誘い出そうとした神々そのもの。

「出てこいよ」
「まだ、お前は踊れるだろ」

“身体が覚えていた”ダンスの喜び

MVが進むにつれ、ロイの表情が少しずつ変わっていく。

踊るうちに、身体が思い出していく。

ステージの高揚感。
音楽の喜び。
踊ることの快感。

そして──

“back to the CLASSIC WAVE”
ここで完全復活する。

黒レザー=ステージ衣装=光の道

MVの中で印象的なのが、黒いレザー衣装。

これは単なる衣装ではなく、“ステージに立つ者”の象徴にも見える。

さらに、光の道の演出。

あれはまるで、ステージへ続く花道。

何度かの交差を経て、先にその道を歩くのは大夢。
その背中を追うように、ロイも光の方へ進んでいく。

洞窟を抜け、光の指す方へ。

開眼し瞳孔がキュッと閉まることで、完全に光の中に入ったことが示される

ラスサビ、「FIRE」からの大爆発


そしてラスサビ。

“FIRE”を合図に、一気に熱量が爆発する。

花火が上がる演出は、まるでライブ会場のペンライトの海のよう。

“ステージの外の世界”から、“ステージの中の世界”へ。

闇から光へ。

天岩戸神話のラストと完全に重なった。

「CLASSIC WAVE」というタイトルの意味

ここでタイトル回収がくる。

“Classic”とは単に「古い」という意味ではない。

「時代を超えて愛されるもの」
「古典」
「名作」

つまり、“日本神話”そのものを指しているとも考えられる。

一方、“Wave”は直訳すると「波」だが、スラングでは「流行」「ムーブメント」。

つまり「CLASSIC WAVE」とは、

“古き良きものを取り入れながら、新しいムーブメントを起こす”

という宣言なのではないか。

実際、楽曲や衣装には、Michael Jacksonを彷彿とさせるクラシカルな衣装やサウンドも感じる。

過去の名作をリスペクトしながら、今の時代の新しいエンタメへと昇華している。


ギリシャ神話の次に、日本神話

プレデビュー曲「DearDIVA」では、ギリシャ神話を思わせるモチーフが散りばめられていた。

そして今回のデビュー曲では、日本神話。

神話という“人類共通の物語”をコンセプトとして喰い、自分たちの物語に変えていく。

ーーそんなアイドル、今までいただろうか。

しかもすごいのは、それを“考察前提の難解作品”としてではなく、純粋に「かっこいいMV」として成立させているところだ。

もし神話モチーフに気づかなくても、ただひたすらにビジュアルが強くて、スキルが高くて、世界観がおしゃれなMVとして楽しめる。
それだけでも十分だ。だって彼らはアイドルだから。

でも、一度その奥にある物語に気づいてしまうと、見え方がまるで変わる。

「あの演出ってそういう意味?」
「この衣装、もしかして…」
「この構図、神話と重なってる?」
「このシーン、二人のあの時の心情を描いてるでは?」

一本の線に繋がった瞬間、MVはただの映像じゃなく、“物語”になる。

そして気づいた人から順番に、ROIROMという底なし沼へ深く分け入っていく。

気づけばもう、抜け出せない。

――全てがカチっとはまり始めたこの壮大なストーリー。
ROIROMプロジェクトは思った以上に凄いことになるかもしれない。

↓MV考察の次は歌詞考察↓

↓レコーディング風景レポはこちら↓


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