4.6〜12日記
4.6月
7時に起きてシャワーしてコーヒー飲みながら日記を更新。モーニングページを書いて、ちょっと家のことをして、午前中お散歩がてら初めての喫茶竹垣さんというお店へモーニングしにいく。

こじんまりしたお店だけど、レースのカーテンから差し込む光とか使い込まれたソファーとか本棚の漫画とか、なかなか良き喫茶店だった。そしてモーニングがまたしてもめっちゃ豪華。どうやら和歌山の喫茶店はモーニングに揚げ物をつける習性があるらしい。朝ごはんというよりもはやがっつりランチ。店主ぽいおじさんはキッチンにいて、客席でミックスジュースを飲んでおられる、たぶん常連客と思われるおばさんがお給仕してくれていた。これもローカル喫茶店あるあるな気がします。その後、本町公園のお気に入りのブランコでひなたぼっこ読書をして、帰宅。書籍『病気の百貨店』のあとがきを加筆して編集者さんに送り、何度かラリーしてなかなかよい文章に仕上がりました。これで一応、文章部門は仕上がって、これから装丁などの作業。可愛い本にしたい。夜はBさんに教えてもらった映画『人間蒸発』を見た。今村昌平監督の60年以上前の古い白黒映画で、ドキュメンタリー調で蒸発した男性を探していくんだけど、終盤いきなり壁がパカーンと外れて撮影セットがまるうつしになって、実は全部フィクションてことが明かされるモキュメンタリーだった。壁外れるの、唐組のラストの屋台くずしみたいだった。モキュメンタリーといえば我らが白石監督で、なんとなく最近の手法な気がしてたので、こんな昔からあったのか!と驚いた。
4.7火
7時に起きて朝のルーティンをしてモーニングページして、支度して出勤。ただ仕事して帰ってくるだけの特筆すべきことのない一日。帰って家でソファーで読書。マシューベイカー『アメリカへようこそ』という短編集がおもしろい。
「女王陛下の告白」という一編が、女王が金持ちの苦しみをひたすら愚痴っている変な話で、なんでも手に入ってしまうから物欲が止まらない、こんな自分はみっともない、なので貧しく生まれてくる夢想をしたり、身分の低い学校の子たちに嫉妬したりしてて、皮肉に溢れてて最高だった。このマシューベイカーさん、なんかサイバーパンクみたいなすごい変な髪型のイケメンでたぶん若くて、なんかアメリカの新世代の気鋭の作家さんが出てきた感じがします。夜はネトフリで『九条の大罪』。ご一緒したことある役者さんがいっぱい出てきて、みんな活躍しておられるな〜と遠い目で見ている。
4.8水
6時半起きて、朝のルーティンをして、モーニングページ書いて、朝イチで日赤病院へ。今日は来月の子宮全摘手術に向けての入院前の検査で、いっぱい検査を回る日。血液検査して尿検査して、レントゲン、心電図、CT、と回ったら、なぜか血液内科の診察にも入らなくてはいけなくなって、なんでやろと思いながら、血液内科のフロアへ行って待機。順番が来て診察に入ったら、なんと血液検査でM蛋白という数値が出ているらしく、これは多発性骨髄腫といういわゆる血液のガンの可能性があるそうで、詳しい検査しないとあかんらしい。子宮もガンのリスクありで全摘なったのに、血液も? まじ? しかしもはやここまでくると他人事感あって実感がない。一応ガンマーカーは陰性やったし、大丈夫であろう。その後、産婦人科の診察に入ったら、やはり多発性骨髄腫の方が深刻な病気だから、5月の子宮全摘の手術は一旦延期になった。え、やっぱりそんな深刻な感じなんだろうか。また二週間後に血液内科で詳細な検査結果を聞くことになった。病院終わって急いで帰って、午後は書籍『病気の百貨店』の装丁についてのZOOM会議。デザイナーさんと、表紙の装画を作ってくださる作家さんと編集者さんとでミーティングした。装画の作家さんが、まさかのなりすレコードHさんとお仕事したことある人だって、久しぶりにHさんの話で盛り上がってしまった。わたしのなりすレコード時代はほんまに色々悲惨な目に遭ったけど、でもHさんって他分野に顔の広い人ではあったんやな〜。元気にしてはるんだろうか。まあそんな話はさておき、素敵な本に仕上がりそうな予感でとてもうれしい。しかし5月3日までに間に合うのかが少し心配だ。もう1ヶ月もない。