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蚘事の䞭で映画、ゲヌム、挫画などのネタバレが含たれおいるかもしれたせん。気になるかたは泚意しおお読みください。
芋出し画像

【新しい文字】益子犅䞀朗《アセミック䞀文字詩》の曞評或いは、讃矎 投皿募集!! 新しい文字を䜜っお1








はじめに

はじめに

僕の最愛の noter の䞀人・益子犅䞀朗さんが倩才に成られたした。『笑芞』なる「笑いの文孊」においお最も芞術的なものを曞かれたした。それが本蚘事で玹介する、“新しい文字” であるずころの《アセミック䞀文字詩》です。


党䜓構成

本線に入る前に、この蚘事の党䜓構成に぀いお簡単に曞きたす。

本蚘事は長くなるので冒頭の益子さんの蚘事匕甚だけで すでに長い、3぀の蚘事に分けたす。

本蚘事「1」では、益子さんの《アセミック䞀文字詩》シリヌズの玹介や特城・魅力・芞術性や鑑賞法・読解に぀いお曞いおいきたす。

そしお、次の蚘事「2」では、益子さんの《アセミック䞀文字詩》シリヌズの55文字を僕も曞いおみたす   

その次の蚘事「3」では、《アセミック䞀文字詩》を䜿っお四字熟語や五䞃五や詩を䜜りたす   ãŸãŸã€åƒ•の個人䌁画「#初代王倩君の䌁画」ずしお「新しい文字を䜜っお」ずいう投皿募集もするので、お楜しみに

※最近、僕は長い蚘事ばかり曞いおいるのですが、ようやく蚘事を分けるずいうこずを思い付きたした。念のため、その数䞇字の蚘事達を新しい順で挙げおみたす――



益子犅䞀朗さんずの出䌚い

最初の出䌚い

さお、たずは、益子犅䞀朗さんずの note での出䌚いを簡単に曞きたす。

僕が最初に読んだ益子さんの蚘事が こちらです――

「朚の幹のたた、逃げおきたした【駄排萜小咄】」2025幎6月23日。この蚘事は #創䜜倧賞2025 #オヌルカテゎリ郚門 ã§æ€œçŽ¢ã—ãŠã„ãŸæ™‚ã«èŠ‹ä»˜ã‘ãŸã®ã§ã™ãŒã€ã‚ã‚‹æ…£ç”šå¥ã®é§„æŽ’èœãƒ»ã‚‚â—ã˜â—ã‚Šâ—ã‹ã‚‰äœœã£ãŸå°å’„ã§ã™ã€‚åƒ•ã‚‚èš€è‘‰éŠã³ãŒå¥œãã§ã€Šã ã ããƒ»ãã…ã™ã€‹ãšã„ã†å­äŸ›å‘ã‘ã®äœœå“ã‚‚æ›žã„ãŠã„ã‚‹ã®ã§ã€ðŸ’—ã‚¹ã‚­ã—ãŸãšã“ã‚ã€ç›Šå­ã•ã‚“ã‚‚åƒ•ã®èš˜äº‹ã‚’èª­ã¿ã«æ¥ãŠãã ã•ã„ãŸã—ãŸã€‚ãã—ãŠã€ãªã‚“ãšã€ã€Œ#初代王倩君の䌁画」に参加しおくださいたした   ãã®æ›žã„お頂いた蚘事が こちらです――

「《ぬん孊》ずは䜕か【空想的䌁画投皿】短歌・民俗・ヌントロピヌほか」2025幎7月5日。「#初代王倩君の䌁画」の第4匟・「〈ぬん孊がく〉っお䜕」に挑戊しおくださいたした

この䜜品は ずおも玠晎らしく、「ぬん孊」なる䌌非えせ孊問を網矅的に玹介しおあり、立掟な「ぬん孊」入門です  「ぬん孊」に぀いお知りたい方は たず こちらを読んでください、ずいったもので、第1回〈ぬん孊〉賞を授䞎させお頂きたした

珟圚、「#初代王倩君の䌁画」は そこそこ人気ずなり77名302䜜の応募を戎いおいるのですが#ファトラゞヌが䞻ですが、その「#初代王倩君の䌁画」の蚘念すべき最初の投皿者が益子犅䞀朗さんです   ãã®1発目の䜜品「《ぬん孊》ずは䜕か」が非垞に玠晎らしく、それ以来、仲良くさせお頂いおおりたす。


その埌の亀流

たた、他にも倚くの䌁画に参加しおくださっおいたす。それらを挙げおみたす――

このように、益子さんは「#初代王倩君の䌁画」に初期から倚く参加しおくださっおいお、盎近では䞋2぀の蚘事がそうですが、《だだぁ・ぐぅす》の “䞖界䞀むずかしい早口蚀葉”・第匟にも挑戊しおくださいたした   ãã†ã—お、益子さんは僕の最も亀流の深い方の䞀人であり、才胜・創䜜力に溢れた方です。

※益子さんや他の方の党䜜品77名302䜜の玹介・感想は次の蚘事に たずめおありたす――

もちろん、僕の意味䞍明マニアックな䌁画なんか ではなく、きちんず倩䞋の様から短歌を認めおもらっお もいたす――

「N短結果──入遞五銖」2026幎3月29日。第27回NHK党囜短歌倧䌚で五銖が入遞したそうです   å‡„いですね   ä»–にも――

第45回党日本短歌倧䌚で高山邊男遞者賞を受賞したり――

様々なずころで入賞・入遞しおいらっしゃるそうで、益子犅䞀朗さんは実力者です。

そんな益子さんが䜕を思ったのか急に、“新しい文字” であるずころの《アセミック䞀文字詩》を䜜り始めたした。それが本蚘事の䞻圹なのですが、益子さんの《アセミック䞀文字詩》を玹介する前に、note には もう䞀方、#アセミックラむティング ã‚’されおいる方がいらっしゃるので、この聞き慣れない「アセミック・ラむティング」ずいう蚀葉・抂念・芞術の参考のために ご玹介させお頂きたす――



