【職務経歴書/生成AIプロンプト配布】 「お前じゃなくていい度」を測ったら、私は61点でした…(3万字超)
「職務経歴書、どう書けばいいか分からなくて」
── ここ2年くらいで、これを言われる回数がはっきり増えました。
私の世代(20代後半〜30代前半)で、はじめて転職する人が増えているんだと思います。新卒や第二新卒的に入った会社で5年から10年働いて、管理職の手前あたりで「本当にこのままでいいのかな」と立ち止まる。そういう時期なのかなと。
で、見せてもらうと、だいたい同じところで詰まっているんですよね。
(偉そうに言ってるんですけどタイトルの通り私も全然書けてなかった)。
私が助けられるのは私の知っている人までなので、このへんの勘所をまとめておこうかな〜と思い、この記事を書いています。
無料パートは「なぜ落ちるのか」の職務経歴書分析
有料パートで「最低限通過するため」の職務経歴書アップデート
の勘所と手法論を書かせてもらいました。
注意:後述もしましたが、おそらく40代の転職に活用できる話ではなく、20〜30代の転職手法論としてご笑覧ください。
この記事にはこんなことを書いています💡
・そもそも職務経歴書とは何か、の基礎の基礎(無料テンプレ有)
・AI時代に書類が落ちる、性質の違う「3つの原因」
・「お前じゃなくていい度」を測る4つのテスト + 無料診断AI
・削るだけでだいぶ良くなる、使用禁止の19語リスト
・書き直す前に回すべき「経験の棚卸し」プロンプト全文(無料公開)
・(一部有料)職務経歴書✖️生成AIの手法論とプロンプト配布
「職務経歴書 書き方」と検索バーに打ったことがある、すべての人へ。
―― あなたの人生が少しでも良くなりますように。

どこかの中高男子校から理系国立大へ。
卒業後は大学院へ「とりあえず」進学、JTCへ新卒入社。
研究員→新規事業→DXとジョブチェンジし、副業3社。
その後(また)JTCへ転職し、新規事業などを担当し、
2026年8月、新天地へ。
成り行きキャリアを歩み続け、今に至る…
〜 お知らせ 〜
Note質問箱始めました!お気軽にどうぞ。
0. はじめに…
一定信用してもらうために、先に私の立ち位置を書かせてもらいます。
私は人事ではありません。
採用の可否を決める側に座ったこともないです。
この手の記事は「元人事が教える」が多いので、そこは最初に断っておきます。すみません。
ただし、私がやってきたのはこの3つ。
転職活動を2回経験(1回目は失敗して見送り、2回目で成功)
そして2026年8月、3回目を経験し新たな企業へ転職(VC/CVC)。
大企業〜スタートアップ、VC/研究員から新規事業、投資、エンジニア…と立場を移りながら、その先々で「見てほしい」と持ち込まれた職務経歴書やESをぼちぼち読んできた
求人票を書く側に回ったことがある
(かつ、別の会社で書いていた人と仲が良い…)
あとは人材アドバイザーや転職エージェントの方と、業界構造の話を直接してきました。そのへんの生々しい(?)話は完全転職ガイドにだいぶ書いています。
特に3つ目の、求人票を書いた経験がこの記事ではけっこうレアなケースな気がします。あれは書く側にけっこうな本音があるんですよ、という話は後半で。
そして最後に、いちばん大事な立場をひとつ。
私自身が、ひどい職務経歴書を書いて面と向かって怒られた人間です。
しかも、いまの最新版で「これでいけるやろ!」と思っていた書類も、たいしたことなかった…というオチまでついています。
その話は最後に書きます。
| 0-1. この記事が想定している読者
合わない方には時間を使ってほしくないので、先にも書きましたが改めて。
向いている人:
20代後半から30代後半ではじめて転職しようとしている人。
1社で5〜10年やってきて、書けることがない気がしている人。
生成AIで職務経歴書を書いてみたが、なんかしっくりこない人です。
向いていない人:
40代以降で部長・即戦力マネージャークラスとして動く方は、見せ方がまるごと変わるのでこの記事の内容では足りません。新卒就活の方も、考え方は使えますがここでは中途での転職を前提に書いています。
※要望あればそのうち書きます(あれば…)

1. 基礎の基礎:そもそも職務経歴書とは?