今回は商業出版ではないとはいえ、一応ちゃんと印刷会社で刷って作るので、どうなることでしょう。間に合いますように。夜は多発性骨髄腫のことを調べたりしてたらじわじわ怖くなってきた。この病気の場合は手術で取っちゃえばいい話ではなく、永続的に抗がん剤治療して行かなあかんらしいので、長期に渡り莫大な医療費がかかってしまうのでわたしの経済力では治療できない予感しかしない。もしそうなったら、もう潔く治療の道は諦めて、残りの短い人生を好きなことだけして野垂れ死の方向で行かせてもらうしかないでしょう。しかしそうなったら早くも『病気の百貨店』の別館を建てなあきまへんな。
4.9木
7時に起きて、朝のルーティンしてモーニングページ書いて、午前中ひよこ号でピャーっと和歌山でいちばんお気に入りの喫茶山さんへ。


豪華モーニングをいただいて読書していたら、ママさんの飼い猫ちゃんが裏口からママさんを迎えに来たらしく、おすわりしてこっちをのぞいててすごく可愛いかった。猫ちゃんにも会える喫茶店。最高や。ゆったりといい時間を過ごして帰宅。午後は家でとある曲をレコーディングする。コーラスをたくさん重ねて合唱曲風に編曲。コーラス作りは大好きな作業なのでたのしい。なかなかいい曲に仕上がった気がしている。宅録音源なので音質は良くないけど、新曲として配信しようかな〜と悩んでいる。マスタリングもなんもしてなくてもいいんだろうか。流石にマスタリングまでは自分で出来ない。夜はバスで田中口というところにある格闘技ジムの体験に行った。重い扉を開けたら、みなさん溌剌と柔術のスパーリングをしておられて、大雨なのにたいへん盛り上がっていた。しばらく見学し、わたしは20時からの打撃のクラスの体験をさせてもらった。すごく久しぶりになわとびしてアップして、シャドーしてサンドバックの打ち込みして、ミットもたくさんしていただいた。半年くらいなんもしてなかったので明らかに体力無くなってて、そしてメニューも結構ハードで、へろへろになったけどすごくたのしかった。みなさんかなりレベル高くて上手くて刺激になる。ここのジムは基本MMAのジムで、キックボクシングというより、MMAにおいての打撃のクラスが週に一回だけある感じなので、わたしが通ってもいいのかちょっと微妙なところなんだけど、みなさん結構本気で格闘技を志しておられる熱い方々で雰囲気もとてもいいので、入会したいけど、わたしは今一応、血液のガンかもしれないと言われており、子宮全摘手術も控えており、今入会しても通えなくなる不安があるので迷うところ。帰りは大雨で、バスで帰るって言ったら会長さんが車で送ってくれるとおっしゃってくださって、お言葉に甘えてしまった。会長さんもすごく会員さん想いの熱い方で、お金儲けとかじゃなく格闘技への愛だけでジム経営されている素敵なおじさんだった(会費もすごく安い)。久しぶりにがっつり身体動かして、心地よく疲労困憊で、こら寝れるわ、と期待したけど逆に身体が興奮してて寝付けなかった。
4.10金
あんまり寝られず6時には起きて、朝のルーティンしてモーニングページしてしょぼお弁当作って出勤。今日も雨。風もつよつよで会社は安全だけど海辺のレストランの方は無事か心配になる。せっかく咲いた花壇のチューリップたちが死んじゃってるかも。ハナコも無事かな。ワードとエクセルを駆使してバリバリ仕事片付けて、今日は働いた感がある。夕方帰る頃には雨風やんでいた。夜からだんだんと筋肉痛が始まった。昨日ジムで久しぶりに大暴れしたせいや。右手だけなんかずっと震えててシャブ中の禁断症状みたいなんですけど。おうちのこたつをいつ片付けるか迷っていて、まだ出しっぱなしで電気はつけずにこたつ布団には入っている状態。流石にもういらんかな。でも夜とかちょっと寒いんだよね。ベッドもいまだに毛布2枚重ねで寝ている。身体も痛いし、早めにお布団入って読書。遠野遥さんの『吸血鬼』読了。