Miho SASAKI | Mihographia ã•んの
“未字”

Miho SASAKI | Mihographia ã•ã‚“

そのアセミック・ラむティングを行なっおいる方は、Miho SASAKI | Mihographia ã•んです――

Miho ã•んは生埒さんにも曞を教えおいらっしゃるプロのカリグラファヌさんです。Miho ã•んは ご自身の曞を「未字みじ」ず呌ばれおいお、その䜜品や定矩や制䜜過皋・思考を蚘事にされおいたす――

これらの蚘事に掲茉されおいる未字は非垞に矎しく掗緎されおいお、さすがはプロのカリグラファヌさんの䜜品です。線が䞻䜓で、柔らかく枩もりのある曲線が倚く、ずきに怍物のようにも芋えたす。画数や線的モティヌフも倚く、これを文字ず知らずに芋たら絵だず思う人もいるはずです。


「未字」

その未字に぀いお、Miho ã•んは こう蚀われおいたす――

それは文字でもなく、絵でもない。

けれど確かに
䜕かの気配を宿しおいる。

私はそれを
「未字」ず呌んでいる。

ただ文字になっおいない文字。
ただ蚀葉になっおいない蚀葉。

「未字」

こうあるように、「文字でもなく、絵でもない」、しかし「䜕かの気配を宿しおいる」文字が未字であり、文字●未●満の「文字」・蚀葉未満の「蚀葉」だそうです。たた――

蚀葉になる前のものがある。
それはただ意味を持たず、ただ線ずしお珟れる。

「未字」

未字は「蚀葉になる前のもの」であり、「ただ線ずしお珟れる。」   åƒ•も昔、人間の “蚀語以前” の䞖界に぀いお考察したこずがありたすが䜕故そんなこずを したのかは さおおき、それは蚀葉・意味によっお枠●化・括られる前の、モノずモノの境界・境目の無い未分化の䞖界でした。「私」ずいう蚀葉が無ければ「他者」ずいう存圚も立ち䞊がらず、〈私他者〉の境●界●の●融●解●ずなりたす。   Miho ã•ã‚“ã‚‚ その蚀葉意味以●前●の䞖界を捉えようずしおいらっしゃるのかず思いたすが、Miho ã•んは それを “線” ずしお衚珟されおいたす。


粟神・無意識の衚出

では、Miho ã•んは どのようにしお未字を描いおいらっしゃるのか その初めの実隓のような䜓隓も曞かれおいたす――

〔  〕瞑想のあずに曞いおみる、「䜕かを描こう」ず意図せずに、䜜為なく出おくるものに委ねお描いおみるこずをしおみたら、今たでの私の衚珟に近いものが、でも、予期しないもの、が出でくるこずに出䌚った。

「委ねお描く、からはじたった蚘録ず研究」

珟圚、Miho ã•んは冷氎シャワヌを济びお瞑想をした埌に描くずいう求道者の劂き制䜜をされおいるそうですが、その瞑想の埌に「䜜為なく出おくるもの」があり、「予期しないもの」ではあるが「今たでの私の衚珟に近いもの」だそうです。これは僕は知っおいたす。『笑芞』なる「笑いの文孊」にずっおは銎染みの深いもので、今たでに䜕床 読んだか分からないアンドレ・ブルトンのシュルレアリスム論です。その圌の有名な定矩を茉せたす――

 シュルレアリスム。男性名詞。心の玔粋な自動珟象オヌトマテむスムであり、それにもずづいお口述、蚘述、その他あらゆる方法を甚い぀぀、思考の実際䞊の働きを衚珟しようずくわだおる。理性によっお行䜿されるどんな統制もなく、矎孊䞊ないし道埳䞊のどんな気づかいからもはなれた思考の曞きずり。

アンドレ・ブルトン「シュルレアリスム宣蚀」、『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』巖谷國士 蚳、岩波曞店、1992幎、p.46

ここには「理性によっお行䜿されるどんな統制もなく、矎孊䞊ないし道埳䞊のどんな気づかいからもはなれた思考の曞きずり」ず曞かれおいたすが、簡単に蚀っおしたえば、䜕にも制限されるこずなく心から湧き出るものを そのたた曞き留める、ずいうこずです。それが自動蚘述オヌトマティスムであり、シュルレアリスムです。

※シュルレアリスムや自動蚘述オヌトマティスムに぀いおは以䞋の蚘事で たずめお ありたす――


そのシュルレアリスムは倢・無意識を暙抜し人間の粟神の党的解攟を目指したしたが、Miho ã•んも心に自然ず浮かび䞊がっおくる線を蚘録しおいらっしゃるのだず思いたす。


ゞョアン・ミロ《䞖界のはじたり》

シュルレアリスムの開始は今のブルトンの『シュルレアリスム宣蚀・溶ける魚』によっおであり、その始たりは文孊でした。しかし、圌等は蚀葉・意味に囚われおいたした。圌等の文孊は すべお文●字●で曞かれおいたす。  その点では、そ●れ●以●前●で●あ●る●倢や無意識には到達できたせんでした。

圌等が暙抜した倢・無意識に最も近づいたのは、 僕が思うに、ゞョアン・ミロの《䞖界のはじたり》1925幎です。䞖界的に有名な この画家もシュルレアリスムの圱響を匷く受けおいお、その䞭心メンバヌの䞀人でしたが、《䞖界のはじたり》は倢の捉えどころの無さ・捉え難さを よく衚珟しおいたす。この䜜品は、絵ずいうよりは線ず䜕かしらの蚘号ず絵具の染みですが、どのモティヌフも蚀語化し難く、名指しできるものは赀・癜の䞞ず黒い䞉角ず黄色・黒の線くらいです。しかし、それほど蚀葉による枠●化を免れおおり、合理的に意味を説明するのも難しいです。この䜜品は、暗く絶望的ではあるものの、Miho ã•んの未字ず近しいもの であるはずです。たた、この《䞖界のはじたり》に぀いお、次のような解説もありたす――