本題の前に、超オーソドックスな話を置いておきます。
はじめて職務経歴書を書く方向けです。
すでに一度でも書いたことがある方は、第1章まで飛ばしてください。
| 1-1. 履歴書と職務経歴書は、全くの別物

履歴書は事実の確認、職務経歴書はプレゼン資料。
この記事で扱うのは後者です。
基本の構成は5ブロック
職務要約 ── 冒頭3〜4文のサマリー。実は一番読まれる場所
職務経歴 ── 会社ごと・直近から書く。期間、会社概要、担当、実績
活かせる経験・知識・スキル ── 応募先に関係するものを3〜5点
資格・受賞・対外活動 ── あれば(プロボノとかも場合によってアリ)
自己PR ── 300〜400字
形式の基本も並べておくと、期間は西暦で(社内の元号表記はNG)、略語は初出でフル表記、提出はPDF(テキスト選択できる状態)。
書式には編年体・逆編年体・キャリア式の3種がありますが、20〜30代の転職なら逆編年体(直近から遡る)でまず問題ないかと思います。
| 1-2. 職務経歴書のテンプレートはこちら
この構成を反映したWordテンプレートを作りました。無料でどうぞ。
ひとつだけ普通のテンプレと違う点があります。
各社ブロックの先頭を「担当業務」ではなく「実績」にしてあります。
理由はこの記事を最後まで読むと分かります。
実績がない!という方も後ろ側進めれば書けるはず、です。
さて。ここまでが教科書の話です。
検索すれば同じことが100記事出てきますし、この通りに書けば、形の整った職務経歴書は完成します。なんなら最近は生成AIで数分で作ること可能になりました。
で、ここからが本題です。
その「形の整った職務経歴書」が、なぜ落ちるのか。
2. 書類選考で落ちる原因は、大体3つ
まずはここから。
私は最近だと「AIっぽい文章だから落ちる」とざっくり考えていました。
でも、いろんな人の書類を読ませてもらううちに、それは雑な解釈だったなと思っています。
もちろん、全くの未経験でとりあえず出したもの、とかが落ちるのは仕方ないのですが…
書類が読まれずに終わる原因は、性質のまったく違う3つに分かれます。

大事なのは、1と2はまったくの別物だということです。
文体をどれだけ直しても2は消えません。
「貢献」を「◯◯を実施」に書き換えても、中身が会社の職務分掌のままなら読み手には「この人じゃなくてもよくない?」としか届かない。
そして、いま一番多くの人が刺さっている(困っている)のは2だと思っています。もともと中身が入っていないものを、AIできれいにまとめただけだから落ちる。
AIは悪くないんです。
書き手・叩きがそもそも悪い。
私が最初にやった失敗もまさにこれでした。
| 2-1. 「組織の歯車っぽさ」── よくあるスタバの話
いちばん根深い「歯車さ」から。
たとえば学生さんが新卒で「スタバでアルバイトをしていました」と書くとします。人事の方、よく見かけますよね?
これ、ただのブランディングでしかないんですよ。
スタバのアルバイトは日本に3万人ほどいるらしいです。
その中の一人ですと書かれても、読む側は「同じような内容で書かれたスタバの人間を、延々と見なきゃいけない」という状態になる。
最悪なのは数週間しか働いていないのに、一丁前に「スタバで云々」と書く人たちも、上記の人数に加えて発生していることです。一昔前にカンボジアでボランティアやってました、っていうのと同じですね。
ディスっているわけではなく、色がない書き方だよね、って話です。
そうすると、
ぶっちゃけ「君じゃなくていい」に帰着します。
じゃあどうするか。
あなたは一体どういう役割を、
どういう「価値提供」とともに担っていたのでしょうか?
たとえば、常連さんが200人いて全員の名前と顔を覚えていた人なのか。コーヒーを作ることに全振りして戦った人なのか。それともバックヤードを回すことで店を成立させていた人なのか。
同じ「スタバでバイト」でも、この3人はまったく違う人間です。
そしてこの違いが書かれていない書類は、全部同じ書類として処理されます。そう、「あなたじゃなくていい」んです。
新卒の時は当たり前に差別化して書けていた人も、社会人歴が長くなり、いつの間にか脳からすっぽ抜けてる方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
僕も同じなんですけど…。

| 2-2. あなたじゃなくていい、はなぜ生まれるか?
「スタバ」を、あなたの会社のあなたの部署に置き換えてみてください。
以前の記事にも書いたのですが、大事なことなのでもう一度。
大企業であればあるほど、「仕事の成果」が当たり前に書けるように組織が構造化されている。それが大企業の強いところでもあるが、あなたの強みではない。
やったことを正直に正確に書くほど、それは「その会社の仕組み」の説明になっていきます。
それができるのはあなたの実力ではなく、会社の仕組みの凄さです。
悔い改めてください(自分にも言い聞かせている)。
能力の問題じゃなくて、構造の問題なんです。
真面目に働いてきた人ほど、ここにぶつかる気がします。
そしてもうひとつ、けっこうシビアな話を。
当たり前に発揮すべき価値を当たり前に書いていると、「その程度の人間か」と見られます。悲しいかな、そうなんですよね。
だって、同じ部署の人も同じ内容で書けません?
