【憧れの作家さんに会いたい—その願いが、ついに叶った日】
「ずっと会いたかった人に、会えたとしたら?」
これは、数年前に起きた私の人生で夢が叶ったと実感できた一日の物語です。
少し長くなりますが、どうしても聞いてほしい。
それは、少しコロナ禍が落ち着いてきた頃。
私がずっと大切にしてきた 3つの価値観 が、自分の夢を現実にしてくれた日。
やりたいことは、声に出して言う
困っている人がいたら、すぐに手を差し伸べる
心をオープンにして生きる
この3つを意識して生きてきたからこそ、私は長年の夢を叶え、憧れ続けたエッセイスト・たかのてるこさんに出会うことができた。
22年前、本屋で始まった恋
今から22年前。
大阪・難波のヴィレッジバンガードで、私は一冊の旅のエッセイに出会いました。著者は、たかのてるこさん。
「『ガンジス河でバタフライ』?!なんちゅうタイトルや!?」
これが、第一印象でした。
でも、第一印象から決めてました!(お見合いパーティーみたいに言うな)
ページを開いた瞬間、心を撃ち抜かれ、即買いしたのを今でも覚えてる。
大阪出身の彼女が、拙い英語と抜群のコミュニケーション力を武器に、たった一人で世界を旅する。
現地の人たちと笑い、泣き、文化に触れながら物語は進んでいく。
彼女の代表作『ガンジス河でバタフライ』は16万部を超える大ヒットとなり、2007年にはドラマ化。
脚本は、彼女の大学時代の同級生宮藤官九郎さん、主演は長澤まさみさん。
でも、私が何より惹かれたのは、
旅の途中でも決して失われない、他者へのやさしさでした。
違いを面白がりながらも、同じ「地球に生きる仲間=アミーゴ」として向き合う姿勢。
大学生だった私は、通学途中で彼女の本を読みながら、毎日本の中で彼女と一緒に旅をしている気分で、毎日片道1時間半、往復3時間の道のりがあっという間だった。
ぎゅうぎゅう詰めの車内も、彼女の本があればインドの人混みを彷彿させ、ガンジス川の香りさえして旅っぽくて好きだった。
(多分、大阪府民の人混みやし、大和川のやわ)
東京に来て、ふと思った
そして、数年前まで東京に住んでいた私は、コロナ禍に疲れが出て、田舎の方へフェリーで旅をしていた頃に再び読み返したのが、てるこさんのエッセイ。
そのとき、ハッとしたのです。
「……あれ?
私、東京に住んでるよな?
もしかして、たかのてるこさんに会えるんじゃない?」
勢いで彼女がやっているらしいXを始め、彼女を見つけ、勇気を出してつぶやきました。
「たかのてるこさん、どこへ行けば会えますか?」
すると数日後——
「正式発表前だけど、町田で講演するよ!よかったらおいで!」
……ご本人から返信が来たのです!!
テクノロジー、すごすぎる。
(IoT!IoT!)
20年近く憧れ続けた人に、突然会える。
私はパニックになりながらも、「この想いだけは伝えたい」とファンレターを書きました。
「私は、言霊を信じているので、ここに書いておきます。
いつか、きっと、てるこさんとカフェでお茶しながら旅の話ができる気がする!」
そして、運命の日
講演当日。
階段の上から聞こえてきた、あの少しかすれた大阪弁。
(失礼ながら)一発でわかりました。
「……あ、てるこさんや」

個性的すぎるどこで売っているのかわからない服装も健在。
サイン会では、ファンの方一人ひとりの話を全身で聞く姿が印象的でした。
当時の最新刊『生きるって、なに?』は、旅で出会った人々から学んだ“人生”について書かれた一冊。
人生という道に迷った人たちが、彼女のもとへ励まされに来る理由が、すぐにわかりました。
「息子が引きこもりで……」
そう相談した方に、てるこさんは笑顔でこう返します。
「最高やん!エジソンも引きこもりやったらしいで。
部屋で考え抜いたから、電気が生まれたんやで」
(いやもう、返し最高かよ!)
気づけば、即席スタッフに
講演前の数十分で、てるこさんは1人でサインをし、ツーショットを撮り、会計をし、お悩み相談をし、を行っているからブースはてんやわんや。
写真を撮るにもファンの方同士空気を読みながら。
といった感じ。
私は、写真が好きなので高らかに手を挙げた。
「はい!私、写真上手です!!」
(小学生か)
もはや、自分は後でゆっくりサインをもらうことにして撮影係に回った。
「うわ〜いい笑顔ですね〜!はい、本が見えるようにこちらに向けて!横向きでも撮りますね!弾けんばかりの笑顔ですね〜!」
なんて言いながら、写真を撮ってバンバン現場を回していく。
本の販売ブースでは、なぜか私が営業トーク。
「Amazonでは550円やけど、今日はサイン付きで500円ですよ!
ただし、てるこさん一人ひとりと話し込むから、めっちゃ時間かかりますけどね(笑)!その間に、大切な人のこと思い浮かべて買い逃しないようにしましょ!」
というと本がガンガン売れる。
すると突然、
「ねぇ、ちょっと手伝ってくれる?会計とPOPお願い!」
あ、あたす?!即席スタッフ爆誕。
大阪の商人気質と堺の血が騒ぎ、
気づけば本はどんどん売れ、会場は笑顔でいっぱいに。

夢が、さらにその先へ
講演後、てるこさんが言いました。
「今日はほんまありがとう!この後一緒にごはん行こ!美味しいとこ探して〜」
信じられませんでした。
20年憧れた人が、その数時間後、隣に座ってバルで旅の裏話をしている。
不思議と緊張はなく、
ずっと前から知っている友だちのようでした。
「今日渡した手紙に書いた“カフェで話したい”って、叶いましたね。乾杯はサングリアやったけど!」
二人で笑い、連絡先を交換し、駅でハグ。
「今日は本当にありがとう。めっちゃ盛り上がったわ!」
涙が出そうでした。
電車で、先に降りた彼女は、私が見えなくなるまで走って見送ってくれました。(トレンディドラマか)

言葉は、現実になる
やりたいことは、口に出す
困っている人を助ける
心を開く
この3つが、すべて奇跡につながった。
私は10代の頃からチャリティーや、病気や困難を抱える子どもたちに、おもちゃや本を届ける活動をしています。
今回支援する子供達に、てるこさんの本を贈りたい。
その話をすると、てるこさんは即答。
「まとめて安くするし、サインも入れるで!」
そのクリスマス、彼女の本は沖縄・石垣島の子どもたちのもとへ届きました。
この出来事から何年も経った今、私は堺で夫とコーヒー屋さんを始めた。
自分たちの「好き」と「誰かの笑顔」につながる空間ができた今、
いつか、てるちゃんにここに来て講演をしてもらいた。それが、新しい夢になりました。
言霊は、本当にある。
あの日の私は、行動した自分を心から褒めてあげたい。
ますます、彼女が大好きになった一日でした。
ありがとう、てるちゃん。
これからも、言葉と想いを現実にしていきます。

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