ミロは、困窮の暮らしの䞭、空腹による幻芚をスケッチしたした。〔  〕ミロは自分の内面に存圚する玔粋なむメヌゞを忠実に再珟したのです。

早坂優子『鑑賞のための 西掋矎術史入門』芖芚デザむン研究所、2006幎、p.194

このように、《䞖界のはじたり》はミロの幻芚のスケッチであり、「自分の内面に存圚する玔粋なむメヌゞを忠実に再珟した」ものだそうです。これ以䞊シュルレアリスム的な䜜品はありたせん。その絵ですらも倚くのデッサンがあるそうですが。

そうしお、シュルレアリスム芞術ず未字ずは、「䜜為なく出おくる」「私の衚珟に近いもの」ずいう点で通底したす。たた、「蚀葉になる前のもの」ずいう点でも。



益子犅䞀朗アセミック䞀文字詩

《無題 ──アセミック䞀文字詩》

では、益子犅䞀朗さんのアセミック・ラむティングは劂䜕なるものか ここから、それに぀いお曞いおいきたす。

たずは、その䜜品蚘事を茉せたす――

※本蚘事の益子犅䞀朗さんの䜜品画像は、ご本人の蚱可を戎き線集・匕甚・掲茉させお頂いおいたす。

※タむトルの括匧の衚蚘に぀いお。蚘事タむトルは 「 」 衚蚘ずしたすが、その䜜品自●䜓●は 《 》 è¡šèš˜ãšã—たす。理由は、《  》は音楜や矎術䜜品に甚いられたすが、曞も矎術䜜品ずしお扱われるべき だからです。もう䞀぀理由があり、文孊䜜品のタむトルには『 』が甚いられたすが、それらの倚くは掻●字●です。掻字の䜜品ず手曞き・曞䜜品ずを区別するために、曞䜜品に察しおは 《 》 を䜿甚したす。

※党蚘事に共通する「──アセミック䞀文字詩」ずいう衚蚘は、文脈によっおは割愛させお頂く堎合がありたす。

この䜜品《無題 ──アセミック䞀文字詩》2026幎3月2日が益子さんの最初のアセミック・ラむティングです。そしお、その曞を茉せさせお頂きたす――

《無題 ──アセミック䞀文字詩》


いかがですか、この怪しくお異様で奇劙で謎で・カンディンスキヌの《Composition》のような終末感さえ感じる未知の文字は!? 玠晎らしいですよね 僕は非垞に感動したため、チップも お枡ししたした   ãã—お、埌でも曞きたすが、この䜜品の実●物●を賌入したした   ã“の䜜品が益子さんの蚘念すべき最初のアセミック・ラむティングですたた、本蚘事のサムネむル画像に䜿甚した文字です。


「アセミック・ラむティング」ずは

ずころで、ここたで「アセミック・ラむティング」ずいう蚀葉に぀いお説明しおいなかったので、以䞋で説明したす。

「無題 ──アセミック䞀文字詩」で益子さんが Asemic writing に関する Wikipedia を玹介されおいるので、それを茉せたす――

この Wikipediaの自動翻蚳によれば――

アセミック曞䜓は、蚀葉を䜿わない開矩的な曞き方の圢匏です。asemic /eɪˈsiːmɪk/ は「特定の意味内容がない」たたは「最小の意味単䜍を持たない」ずいう意味です。

このように、「特定の意味内容がない」曞䜓が「アセミック曞䜓」だそうです。たた、益子さん自身による蚳では――

アセミック・ラむティングずは、 蚀葉を持たない “開かれた意味” をも぀曞きの圢匏である。

「無題III──アセミック䞀文字詩」のコメント欄

こうあるように、ひずたずは「意味を持たない文字」ず蚀えそうです。


アセミック・ラむティングを始めた きっかけ

では、我らが益子犅䞀朗さんは䜕故こんなものを曞き始めたのでしょうか 「無題 ──アセミック䞀文字詩」では こう曞かれおいたす――

最近、詩を曞いおいたせん。
正確に蚀えば、曞けずにいたす。

本業の忙しさの䞭、蚀葉を線むだけの時間を持おおいたせん。

その代わりに、
僕は墚を眮くようになりたした。

蚀語野を䞀時シャットアりトし、

線を匕く。
滲たせる。
䜙癜を残す。

それから、ふず考える。

──これは、詩ではないのか。

詩人・益子犅䞀朗さんは実生掻の忙しさのために詩が曞けなくなっおいたそうですが、その代わりに「墚を眮くようになりたした。」   ãã—お、「蚀語野を䞀時シャットアりトし」お出来た線や滲みや䜙癜を「詩ではないのか」ず問われおいたす。


詩ずは 

そしお、その埌に「詩ずは䜕だろうか」ず、詩を巡る考察や䜜品参照に入っおいきたす。そこで、有難いこずに、僕の䞀行詩も挙げおくださいたした。次のものです――

「【投皿募集!!】「䞀番 面癜い䞀行詩」を曞いお」

この䞀行詩に぀いお、益子さんは「もはや日本語ですらない文字列」ではあるが、「それでも「䞀行詩」ず呌ばれおいる」ず曞いおくださっおいたす。同時に、ファトラゞヌ綺想詩に぀いおも思い起こしおくださったそうです。益子さんは その䜜品を挙げおいないのですが、性質的に次の䜜品だず思いたす――

『 綺想詩』無料お詊し版

この文字矀に぀いお ここで説明するこずは できたせんが、これも “未知の文字” であり、先に挙げた益子さんの《無題 ──アセミック䞀文字詩》ず同皮であるこずは感じお頂けるず思いたす。

※これらの2䜜は、僕の笑芞䜜品第番『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』で䜿甚したもので、他に䜕十ペヌゞ分もありたす。勇気のある方は ご芧ください――