3. 私が書いた、ひどすぎる職務経歴書
偉そうに書いていますが、私も同じことをやっていました。
恥をさらします。
新卒入社した会社で2〜3年目の頃、研究員をしていた私が書いた職務経歴書はこんな内容でした。守秘の関係で製品は伏せますが、構造はそのままです。
とある製品の改良企画に沿って、安定性・有効性など満たすべき要件をクリアする組成を探索し、決定しました。組成変更に伴い分析方法を整備し、規制対応に必要なデータ取得と品質担保を実施。商品開発1件、および現在は新商品開発に携わっています。
どうでしょう。一見ちゃんとして見えませんか。
専門的だし、工程も書いてあるし、成果物もある。
なんなら当時は、新卒2−3年目で医薬品系の商品1つを改良、新商品開発も順調に進んでいることが、自分にとっては「すごいこと」だと思っていたんです。
でもこれ、同じチームにいる人なら全員書けるんです。
わかりやすく歯車な仕事なんですよ。
誤解のないように書いておくと、この仕事自体はめちゃくちゃ大事です。
必要だし、誰かがやらなきゃいけないし、私も真面目にやっていました。
意義も楽しさもいまだに感じています。世の中の棚に自分が関わった商品がある、こんなに喜ばしい話はありませんでした。
ただ、職務経歴書に書く内容としてはまったく大事じゃなかった。
そう、これができるのは2−3年目の私がすごいのではなく、「たかが2−3年しか働いてない私ができちゃうように仕組み化されている企業がすごい」のです。
残念ながら僕がこの世に存在しなかったとしても、同じ商品は世の中に出ていたことでしょう。
そこで私が何を大事にして、何に着手して、その結果に至ったのか。
私が価値を発揮したところは何だったのか。
それを書いておくべきでした。
| 3-1. そして、副業先の社長にも怒られた
もうひとつ恥ずかしい話を。
その後、私は職務経歴書をA4で6枚書きました。
1社しか経験していないのに6枚です。
それを副業先の社長に見せたところ、こう言われました。
1社しか経験してないのに6枚も書いて。しかも内容が薄い。
こんなの読まれるわけないでしょう。
読んだところで、会いたくならん。
実際はもう少し遠回しな表現でした(し、笑って言われたのでダメージ軽減)が、伝わってきたメッセージはこれでした。
内容は「こういう作業をやりました」「こういう業務をやりました」のオンパレード。完全に、歯車で頑張りましたという内容をくどくどと6枚(最初なんなら8枚くらい書いてました)。
確かに、誰が読むねん、というツッコミは妥当だな、と。
このとき思ったのは、
人に見てもらうのはめちゃくちゃ大事だなということ。
ただ、正直あんまり見せたくなかったんですよ。
自分でも出来が悪いのは分かっていたし、内容もしょぼいし。
でも見せたから正直に言ってもらえたし、自分では気づいていないオリジナリティのなさに気づくきっかけになった。
なのでこの記事を読んで書き直したら、誰かに見せてください。
私でもいいです。
DMもらえれば僭越ながら拝見します。押忍。
4. 職務経歴書を磨くための4つのテスト
じゃあ、自分の書類がどれくらい歯車なのか。
いま手元に職務経歴書があるなら、読みながらやってみてください。

⭐️ テスト1|同僚置換テスト
一文ずつ、主語を「同じ部署の、同じ等級の同僚」に置き換えてみる。
それ、あなたの同僚が同じ内容を書けないんですか?