女性は容姿によって、おひつじからうおまでの12段階で階級がつけられていて、いかに地位と名誉と権威と財力がある男性と結婚できるかが重要な、完全に男尊女卑なディストピア小説なんだけど、でも決して女性たちが虐げられる悲しい物語ではなくって、男性たちは意外と家事もするし女性にもやさしく大切に扱っていて、女性たちも優雅に暮らしているという不思議な世界線の話だった。疫病禍、美容整形、ウーバーイーツ(作中ではGOCHISOUSANと呼ばれている)、ポケモンカードなど、すごく今っぽい要素もふんだんに出てくるので、中に浮いたファンタジーでは決してなくて、ですます調の文体で淡々と語られるのもなんか怖くて、心地よくぞくっとする作品だった。
4.11土
早くに寝たので5時に起きてしまった。生活サイクルがどんどん前倒しになっていっている。朝のルーティンしてコーヒー飲みながらモーニングページ書いて、洗濯回して干して、そろそろレストラン出勤する準備しよかなと思っていたら今日はおやすみの連絡が来たのでプラン変更。一昨日夜のジムのおかげで絶賛全身筋肉痛&関節痛なので(41歳の年寄りなので全てが遅めに出ます)、今日はゆっくりさしてもらお。おうちで日記を書く書く。暇になったので、Bさんオススメの原一男監督の映画『全身小説家』をアマプラで鑑賞。井上光晴って作家読んだことはなくて、寂聴さんと不倫してた人ってイメージしかなかったけど、これが奥崎謙三ばりに魅力的な奇人で、とにかく女たらしで読者を口説きまくってて、読者のおばさま方も目をキラキラさせながら井上光晴がいかにええ男かを語ってて、なんかグルーピーみたいで笑えた。先輩作家として埴谷雄高が出てて、わたしとしては埴谷雄高の方がかっこいいじいさんだと思った。あと寂聴さんと奥様、要するに不倫相手と正妻が普通に交流しててびっくりした。小説家って本来あれぐらい奔放に生きててええんやなあ。でも今の時代やったら炎上案件でしょうな。ちょいちょい挟まる猫ちゃんの映像がかわいかった。午後、散歩がてら市駅の図書館へ行って、井上光晴借りようと思ったけどパラ読みしたらあんまり面白そうじゃなかったのでやめた。チューリップが買いたくて、でも季節的にもうチューリップはどこも売ってなくって、お花屋さんを3つ回ってやっとゲット。お花屋さんのおばちゃん、「もう今年最後の3本やで」といって3本で200円にしてくれた。帰ってチューリップを飾る。こたつもやっと片付けた。


最近、我がマンションは屋上に登れることが発覚して、しかもみんな自由に洗濯干したりしているので今日はわたしもこたつ布団を干させてもらった。登ったとて3階建ての屋上なのでそんなに見晴らしは良くないけど、ピクニックシート敷いてひとりピクニックもいいかもしれない。と思うのは完全に『九条の大罪』の影響です。
4.12日
6時に起きて朝のルーティンしてコーヒー飲みながら日記の続きを書いたりなんやかんやして、10時過ぎにおうちを出て海辺のレストランへ出勤。今日はランチからディナーまで大爆発だった。ほぼずっと満席で何回転したのやろ。とにかくひたすら夢中で働いた。ハナコが何回もパトロールに来てくれたのに、全然遊ぶ暇なかった。顔がちょっと怒ってる。


Bさんの花壇のチューリップたちも元気に咲き乱れている。この赤い花びらが多いタイプのチューリップは満開になったらちょっと芍薬みたいでおもしろいね。海の水平線に夕陽が沈んで、暗くなったらなんかすごく、田舎の夜の匂いが染みてきて、ちょっと新潟の越後妻有の夜の匂いを思い出した。劇団サンプルに参加して1ヶ月泊まり込みでお芝居を作って、ヘンゼルとグレーテルのグレーテル役をやったとき。わたし30歳で、8歳の子どもの役をやったのやった。越後妻有も星が綺麗だったな。田舎の夜の匂いってなんかキュンとなるのはなんでやろ。夜、原付で下山していたら急に光の球みたいなのが身体にぶつかって消えた。何? 蛍? こんな時期にいないよね? 火の玉? 人魂? どっちもあり得そう。怖い感じはしなかった。
⭐︎5月4日は文学フリマ東京42に参加します。わたしのブースは『南3・4ホール にー14』です。書籍『病気の百貨店』、小説『ちんぺろ』、ビニ本『ひとりで脱げるもん』などを売る予定です。サインもします。ぜひ遊びに来てください。
⭐︎5月3日のおひるは、半年ぶりに東京にライブしに行きます。書籍『病気の百貨店』も初売りします。ご予約はkatumelon@yahoo.co.jpまで、本名、電話番号、人数を送信してください。お待ちしています。