たた、その有料 PDF ファむルも益子さんに差し䞊げたした。

そしお、益子さんは問われたす。詩ずは――

蚀葉の䞊びか。
意味をも぀ものか。
読めるものか。

「無題 ──アセミック䞀文字詩」


「ただ名づけられない感芚」

草野心平さんの「冬眠」ずいう䜜品も挙げた埌に、こう曞かれおいたす――

僕は今回、「ただ名づけられない感芚」を䞀文字で曞きたした。

「無題 ──アセミック䞀文字詩」

「ただ名づけられない感芚」、これを益子さんは曞かれたそうです。たた、こうも曞かれおいたす――

蚀葉を䜿わずに、蚀葉以前ぞ戻る感芚。

「無題 ──アセミック䞀文字詩」

「蚀葉以前ぞ戻る感芚。」   å…ˆã« Miho SASAKI | Mihographia さんの未字を玹介したしたが、Miho さんも「蚀葉になる前のもの」を捉え、「ただ文字になっおいない文字」「ただ蚀葉になっおいない蚀葉」を “未字” ずしお曞かれおいたした。益子さんも同様に、「そもそも文字ず蚀えないかもしれない」同前が、蚀葉によっお「ただ名づけられない感芚」を曞描かれたそうです。アセミック・ラむティングずは こういうもの だそうです。


“䞀文字詩”

そしお、泚目したいのが、益子さんがアセミック「ラむティング」ではなく、アセミック「䞀文字詩」ず名付けられおいるこずです。“詩” なのです。䞀文字の。その䞀文字に益子さんの「ただ名づけられない感芚」が衚珟されおいお、その線や滲みや䜙癜が詩なのです。それらは蚀語化や合理的な説明・理解はできない かもしれたせんが、「詩は」ず益子さんは蚀われたす――

詩は、意味を固定しお閉じるものではなく、開くための鍵。
読む者に委ねる装眮。

「無題 ──アセミック䞀文字詩」

この蚀葉はアセミック䞀文字詩の読み解きに関わっおきたすが、「意味を固定しお閉じるものではなく、開くための鍵」が詩だそうです。先にアセミック・ラむティングを「意味を持たない文字」ずしたしたが、これだけでは䞍十分なようです。「意味を持たない」だけではなく、意味を「開●く●」ずいう芁玠・志向も必芁です。

しかし、それに぀いおの説明は骚が折れるので、埌で、「ダダ」ず呌ばれる20䞖玀の反芞術運動や同時代の前衛文孊掟アノァンギャルド「ロシア未来掟」の唱えた “超意味ザヌりミ” ずいった抂念ず絡めお詊みたす。

次章から、他の《アセミック䞀文字詩》の玹介や曞評をしおいきたす――



《無題――アセミック䞀文字詩》シリヌズ 
“益子文字”

55䜜‌

䞊で玹介したのは最初の1䜜目だけでしたが、珟圚は55䜜ありたす   ãã‚ŒãŒå†’頭の蚘事達です。倧量に曞描かれおいたす

※本蚘事は #創䜜倧賞2026 ã® #創䜜倧賞感想 ãšã—お曞いおいるので、益子犅䞀朗さんの䜜品の掲茉・玹介は その期限の2026幎7月8日たでの ものずしたす。

最初の䜜品《無題 ──アセミック䞀文字詩》が曞描かれたのが2026幎3月2日ですが、そこから本蚘事執筆時点たでに ã»ãšã‚“ど毎日曞描かれおいたす。䞀䜓 äœ•を考えおいらっしゃるのでしょうか

タむトルは すべお「無題」ず付けられ、ロヌマ数字で番号が振られおいたす。䟋えば Ⅱ や Ⅳ や â…ª や â…©â…š 等ですが、珟圚では数が増えすぎおいお、「XLVII」ずいう数え方の分からない ものも出おきおいたす。䞀䜓 äœ•を考えおいらっしゃるのでしょうか

しかし、今埌さらに増えおいくそうです。「無題ⅩⅣ──アセミック䞀文字詩」のコメント欄では こう曞かれおいたす――

ずりあえず9の倍数で、たずはアルファベットを超える27文字を目指しお、いずれは108個できたらいいなず思っおいたす笑

「9の倍数で」構成される予定で、圓分の目暙は「108個」だそうです。「笑」ずも付けられおいたす。   ç›Šå­åŒå‘ªè¡“ですね

※益子さんはオリゞナルの呪笊を䜜られおいたり、真蚀が お奜きで悉曇Siddham文字を曞き写しおいた時期もあるそうです「無題Ⅳ──アセミック䞀文字詩」のコメント欄。念のため、その悉曇Siddham文字を茉せおみたす――

Noto Sans Siddham
『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』で
䜜成した文字䞀芧より

このような文字を奜んで曞き写しおいた ずいう益子犅䞀朗さんは、真性の倉態です。


《無題》ずいうタむトル

タむトルは すべお《無題》ですが、その理由に぀いお、益子さんは こう曞かれおいたす――

意味を固定したくないため、あえおタむトルは「無題」ずしおいたす。

䜜品販売サむト『Creema』の「販売䜜品に察する評䟡」でのコメント

「意味を固定したくない」ずの思いから、タむトルは《無題》ずされおいるそうです。先に「蚀葉以前」や「ただ名づけられない感芚」や「詩は、意味を固定しお閉じるものではなく、開くための鍵」ずいった益子さんの蚀葉を匕甚したしたが、タむトルにも その念が蟌められおいるようです。


“益子文字” の実䟋

さお、ここから、《無題――アセミック䞀文字詩》シリヌズ――通称ずいうより僕が勝手に呌び始めた・“益子文字” â€•―の実䜜を いく぀か挙げたす。1䜜目以降、どのような文字が曞描かれおいるでしょうか ぜひ感激しおください――

《無題Ⅱ──アセミック䞀文字詩》

《無題III──アセミック䞀文字詩》

《無題Ⅳ──アセミック䞀文字詩》

《無題Ⅵ──アセミック䞀文字詩》

《無題Ⅹ──アセミック䞀文字詩》

《無題Ⅺ──アセミック䞀文字詩》

《無題XIII──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩ──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩⅠ──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩⅢ──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩ⅀──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩ⅊──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩⅩⅡ──アセミック䞀文字詩》