書けるなら、それはあなたの文ではありません。
部署の説明です。
⭐️ テスト2|上位互換テスト
あなたと同じ職種・同じ業界で、経験年数が2倍でもっと大きい会社にいる人を頭の中に1人置いてください。その人があなたの書類を書いたら、いくつの文が「そのまま同じ」になるでしょうか。
半分を超えるようであれば、その人に勝つことは難しいでしょう。
これは私が実際に言われたことです。
1回目の転職活動のとき、エージェントの方にこう言われました。
「あなたは2年目、3年目ですよね。同じような研究職出身で、7年目、8年目の人が市場にゴロゴロ出てきているんです。どっちを採ると思いますか?」
勝てないなと思いました。
研究の詳しさでも商品開発の数でも規制対応の経験でも、全部負けている。
既存記事で書いた「ポジショニングは優劣がつく世界」というのはこの話です。ラベルで殴り合うと、上位互換に勝てないんですよね。
⭐️ テスト3|削除テスト
会社名・部署名・製品名・年次を全部伏せてみる。
その状態で、あなたの輪郭はどれだけ残りますか。
何かあなたらしいことは見えてくるでしょうか。
(もちろん、実績以外の行動にも目を向けてみましょう)
⭐️ テスト4|想起テスト
その書類を読んだ人が1週間後に他人へ紹介するとしたら、なんて言うと思いますか。
私はこれが、いちばんきついテストだと思っています。
| 4-1. 実際にテストをやってみた結果
架空の設定で一人つくってみました。
実在の企業・人物とは関係ありません。
34歳。地方の中堅メーカー(従業員約800名)で品質保証を7年。
数字はほとんど残っていない。なぜなら、何も不正・不具合を起こさないための部署だから。何もないことが、自分の実績でもある。
副業なし、社外活動なし、SNSのような露出機会なし。
応募先は同業の大手メーカーの品質保証。
この方の職務経歴書をテスト4にかけた結果がこれです。
「地方のメーカーで品質管理やってた人。……あと何だっけ」
つらい。
でもこれが、読まれた後に残るものの実態だと思うんです。
書類は誤字もなく形式も整っていようが、転職サイトのテンプレートに忠実で丁寧に書かれていようが、こうなります。
後半パートに記載する「ブラッシュアップ」のやり方を通したあと、同じ人のテスト4はこうなりました(あくまで例なので読み飛ばしてもOKです)。
品質基準書の"判断は担当者による"という属人性を、「その判断をした理由を書かせる」という新しい品質評価形態へ変えた人。すなわち、数字で語りきれない品質保証の側面を「言語化という仕組み」で解決した人。
新しい経験はひとつも足していません。
やったのは「どこを切り取るか」だけでした。
このテスト、自分でやると甘くなります。
どうしても「まあこれは自分らしいかな」と思ってしまうので。
| 4-2. 職務経歴書オリジナリティ診断
なので、この4つのテストを自動でやるものを作りました。
職務経歴書を貼ると0〜100点で返ってきます。
無料で使えます(ChatGPT上で動くGPTsです。入力内容の扱いはお使いのChatGPTの設定に従います)。
先ほどの方(架空)は18点でした。
そして僕の新卒2ー3年目の職務経歴書もまた、24点でした…
あくまで補助的な点数ですが、参考にしてみてください!
5. 「読み取られない」── 一番もったいない
最近は、書類選考の初期段階に機械的な処理が入ることがあります。
正直に書くと、私はその現場を直接見たことはありません。「選考にAI使ってます」という話をちょいちょい聞く、という程度です。なので「AI選考対策が必須です」みたいな煽り方をするつもりはありません。
ただ、はっきり言えることがひとつあります。
人が読むにしろAIが読むにしろ、あなたのオリジナリティが伝わるように整えることの重要性は変わりません。
むしろAIで書くのが当たり前になったぶん、書かれる内容はどんどん似てきています。
残念ながら履歴書にしろ、職務経歴書にしろ、ESにしろ、ゼロから自分で書いている人はもうほとんどいないと思うんですよ。
そうすると、似た書類の山の中であなたを判別する必要がある。その状況で効くのは小手先ではなく、あなたの固有性がちゃんと載っていることです。
| 5-1. 「もったいない落ち方」とは
機械的に照合される可能性があるなら、そうなっていても崩れない書き方にしておいて損はない、とも思っています。今後AIによって一次選考を行なっていく企業も一定増える可能性はあることを踏まえて、押さえておくべきです。
さっきの品質保証の方で実際に起きたことを書きます。
同じ書類を、機械の目線と人間の目線で別々に読ませてみました。
結果がこれです。
機械:不通過
(機械的な判断で、経験があるかどうかを判断→必須要件 1/4)
人間:会いたい/1次通過
(なんとなく業務はマッチしそうだから会ってみるか〜)
よって、人による選考前に落ちていました。
原因はこうです。

やっていることは要件を満たしているのに、呼び方が違うだけ。
経験が足りなくて落ちるのはしょうがない。でも求人票と言葉が違うだけで落ちるのは、あまりにもったいない。
ちなみに私も1回目の転職活動のときは、こんなこと1ミリも知りませんでした。というか当時は手札の見せ方が分からなかったので、それ以前の問題でしたが…。
