うちは東大を目指していません。県内トップ高に通う長男の親が思うこと
はじめに
正直に言うと、この記事を書くのに少し勇気がいりました。
長男は県内トップ高校に通っています。その環境では、「東大・京大を目指す」ことが当たり前の空気があります。周りの保護者の方々も、教育熱心な方が多く、東大合格を目標に据えてお子さんを育てているご家庭も少なくありません。
それは本当に素晴らしいことだと思っています。高い目標を持ち、そこに向かって努力する姿勢は、尊敬します。
でも、うちはそれを目指していません。そして、マネしたいとも思っていません。
今日は、そのことを正直に書いてみます。
県内トップ高の環境
長男が通う高校は、進学実績が高く、東大・京大・国公立医学部を目指す生徒が多い学校です。1年生のうちから「志望校はどこか」という話が当たり前に出てくる。「東大を目指す」と言う同級生も、珍しくないそうです。
授業のレベルも高く、課題の量も多い。長男は毎日それなりに大変そうにしながら、それでも「学校が楽しい」と言っています。同じ方向を向いた仲間たちと切磋琢磨できる環境は、確かに本人を成長させていると感じます。
周囲の保護者の方々との会話の中でも、「うちは東大を狙っている」「塾を掛け持ちさせている」「夏期講習に〇万円かけた」という話はよく聞きます。熱量が高く、教育への投資を惜しまないご家庭が多い環境です。
うちが東大を目指さない理由
では、なぜうちは東大を目指さないのか。
理由はシンプルです。長男が東大を目指したいと言っていないからです。
それだけです。
親である私が「東大に行ってほしい」と思えば、そう働きかけることもできるかもしれません。環境的には、周囲に東大を目指す仲間がいて、学校のサポートもある。条件が揃っているとも言えます。
でも、「親がそうさせたい」と「本人がそうなりたい」は、全然違うと思っています。
長男が将来どんな仕事をしたいか、どんな大学でどんなことを学びたいか、まだはっきりとは決まっていません。でも「東大に行くこと」を目標にするより、「自分が何をしたいかを見つけること」のほうが、今の長男には大事だと感じています。
「東大」は手段であって目的ではない
正直に言うと、東大を目指すこと自体を否定しているわけでは全くありません。
行きたい学部がある、研究したいテーマがある、将来の夢につながる理由がある——そういった「自分なりの理由」で東大を目指すなら、それは素晴らしいことだと思います。
ただ、「とりあえず東大」「周りが目指しているから」「親が望んでいるから」という理由で目指すことには、疑問を感じています。大学は通過点であり手段。どこに行くかより、そこで何をするかのほうが、長い目で見て大事だと私は思っています。
県内トップ高に通う長男を見ていて感じるのは、学力の高い集団の中でも、「自分が何をしたいか」が見えている子と、そうでない子の差が、高校生になると如実に出てくるということです。偏差値や模試の順位よりも、「自分はなぜ勉強しているのか」という軸を持っているかどうかが、高校3年間の過ごし方に大きく影響するように見えます。
実際、長男のクラスメートの中には、東大を目指して猛勉強しているけれど「なぜ東大なのか」が言えない子もいると聞きます。一方で、明確な夢や学びたい分野があって、そのために東大を選んでいる子もいる。同じ「東大志望」でも、その中身は全然違う。うちの子には、後者の理由がある大学選びをしてほしいと思っています。
うちが大切にしていること
東大を目指さない代わりに、うちが大切にしていることがあります。
自分で考えて、自分で決める力を育てること。
進路についても、勉強の方法についても、できる限り長男自身に考えさせてきました。中学時代に内申点を上げるために行動したことも、塾の先生に夏の学習計画を相談したのも、すべて長男が自分で動いたことです。
「お母さんはどう思う?」と聞かれれば答えますが、「こうしなさい」とはなるべく言わないようにしてきました。自分で考えた選択は、うまくいかなかったときも自分で向き合える。親が決めた道は、壁にぶつかったときに「親のせい」になりやすい。そう思っているからです。
東大を目指さないとしても、自分で考えて自分で選んだ進路なら、どこに行っても本人なりに納得して頑張れると信じています。
まとめ
うちは東大を目指していません。
周りに東大にこだわるご家庭が多いのは知っています。それは素晴らしいことだと思うし、尊重しています。ただ、うちにはうちの方針がある。それだけのことです。
「どこの大学に入るか」より「どんな人間に育つか」。県内トップ高に通う長男を見ながら、今もその思いは変わっていません。
国立大附属小学校の受験を決めたときも、「偏差値の高い小学校に入れたい」という動機ではありませんでした。「この子に合った環境で、のびのびと学んでほしい」という気持ちが出発点でした。附属小から附属中、そして県内トップ高と進んできた長男の歩みを見ていると、その考え方は間違っていなかったと感じています。
子どもの数だけ、正解の形があっていいと思っています。東大を目指すご家庭も、そうでないご家庭も、それぞれの子どもに合った道を選んでいる。それでいいのだと、今は思っています。
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