《無題ⅩⅩⅩⅣ──アセミック䞀文字詩》

《無題XXXVIII──アセミック䞀文字詩》

《無題XLIII──アセミック䞀文字詩》

《無題XLVI──アセミック䞀文字詩》

《無題XLVII──アセミック䞀文字詩》

《無題XLVIII──アセミック䞀文字詩》

《無題L──アセミック䞀文字詩》



いかがでしたか、“益子文字” は

玠晎らしいですね💖💞💘❀‍🔥 

こういったものが “益子文字” です

この皮類の豊富さ・倚様性・ナニヌクさを䌝えるべく20䜜ほど茉せさせお頂きたしたが、これくらいの数を芳おいるず、きっず “異侖界” ぞ迷い蟌んだ感芚になったず思いたす。この益子文字の特城や魅力・面癜さや「笑いの文孊」における芞術性を、以䞋で曞いおいきたす――

※他の益子文字も芳おみたい方は、次の益子犅䞀朗さんのマガゞンに たずめおあるので、ぜひフォロヌしお ご芧ください――

益子さんの蚘事では、各文字が額装されお益子さんのオシャレな郚屋の専甚展瀺スペヌスに食られおいたす。


“益子文字” の特城

䞊で挙げたものを芳お感じた方も倚いず思いたすが、益子文字の特城に぀いお曞いおみたす。

益子さんは「文字ず蚀えないかもしれない」ず蚀われおいたしたが、その倚くは挢字がベヌスになっおいるようです。䟋えば、偏ぞんや旁぀くりがあったり、冠かんむりや脚あしがあったり等です。そういった䞊䞋巊右の構成は かなり挢字的です。実際、䜕かの挢字に䌌おいる郚分もた●た●ありたす。たた、ひらがなやアルファベットや蚘号に芋えるもの もあり、日本で䞀般的に扱われる文字感は残っおいたす。

しかし、そういった文字の枠組みを超えお、絵に芋えるものもありたす。それは䜕かの動物であったり怍物であったり玔粋な蚘号であったりしたすが、それも “益子文字” です。なお、僕の印象ですが、特に埌半の䜜最新䜜になるに぀れお、挢字的構成から解き攟たれ、アルファベットや他の文字䜓系ずも違う、自由な぀●く●り●になっおいるように感じられたす。そしお、その分だけ独創的です。

たた、皮類も豊富で、様々な圢が詊されおいるようです。どれもナニヌクであり、ナヌモラスなものも倚いです。そういったものは線が柔らかかったり どこか抜●け●おいたり劙にう●ね●っ●たり劙な角床が付いたりしおいたす。螊っおいるように芋えるものもありたすし、ミロやカンディンスキヌも描いおいたような有機的で愛らしいキャラクタヌチックな文字もありたす。

しかし、荒々しく暎虐的な激しいものもありたす。先ほど、「Miho さんも心に自然ず浮かび䞊がっおくる線を蚘録しおいらっしゃる」ず曞きたしたが、益子さんの堎合も そうであり、その時々の粟神状態が反映されおいお、益子さんの â€œç”Ÿã®è¡šå‡ºâ€ ずなっおいるのだず思いたす。


“益子文字” の魅力・面癜さ

そのような益子文字ですが、䜕ず蚀っおも、圢●が●面●癜●い●です。倚くの文字が挢字の圢をベヌスにしおいながらも、ひらがな やカタカナや挢字等の日本語系の文字には無い線や動きをしたす。やけにく●ね●っ●たり、倉な所から線が出おきたり亀叉したり、ハネやハラむが異様に匷烈だったりたたフラクタル的に敎っおいたり、線が劙に長かったり䌞びおいたりず、日本語系からしたら垞に予想倖の動きをしおいお、新しい䜜品を芳る時はい぀も笑っおしたいたす。

益子文字には音・発音・読み方の想定なんお されおいたせんし「無題 ──アセミック䞀文字詩」、意味の読み解きも厄介ですが、䞀●筆●䞀●筆●が●新●し●い●文●字●の●創●造●であり、䞀●筆●䞀●筆●が●䞖●界●開●闢●です。文字自䜓が非垞に面癜く魅力的で、それだけで十分に鑑賞察象になりたす。益子文字は第䞀矩的には、その造圢の面癜さを愉しんだらいいず思いたす。


筆で曞描く意矩

益子さんは その文字を筆●で曞描かれおいたすが、筆で曞描く意矩に぀いおも觊れおみたす。

たずは、益子さんがボヌルペンでメモ的に曞描かれたスケッチのようなものがあるので、それを いく぀か挙げたす――

「無題Ⅵ──アセミック䞀文字詩」
「無題⅊──アセミック䞀文字詩」
「無題Ⅷ──アセミック䞀文字詩」
「無題⅚──アセミック䞀文字詩」
「無題Ⅹ──アセミック䞀文字詩」


最初の《無題Ⅵ》ず最埌の《無題Ⅹ》は先にも挙げたものですが、ボヌルペンでは このように曞描かれるようです。ぜひ筆で曞描かれたものず芋比べお頂きたいのですが、どのような違いがあるでしょうか

《無題Ⅵ》ず《無題Ⅹ》で考えおみたす。字圢はボヌルペンで曞描かれた方が敎っおいるようにも感じたすが、しかし、力●のようなものは筆の堎合の方が匷く感じられたす時には文字のバランスを厩しおしたうほどに。特に《無題Ⅹ》では、荒々しさや厳しさ・険しさや硬さが よく衚れおいたすたるでそ●そ●り●立぀岩の壁のような。ボヌルペンの堎合には そういったものは あたり衚れおいたせん。たた、《無題Ⅵ》の堎合も、柔らかさであったり䞞みであったり枩もり・枩床であったりず、筆の堎合の方が衚珟されおいる・䌝わっおくるものが倚いように感じたす。生の波動や揺らぎのようなものは、倪く柔らかく動きの自由床の高い筆の方が衚珟・反映しやすいのだず思いたす。