そして、ここで先ほどの「求人票を書く側」の話につながります。
求人票によく書かれている必須要件って、書く側には表に見せない「本音」があるんですよ。これは有料パートで詳しく書きます。
先に結論だけ言っておくと、必須要件は気にしすぎなくていいです。
6. 削るだけで、だいぶ良くなる19語
私が本文を書くときに使用禁止にしている語のリストです。
書けば書くほど、職務経歴書がボヤっとしていく危険な言葉たちです。
※ 必ずしも、ではないので「多用していないか」がポイントかと。
貢献/成長/課題解決/寄り添う/尽力/邁進/多角的/俯瞰的/積極的に/主体的に/円滑に/大きく/劇的に/しっかりと/様々な/幅広く/柔軟に/〜力を活かし/〜に従事
いま、自分の職務経歴書をCtrl+Fで検索してみてください。
何個ありましたか。
特に危ないのが「幅広く経験しました」です。
これを見たらすぐこう問い返してください。
それ、あなたの同僚が同じ内容を書けないんですか、と。
具体的になんだ?と。
これらの語は悪い言葉ではないんです。
ただ、中身がなくても書けてしまう。だから読み手が信用しないし、具体性がなさすぎる。使いたくなったら、その中身を具体的な動詞と目的語に置き換えてください。
❌「関係部署と円滑に連携し」
⭕️「勤続25年以上の大ベテランばかりの部署に、毎日通ってモーニングMTGを実施し」
後者はその人にしか書けません。
もうひとつ。文末を抽象的な名詞で終えないこと。
「〜を心がけております」で終わる文を、行動か事実で終わる文に変える。それだけでもだいぶ違う気がします。
心掛けは大事、でもその結果の行動の方がもっと大事です。

7. 生成AIで、私が最初にやった失敗
これはたぶん多くの人がやっています。
自分が書いた職務経歴書をそのままAIに渡して
「いい感じに書き直してください」と頼み、
出てきたものをそのまま出す。
私もやりました。結果どうなったか。
もともと書いている文章がしょうもないので、いくらきれいに直したところでいいものにはなりません。さらに悪いことに、きれいにサマリーされてもっと丸まるんです。
丸まりに丸まって行き着いた先が
「これ、あんたの部署(会社の研究員)だったら誰でも書けるじゃん」
という内容でした。当時はそれに気づかずに提出していました。
AIは、中身のなさをきれいに隠してくれてしまうんですよね。
💡ここで言っているAIはいわゆる自然言語処理ができるLLM(生成AI)の話をしていますが、これ自体が世の中の広い文書を学習して組まれたモデルなので、仕組みから考えても当たり前です。
だから、書き直す前にやることがあります。
8. まず、ここから始めよう(初回のプロンプト)
書き直す前に、思い出してください。
ほとんどの人は書けることがないんじゃなくて、思い出す工程を飛ばしているだけだと思うんです。私自身がそうでした。
さっきのエージェントに「どっちを採りますか」と言われたとき、私は完全に負けたと思いました。実際、研究の詳しさでは負けていました。
でも、そのとき気づけなかったことがあります。
当時いた部署は学習熱心で優秀な人ばかりでした。
その一方で、外の技術を自分で見つけてきたり最新の手法を持ち込んだりする人は、そう多くはなかったんです(これも別に悪口ではなく、当たり前に自分の研究は熱心だったし、領域外のことを研究することはもちろん仕事ではなかった)。
私は当時から「自分の研究外のことでも積極的に情報を取り、社内外関わらずアポをとったりしてみること」を、気づかずしてやっていました。
でも、それが書けることだとまったく思っていなかった。
自分にとって、普通のことをやっているつもりだったんです。
気づいたのは10年近く経ってからです(遅すぎる)。
あなたにもたぶん、同じものがあります。
それに気づくための、最初のプロンプトを全文置いておきます。
コピペして【】の中を自分の情報に置き換えて、AIに投げてください。
ChatGPTでもClaudeでもGeminiでも動きます。
所要時間は20分くらいで、正直めんどくさいです。
でもここを飛ばすと、後の工程が全部おみくじになります。
20分かけて、転職活動が少しでも上向きになるなら、どうでしょうか。
PROMPT 1 | 経験の棚卸し(深掘りインタビュー)
あなたは、私の経験を掘り下げるインタビュアーです。
採用の選考に長く関わってきた経験があり、
応募者が自分では気づいていない「判断」と「逸脱」を引き出すことを得意としています。
【前提】
- 私の立場:【新卒就活 / 中途転職 のどちらか】
- 対象の経験:【1〜2行で。例:顧客監査で3年続いた指摘を解消した】
- 想定応募先:【業界・職種。未定なら「未定」】
【重要な前提認識】
私はおそらく、開始時に「大したことはやっていない」「書けることがない」と言います。
これは謙遜ではなく、本当にそう見えているためです。
自分の逸脱は、本人からは見えません。この発言を否定せず、下記の手順で進めてください。
【進め方 — 厳守してください】
1. 質問は必ず1問ずつ。まとめて投げないこと。私の回答を待ってから次に進む。
2. 私が答えたら、その回答の中で最も曖昧な箇所を1つ選び、そこを次の質問で掘る。
