55歳、週2回の社会復帰で出会った残念すぎる人③~まさかあの寡黙なHさんが……!
〜久しぶりに負けず嫌いスイッチが入った日~
新しい職場は、私にとって初めての職種だった。
接客でも営業でもない。
「人間関係はほどほどに、あとは仕事を覚えるだけ。」
そう思っていた。
ところが現実は違った。
シフト制なので、一緒に働く人が毎回違う。
そのたびに新しい発見がある。
ある日、イレギュラーな出来事が起きた。
マニュアルには載っていない案件。
以前自己判断したことは、全て否定された過去がある。
「分からないことは必ず聞いてください」
そう教わっていたので、私は一度も話したことがない先輩のHさんに尋ねてみた。
返ってきた言葉は、
「そんなことも分からないって、頭使ってる頭!今使わなかったらいつ使うの…」
⁉️一瞬、言葉を失う。
私が驚いたのは、その内容よりも、言った相手だった。
Hさんは普段ほとんど話さない60代?の男性だ。
なので…勝手に、寡黙で穏やかな人だと思い込んで油断していた。
いゃ〜この歳になっても、人って本当に分からないことが多い。
寡黙だからと、いつも穏やかな人とは限らないのだ。
前職では、就労支援A型事業所でメンタルの不調を抱えた利用者さんを、指導しながら一緒に働いていた。
それもあってか、人に何かを伝えるときほど常に言葉を選んできたと思う。
「こういう時は、こうするといいですよ。」
感情はいれず穏やかに。その一言で十分伝わることを知っていたからだ。
なので今回の出来事は、久しぶりに心に引っかかった。
でも、
私の怒り方は少し変わっているかもしれない。
すぐには言い返さない。
もちろん反抗しない。
陰で文句も言わない。
仕事上での会話のみ普通に話す。それ以外の会話はしない。
その代わり、心の中で静かにスイッチが入る。
「よし」
「二度とそんなこと言わせない」
「嫌味すら一度も言わせないくらい仕事を覚えてやる〜‼️」
それが私の負けず嫌いだ(笑)
55歳にもなって、まだこんな怒りのスイッチが残っていたとは、自分でも思わず笑ってしまう。
若い頃なら、「揉めたくない、嫌われたくない」が勝っていた。
でも今は違う。
全員に好かれなくても全然いい。
価値観の合わない人がいても問題ない。
少し仕事がやりにくいくらい、人生にはよくあることだ。
ただ、一つだけ確かなことがあると思う。
年齢を重ねるほど、その人が今までどんなふうに生きてきたかは、言葉や表情、ふとした言動に滲み出る気がする。
そう、私たちの年代からは、人生の答え合わせがもう始まっている。
私自身もそう見られているはずだ。
「なんだか穏やかな人だな」と思われる歳の重ね方をしたい。
もちろん、たまには毒も吐く。
娘には冗談交じりで、
「私たちより上の世代が全員引退するまでは、モラハラ気質の人間はなかなか減らないかもね。」
なんて言って失笑されることもある。
かなり偏った持論だとは自覚している。
でも、たまに毒を吐くのが、正直な私だ。
そして最後には、小さなカニを見つけていつも笑える自分でいたい。
そんな55歳でありたいと本当に思う。