ちなみに、僕も益子文字を曞描いおみたしたがその画像は次の蚘事「2」で茉せたす、ボヌルペンでは党く曞描けたせんでした。益子文字の独特のう●ね●り●や力の入抜・匷匱や柔らかさや枩床等を、ペン先が固定されおいるボヌルペンでは衚珟しきれないのだず思いたす。益子さんが筆で䜕かを久しぶりに曞いたのは《みを【抜象氎墚画】》2026幎2月12日だそうで小孊生以来ずのこずですが、益子文字を筆で曞描いお正解だず思いたすし、益子文字は筆で曞描くべきです。


創䜜過皋・詊行錯誀・バリ゚ヌション

しかし、そういった線や圢を出すのに苊劎や実隓もされおいるようです。それに぀いおも曞いおおきたす。

創䜜過皋

たずは、創䜜過皋に぀いお。益子文字は最初はペンで曞描かれたすが、益子さんは次のように蚀われおいたす――

仕事の合間にがんやり浮かんできた線を、意味が定たる前に
たずはメモ垳にペンでアセミック・ラむティングずしお曞き留め、
そこから筆にお起こしおいる感じです。

「無題Ⅷ──アセミック䞀文字詩」のコメント欄

こうあるように、益子文字の最初の段階はペンでのメモだそうです。「仕事の合間にがんやり浮かんで」くるずいうのは偉いです。   ãã—お、それらの文字も倚くありたす。DMで送っお頂いた画像を茉せたす――


このように、様々な文字を倧量に曞描かれおいたす。こんなノヌトを芪か恋人に芋付かったら粟神を疑われるでしょうし、譊察か CIA に芋付かったらスパむずしお連行されたすし、呪術垫に芋付かったら「神」ず厇められたすし、実圚しない怍物や架空の文字で曞かれたノォむニッチ手皿 愛奜家に芋付かったら「益子ニッチ手皿」ず呌び愛でられたすし、宇宙人に芋付かったら「同士」ず認められたすが、「時間さえあれば、こんな感じで曞き殎っおたす笑」ずのこずです。䞀䜓 䜕をされおいるのでしょうか 益子さんは倉態ですね

たた、ボヌルペンで曞描いおいる動画も撮っおくださったので僕がお願いリク゚ストしお、それも茉せたす。《無題Ⅹ》ず《無題ⅩⅩⅩⅡ》です――

《無題Ⅹ》は3回、《無題ⅩⅩⅩⅡ》は1回 曞描かれおいたすが、どの文字も曞描く際に迷いのようなものがあるのが印象的です。サラサラずスムヌズに曞描くので●は●な●く●、䞀文字・䞀筆ごずに立ち止たっおいおペンも䜕床も持ち盎しお、䜕かを探っおいるかのようです。自分の衚珟にし●っ●く●り●くるずころを探しおいるのかもしれたせん。黒革のグロヌブはカッコむむですが。

そしお、その《無題Ⅹ》を筆で曞描く動画も撮っおくださいたした僕がお願いリク゚ストしお   ã“ちらです――

動画ずいうのは情報量が倚く参考になるものが たくさんあるのですが、先のボヌルペンの堎合に比べるず、迷いが無くなっおおり、䜕かを決意したかのように勢いよく力を蟌めお䞀気呵成 然ずしお曞描いおいたす。そしお、その筆臎です。もう䞀床《無題Ⅹ》を茉せたす――

《無題Ⅹ──アセミック䞀文字詩》


この力匷さ・荒々しさ・硬質さ ずなりたす

たた、筆も面癜いものを䜿われおいお、ご友人から貰った「孔雀筆」ずいうものだそうです。動画では筆先が割れるくらいに匷く曞描かれおいたすが、そういった道具も文字の衚珟に重芁ずなっおいきたす。曞の䞖界は深いです

他にも、曞き順ずか、益子さんの手足の血管ずか、画面巊に映り蟌んでいる謎の黒い物䜓ずかも気になりたすね


完成条件

このような文字を曞描いお発衚するのに、僕は䞀発曞きで完成させおいるず思っおいたので、「筆で曞く時は䞀発曞きですか 䜕回か曞き盎し やバリ゚ヌションがありたすか」ずお蚊きしたずころ、次のように お答え頂けたした――

曞き方ずしおは、たずボヌルペンでメモに倧量にいろんな線を曞きたす。
そこで文字っぜくなっおきたものを、今床は筆で曞いおいく感じです。

ただ、自分の䞭で「特定の蚀葉や名前が浮かんだもの」や、「なんずなく説明的な線になったもの」「䜜為が出すぎおいるもの」はボツにしおいるので、䞀発曞きのずきもあれば、かなり玙を消費するずきもありたす😂

「無題XLIX──アセミック䞀文字詩」のコメント欄

このように、「特定の蚀葉や名前が浮かんだもの」「なんずなく説明的な線になったもの」「䜜為が出すぎおいるもの」は陀かれおいるそうで、「䞀発曞きのずきもあれば、かなり玙を消費するずきもありたす😂」

「😂」ずいう絵文字を䜿われるほど曞描き盎しをされおいるそうですが、そう考えるず、あの文字量55文字をほずんど毎日 曞描くずいうのは盞圓な創䜜量ず情熱゚ナゞヌです。それが益子さんの䞀番 凄いずころ かもしれたせん。

たた、次の《無題XLII》に぀いお――

《無題XLII──アセミック䞀文字詩》

小さな矜根1぀をピン1本で留めただけのミロのコラヌゞュ《スペむンの螊り子》1928幎を想起しおしたう この文字を完成ず認めたのは、次の理由からだそうです――

〔  〕この文字は瞊線が现くお、曞ずしおは少し䞍栌奜に芋えるかもしれないず思ったのですが、力が抜けおいお、䜜為があたりなかったので、これはこれで良いかなず思いたした。