3. 「頑張ったこと」「工夫したこと」は聞かない。代わりに以下を聞く:
- そのとき、何と何で迷ったか
- なぜそちらを選んだか。選ばなかった側を捨てた理由は何か
- 誰が反対したか。どう話をつけたか。そのとき何と言われたか
- 自分がやらなかったら、どうなっていたか
4. 私の答えが抽象的なとき(「調整した」「巻き込んだ」「改善した」等)は、
「具体的に誰に、何を言ったか/何を触ったか」を必ず聞き返す。
★5. 逸脱を特定する2つの質問(この2問は必ず実施すること)
【質問A|「普通」を聞く】── 3問目までに必ず1回
私が何をしたかを聞く前に、こう聞いてください:
「その状況、その業界/その職場では、普通はどう処理するんですか」
私は自分の逸脱は説明できませんが、「普通」なら説明できます。
私が語った「普通」と、私が実際にやったことの差分が、書類の中身になります。
差分が見つからない場合は、別の経験に移ってよい。
【質問B|同僚に置き換える】── 経験カードの項目が埋まった直後に必ず1回
「それは、同じ部署の、同じ等級の同僚が担当していても、
同じ結果になっていましたか。ならないとしたら、どこが分かれ目でしたか」
この答えが、書類で最も価値のある部分になります。
「同じ結果になっていたと思う」と私が答えた場合は、
「では、あなたがその判断をしたきっかけは何でしたか。
いつ、誰の、どんな一言が引っかかっていましたか」と重ねて聞いてください。
きっかけは、業務ではなく雑談や偶然の中にあることが多いです。
6. 事実は私の回答だけを使う。推測で埋めない。埋まらない項目は「未回答」と書く。
7. 質問は最大12問。下記が埋まった時点で早く切り上げてよい。
【終了時の出力】
以下の形式でまとめてください。これを「経験カード」と呼びます。
---
■ 経験カード
- 見出し(15字以内):
- 期間(西暦 YYYY/MM 〜 YYYY/MM):
- 状況(どこで・規模・自分の役割):
- 課題(何が問題だったか):
- 制約(時間・人・予算・社内政治など):
- ★この状況での「普通の処理」(質問Aの答え):
- 分岐点(何と何で迷ったか):
- 判断(どちらを選び、何を捨てたか。その理由):
- 具体的行動(誰に何をしたか。3〜5個、動詞で終える):
- ★分かれ目(同僚が担当していたら変わっていた点。質問Bの答え):
- ★きっかけ(その判断に至った、業務外の出来事や一言):
- 結果(数字があれば数字。なければ「数字なし」と明記):
- 伝播(他部署・他拠点・後任が、これを引き継いだ/真似た事実):
- うまくいかなかった点と、そこでの調整:
- 学び(次に同じ状況で使える再現可能な原則):
- 使ったツール・技術・手法(固有名詞で):
- 未回答/要確認:
---
では、1問目から始めてください。| 使うときのコツ
答えに詰まったら「わからない」とそのまま返す
取り繕った回答はそのまま書類に載って、面接で崩れます。
嘘をつかず、正直に(背伸びせずに)回答することが何より大切です。
ここがコアなので嘘まみれ、盛りまくりだと後からしんどいです。
※ 盛る作業は後からでも良いので、今の自分を見つめてみましょう★のついた2つの質問を飛ばさない
このプロンプトの心臓部です。
ひとつは「その状況、普通はどう処理するんですか」。
自分の逸脱は自分では見えません。でも普通なら説明できるんですよ。語った普通と実際にやったことの差分が、そのまま書類の中身になります。
私の「外を見る目線」もまさにこれでした。自分では普通のことだと思っていたけど、部署の中では普通じゃなかった。普通じゃなかったところに、オリジナリティが見つかることが多いです。
もうひとつは「同じ部署の同僚が担当していても、同じ結果になっていましたか」。
さっきの品質保証の方(架空)はここで詰まって、こう答えました。
「どうでしょう。是正報告書を出して終わりにしていたと思います。それが普通のやり方だったので。私は、前の年に監査員の方と雑談したときに『毎年同じこと書いてくるね』と言われたのが、ずっと引っかかっていました。なので、提出するものを少し変えてみたんです。」
この雑談が、書類でいちばん価値のある一文になりました。
3. AIに事実を埋めさせない
出力に【要確認】が出たら、そこは自分で埋めてください。
AIに埋めさせた瞬間、面接で答えられない書類になります。
ここだけは本当に守ってほしい。
9. 書類で落ちても、凹まなくていい
厳しめのことをたくさん書いたので、ひとつだけ。
職務経歴書やESの役割は、いちばん入り口の門を開くことです。
それ以上でもそれ以下でもない。
なので落ちること自体は、正直そんなに気にしなくていいと思っています。
要件のミスマッチもあれば文化のミスマッチもある。
それはあなたの価値の話ではありません。
ただし。
盛り方が下手で、書いた内容がまったく実態を伴っていないと平気で落ちます。面接で「そんなこと書いてましたっけ?」となるやつです。
だから盛るのではなく、もともとあったものをちゃんと出す。
この記事で言いたいのは結局それだけかもしれません。

10. そして、白状します。私は61点でした(?)