私ずの DM にお

ここでも「力が抜けおいお」「䜜為があたりなかった」こずが遞択芁玠ずなっおいるようです。

そしお、そういった完成条件があり぀぀――

その䞭で、意味以前の「文字のようなもの」ずしお立ち䞊がっおくれたずきが、䞀番面癜い気がしおいたす。

「無題XLIX──アセミック䞀文字詩」のコメント欄

※本蚘事の制䜜䞭に、益子さん自身が創䜜過皋や《アセミック䞀文字詩》ず曞に察する考えを曞かれたので、ぜひ参考にしおください――


“益子文字” のバリ゚ヌション

先の「䜕回か曞き盎し やバリ゚ヌションがありたすか」ずいう質問に察しお、バリ゚ヌションの䟋も戎いたので、その画像を茉せたす。たずは、バリ゚ヌションで●は●な●い●䞻題の文字・《無題XLIII》を挙げたす――

《無題XLIII──アセミック䞀文字詩》

この五線譜か音楜蚘号のような文字には3぀のバリ゚ヌションがあるそうなので、それらを茉せたす――


それぞれ埮劙に違う
のが分かるでしょうか 䞻題の文字に比べお、線やは●み●出しが少なかったり、曲線やう●ね●り●が匷かったりしおいたす。このように、「1぀」の文字でも いく぀も案があるそうです。


“こずのね”

先日、益子さんは《アセミック䞀文字詩》の栞心的な詩論を曞かれたので、それを玹介したす――

「こずばを曞く前に、こずのねを聎く──僕にずっおの墚ず声」2026幎6月26日。ここでは、「こずのね」ずいう蚀葉を「蚀の根」ず「事の音」ずいう颚に解釈されおいたす。さすがは歌人で、日本的颚情のある蚀い方をされたす。   ãã—お、こう曞かれたす――

完成した蚀葉ではなく、蚀葉になる前のひびき。
意味ずしお固たる前の震え。
名前を持぀前の気配。

僕はたぶん、「曞く」より前に、こずのねを聎こうずしおいるのかもしれたせん。

アセミック䞀文字詩は、その意味で、蚀葉になりきる前のしるしです。

このように、《アセミック䞀文字詩》は蚀語・意味以前であり぀぀、益子さんは「「曞く」より前に、こずのねを聎こうずしおいる」のだそうです。そしお、こう曞かれたす――

線は、僕自身を描いおいるようで、ほんずうは「僕より少し奥にあるもの」を通しおいる気がしたす。

「僕より少し奥にあるもの」。そのような根●、「「こずのは」の前の「こずのね」を聎く」のが益子さんの《アセミック䞀文字詩》であるようです。或いは、“蚀霊の震え” ãšã—お捉えようずしおいるのです。

ずころで、先の曞描き盎しに぀いお、DM では益子さんず色々お話したした。そこでは、倚くの曞家や皮々の芞術家が1䜜に察しお䜕十・䜕癟・䜕千枚も曞き その䞭から時間を掛けおたった1぀を遞ぶ、ずいうこずを確認し合いたした。たた、「䜜為無䜜為」や「偶発性」や「筆を入れる瞬間の䞀回性」ずいう芁玠も《アセミック䞀文字詩》にはあるそうで、「ただ自分でもいろいろず探っおいる途䞭」ず保留されおいたすが、いく぀もの曞描き盎しやバリ゚ヌションによっお、益子さんは自身の â€œã“ずのね” を聎こうずしおいるのかもしれたせん。


絵か文字か

さお、ここたで益子文字を芳おきお思った人も倚いはずですが、益子文字は絵なのでしょうか 文字なのでしょうか

これは非垞に難題なので、さらに倧きな問いで問い返しおみたす。それは、「絵ずは䜕か 文字ずは䜕か 或いは、どこから どこたでが それらなのか」です。が、それに぀いおは この小蚘事で扱えきれはしないので、倚くの益子文字のベヌスずなっおいる挢字から考えおみたす。

欧米のアルファベットは「衚音文字」であり音●を衚●しおいたすが、挢字は「衚意文字」であり意●味を衚●しおいたす。簡単な䟋を挙げるず、口は「👄」を、目は「👁」を、朚は「🌲」を、火は「🔥」を、氎は「💊」を、魚は「🐟」を、月は「🌙」を衚しおいたす。そしお、それらが旁぀くりや偏ぞんずなっお さらなる意味を付䞎したす。しかし、これらはかなり絵●的ですたた具●䜓●的です。

そこで思い付くのが、象圢文字です。叀代文字である象圢文字も倚くが物や人を象っおいたすが、床々䜕かの動物や怍物や動き や衚情のように芋える益子さんの《アセミック䞀文字詩》は、“益子匏 象圢文字” ãšã‚‚蚀えそうですなんずロマンのある。


《墚象アヌト》

ずころで、益子さんは《アセミック䞀文字詩》の類䜜ずも蚀える《墚象アヌト》ずいうものも描かれおいたす。参考のため、いく぀か挙げさせお頂きたす――

《脊流【墚象アヌト】》
《真名のありか【墚象アヌト】》
《空殻【墚象アヌト】》
《ビンキダブダ【墚象アヌト】》


こういったものが益子さんの《墚象アヌト》です。

玠晎らしいですね💖💞💘❀‍🔥

この真にアヌティスティックな《墚象アヌト》は、《アセミック䞀文字詩》ずは異なり意味深なタむトルが付けられおいたすが、䜜品自䜓は かなり抜象的で、力そのものの攟出・衚珟のように感じられたす。

そしお、「《アセミック䞀文字詩》ず《墚象アヌト》の違いは䜕か」ず お蚊きしたずころ、次のように お答え頂きたした――

アセミック䞀文字詩は、
「読めないけれど、文字ずしお立ち䞊がる䞀字」
「文字の霊」
「未分化の蚀葉」 のようなものだず感じおいたす。

墚象アヌトは、
「文字に限らず、墚の運動や気配そのものを描く抜象衚珟」 でしょうか🀔

前者は文字性、埌者は造圢性が軞ですが、境界はかなり近いず思っおいたす。

「脊流【墚象アヌト】」のコメント欄

こうあるように、益子さん自身も「前者は文字性、埌者は造圢性が軞ですが、境界はかなり近いず思っおいたす。」

「文字性」は挢字で蚀えば偏ぞん・旁぀くり・冠かんむり・脚あし等の構成であり、ひらがな やカタカナやアルファベットや数字等もそうであり、それらが感じられたら「文字」ず捉えられるでしょうし、「造圢性」は絵●的なものです文字性の垌薄な。しかし、それらの「境界はかなり近い」。たた、益子さんは こうも蚀われおいたす――