さて。
ここまで、それなりに偉そうなことを書いてきました。
なので自分の職務経歴書も、同じ診断にかけました。最新版です。
新卒2−3年目から部署移動と転職を重ね、その後何度も推敲したA4で6枚(実質内容は4枚で残りの2枚は登壇やら、なんやらアピールになりそうな情報を放り込んだ)のやつ。
結果。
61 / 100 ── 人物が見えはじめている61点でした。
アヒャヒャヒャヒャ ヘ(゚∀゚ヘ)(ノ゚∀゚)ノ ヒャヒャヒャヒャ
さっきの品質保証の方の18点、新卒時代の24点よりはだいぶマシですw
でも「この人にしか書けない」の76点以上には、まったく届いていません。
しかもあの方は修正後に74点まで上がっているので、抜かれています。
7年目の架空の品質保証の方に抜かれました。
何がダメだったのか、正直に書きます。
|10-1. ダメ①:自己PRが、いちばん置き換え可能だった
いちばん笑ってしまったのがこれです。
いちばん個人的であるべき自己PRが、いちばん誰にでも書ける文章でした。
私はそこに、自分のキャリアを整理する「枠組み」を書いていたんですよ。ビジネスとテクノロジーとクリエイティブ、三つの軸で並べる、よくできた整理。読みやすいし筋も通っている(つもり)。
でも枠組みって、既存のものなんですよね。BTCがどうこう、って私が発明したものじゃない。ということは、同じ枠組みでもっと大きい案件をやった人がいたら私は必ず負けます。
これ、私がこの記事の前半で「上位互換テスト」として書いたことそのものです。
自分で書いた指摘を、自分の職務経歴書でやっていました。
面目ない。本当に。
|10-2. ダメ②:いちばん自分らしい部分が、いちばん後ろに
削除テスト、つまり会社名と製品名を全部伏せるやつをやったら、意外と残ったんです。
社内で前例のない内製化を何回も繰り返している人。研究職から入ったのに、自分でコードを書くようになった人。異動して数か月で、社外に数百人のつながりを作っている人。
これはたぶん私の固有性です。
でも、全部いちばん後ろの欄に書いてありました。
前半に書いてあるのは担当業務の一覧です。つまり、誰でも書ける文を先に読ませて私にしか書けない文を最後に置いていた。
疲れ切った人事の方に申し訳ないくらい、後ろに書いてたんです。
|10-3. ダメ③:禁止語が14個残っていた
そしてこれ。さっきの19語のリスト、自分で作ったのに自分の書類に14個入っていました。しかも「貢献」が6個。全部、文末。
貢献って、「社会や組織、ほかの人のために、自分の力や時間を使って役に立つように尽くすこと」で、あって「僕はめちゃくちゃ時間かけて頑張りました!!!」って言ってるのと変わらないんですよね。
本来最低限書くべきは、「その結果」でした。
例えば「新商品の同時発売に貢献」ではなくて「新商品の同時発売を実現」って書くだけでも伝わり方が違いますよね。
そしてその実現を導く上で、自分のオリジナリティはどこにあったのか?これが大事です、という話でした。
これが全くできていなかった。
|10-1. ダメ④:想起テストに残らない、その辺の人っぽさ
最後にこれ。
「大手メーカーの研究から新規事業に行って、CVCを立ち上げた人。エンジニアもできる"らしい"」
「らしい」で終わってるんですよ。
ただ、僕自身も自己紹介する時ってこういう風に話してました。
数字はたくさん書いてあるんです。金額も人数も期間も。でも物語がひとつも残っていない。
何をやったかは残るのに、どういう人かが残らない。
別の記事で書こうかと思うんですが、2026年開催のIVS(オープンイノベーション系のイベントです)において、サイドイベント周遊サイト(下記)を作ったんです。誰よりも早く、小さい課題だったかもしれないが実装し、世の中に価値を届けた実績かなと思っています。
と、いうことは「あれやったのってTokkyだよね」という僕を想起する大きなポイントになっているはずでした。加えて、「小さく世の中に爆速で価値を届ける」という私の強みが詰まったものだった、はず。
が、うまく職務経歴書に入れ込めてなかった、という…。
やってみて思ったのは、この作業に上がりはないなということでした。
約8年かけて、18点の書類から61点までは来ました。
でもまだ61点なんです。
なのでこれを読んでくださっているあなたが今日何点でも、それは通過点でしかないと思っています。
私も直します。一緒に直していきましょう!
※直すことよりも、世の中に、会社に価値を出すことが先決なのは言わずもがな、と自分にも言い聞かせる日々。

💰【ここから先は有料パート】
ここまでで「なぜ落ちるのか」と「まず何をすればいいか」をお渡ししてきました。無料パートだけで動ける方は、ぜひここで離脱してください。
それで十分です。
ここから先は、残り8つのプロンプト全文とその設計を置いています。
具体的に自分を見つめ、職務経歴書に反映していく作業とそれをする上での勘所を最大限入れてみました。
何よりこの作業本当に一人でやるの、大変すぎるんです。
なのでプロンプトを開示して自律走行できるようにしました。というのが今回の記事の狙いになります。
💰有料パートに含まれるもの
・PROMPT 2〜9 の全文(コピペしてすぐ使えます)
・二層構造の書き方 ── 人が読む選考とAIが読む選考を両立させる設計。
この記事でいちばん価値があるのは、たぶんここです…
・求人票を書く側の本音 ── なぜ気にしすぎなくていいのか
・9工程のフロー図と最短ルート表(時間がない人向けもあります)
・Before / After の実例全文 ── 18点 → 74点。全工程を公開
・私の61点を、どう直すか ── 上の4つを実際に修正する手順
・機械審査と人間審査の判定がズレたときの直し方
・出力が硬い/薄いときの追加指示(そのまま送れる文面つき)
・職務経歴書の提出前チェックリスト(内容編・形式編)
プロンプトは全部この記事に入っています。
コピペすれば今日からお手元で回せます。
そのうえで、9工程を毎回コピペで回すのがしんどい方向けに工程を保持したまま回せるツールも作っています(全然進捗ないので誰か応援してください)。ただそれはプロンプトへの課金ではなくて手間の代行ということでご理解ください。
中身はこの記事に全部ある!(某アニメ風)
── これら全部、¥ 1,500円にしています。
ラーメン1杯ぶん(トッピングしてます、ほんまにすみません)くらいで、すみません。前の記事でも書いたんですけど、あくまで誰かにラーメンおごってもらったな〜って思いたいだけです…。
最後に、この記事で投げたい問いをひとつだけ。
あなたのオリジナリティは、
その職務経歴書4枚か5枚の中に、詰まり切っていますか。
私は詰まり切っていませんでした。61点です。
これをきっかけに自分のキャリアを少し紐解いてもらえたら。
そして次の一手の参考にしてもらえたら、嬉しいです。
無料パートでは「なぜ落ちるのか」を書きました。
ここからは「どう直すのか」を、工程の順番どおりに全部置いていきます。
先に全体像だけ見せておくと、こうなっています。
[第1部:素材をつくる]
1. 経験の棚卸し(無料パートで公開済み)
2. 成果の定量化と貢献範囲の切り分け
3. 求人票の解読と要件キーワード抽出
↓
[第2部:書く]
4. 業界翻訳
5. 本文生成(二層構造)
↓
[第3部:審査にかける]
6. 歯車度診断
7. AIっぽさの検出と除去
8. 二重審査シミュレーション
↓
[第4部:その先]
9. 面接想定質問と逆質問
9工程もあるのかと思われたかもしれません。
安心してください。
全部やる必要はないです。

すでに書類がある人は3本で済みます。
9本あるのは全体の設計を示すためで、あなたが使うのはその一部で十分です。ただ、本気で1本これから作る人は1からぜひ最後まで進めてみてください。
それと、全工程に共通するルールをひとつだけ。
出力に【要確認】と出てきたら、そこはあなたの記憶で埋めてください。
AIに埋めさせた書類は、面接で必ず崩れます。
この記事のプロンプトはすべて「事実を作らない」ように設計してありますが、最後の砦はあなたです。
第1部:素材をつくる
PROMPT 2 | 成果の定量化と、貢献範囲の切り分け
PROMPT 1 で経験カードができたら、次は数字です。
とはいえ「数字を盛りましょう」という話ではありません。
むしろ逆で、このプロンプトの仕事の半分は盛りすぎを止めることです。
チームの成果をそのまま自分の成果として書くと、書類は通っても面接で崩れます。なのでこのプロンプトは、成果を「自分の判断が生んだ部分」と「仕組みがあれば誰でも出せた部分」に切り分けるところまでやります。
もうひとつ、数字がどうしても出ない人へ。
品質や法務や企画の仕事だと、売上に紐づく数字が残っていないことはよくあります。そういうとき一番強い代替が「伝播」です。自分が作った様式ややり方を、他の部署や後任が真似て使い続けている。その事実は数字と同じくらい、ときには数字より雄弁です。
本人はそれを成果だと思っていないことが多いんですよね。
勝手に真似されただけですし、と。
でも読み手からすると「真似される仕組みを作った人」に見えます。
これを踏まえて、PROPMT2は下記のようなものになります。
ここから先は
¥ 1,500
いただいたチップは起業家や挑戦する皆さんに還元していきたいと考えております!もしよろしければご支援の程、よろしくお願いいたします<(_ _)>