象圢文字はたさに、「絵」ず「文字」の境にありたすよね。

「脊流【墚象アヌト】」のコメント欄

そうしお、《アセミック䞀文字詩》は「「絵」ず「文字」の境」に䜍眮しおいるのかもしれたせん。或いは、それさえも未分化な地点ぞ立ち還っおいるのかもしれたせん――「絵か文字か」ずいう問いが意味を成さなくなる地点たで――。


pisat'ピサチ

ずころで、ロシア語には pisat'ピサチずいう蚀葉があり、これは「描く」ず「曞く」の䞡方を意味するそうです。ゞャンクロヌド・マルカデ著『マレヌノィチ画集』五十殿利治蚳、リブロポヌト、1994幎、p.102には こうありたす――

 ロシア語では「描く」ず「曞く」が同じひず぀の動詞 pisat'ピサチで衚珟される。この混圚は筆蚘が情報を䌝達するために、あるいはごく単玔に䞖界の神秘的な諞力ずの魔術的な関係に圹立぀ために、必然的に絵文字であった時代の衚象行為の源初的な状態に぀いお蚌蚀しおいる。

『笑芞』なる「笑いの文孊」の先祖的存圚である “ロシア未来掟” の最倧の巚匠の䞀人・マレヌノィチの画集に曞かれおいる通り、動詞 pisat'ピサチは「描く」ず「曞く」の䞡方の意味を持っおいお、「必然的に絵文字であった時代の衚象行為の源初的な状態に぀いお蚌蚀しおいる。」   ã“こでも「文字」による衚珟の源初性に぀いお觊れられおいたす。

それを受けお僕も「曞描く」ずいう衚蚘をしおきたしたが、益子さんも《アセミック䞀文字詩》に察しお「曞く描く」ずいう衚珟をされおおり、益子さんは “こずのね” を pisat' しおいるのだず思いたす。


曞を読む“読曞”

そうしお、改めお《無題 ──アセミック䞀文字詩》を芳おみたしょう――

《無題 ──アセミック䞀文字詩》

珟圚この䜜品を所有しおいるのは益子さんではなく僕であり、埌で僕が撮った写真も茉せたすが、本蚘事で最初に挙げた時ず今ずでは、感じ方が倉わったでしょうか 䜕か少しでも倉わっおいたなら、その分だけ《アセミック䞀文字詩》を「理解」したこずになるず思いたす。

絵ず文字の臚界が融解しお その未分化な地点たで降り立ったのが《アセミック䞀文字詩》であり、圢や線そ●の●も●の●が「意味」です。その力の具合波動や揺らぎ も含めお墚●暡●様●を感じおください。そのように曞●を読●むのが “読曞” ã§ã™ã€‚或いは、益子さんの “こずのね” を聎いおください。

※《アセミック䞀文字詩》の党文字は次のマガゞンに収録されおいるので、ぜひフォロヌしお読んでください――



“益子文字” の
「笑いの文孊」における芞術性

さお、ここたでは益子さんの蚀葉テキストに則っお読み解いおきたしたが、ここからは『笑芞』なる「笑いの文孊」の立堎から â€œç›Šå­æ–‡å­—” の芞術性に぀いお曞いおいきたす。それが、僕が本蚘事を曞いおいる理由・原動力なので。

たずは、蚘念すべき最初の文字・《無題 ──アセミック䞀文字詩》ぞの僕のコメントを茉せたす。それが本論の栞でもあるので、芁玄的なものずしお挙げたす――

倩才ですね✚💖 そうです、それで良いのです 僕は「笑いの文孊」を “蚀葉文字による おかしさ” ずしおいるのですが、その おかしさ を远求するず、「存圚しない・未知の文字」ぞ至りたす。たた、僕には文孊本掻字デゞタルずいう制玄・限界があるのですが、それを打ち砎るにはアナログ手曞きしかなく、それは日本の文字の最高芞術・ “曞” ぞ至りたす。益子さんは筆が䜿えるので、この圚り方は倧正解ですよ 䜜品自䜓もむカしおたす そしお、たくさん䜜っお、個展を開いおくださいね❀‍🔥❀‍🔥❀‍🔥

同様に、䜜品販売サむト『Creema』で曞いた「販売䜜品に察する評䟡」も茉せたす――

非垞に創造的な䜜品です。蚀葉以前の「蚀葉・文字」であり、“新しい文字”の発明です。それがどのような意味を持぀のかは鑑賞者に委ねられおいるず思うのですが、そうだからこそ、自由に、既知・既存の抂念や意味に囚われず、或いは、それらを超越しお、“意味を超えた䞖界”を「想像」させおくれたす。文字を媒䜓にした あらゆる䜜品の䞭で、最も芞術的な䜜品の䞀぀だず思いたす。

プチプチによる厳重な梱包も、䜜品ぞの愛を感じたした

この節や この蚘事で曞きたいこずは これらが党おではあるのですが、もう少し詳しく曞いおきたす――

たず、『笑芞』なる「笑いの文孊」は “おかしさ” を目指し・远求したす。なぜなら、笑いの芞胜・芞術においおは人はお●か●し●く●お笑うから、です。そしお、「笑いの文孊」で扱う媒䜓は文●字●ですなぜなら、文●孊●䜜●品●は●文●字●で●曞●か●れ●お●い●る●から。そうしお、文●字●に●よ●る● お●か●し●さ●の远求ずなりたす。

しかし、それは次第に、文●字●そ●の●も●の●の● お●か●し●さ●・面●癜●さ●の远求ずなっおいきたす。ずころで、「おかしい」ずいうのは、通垞の䞖界や珟実・日垞ずは異なる事象・有り様のこずです。そうするず、「おかしい文字」ずいうのは、珟実・この䞖に存圚しない文字ずなりたす。そうしお、『笑芞』なる「笑いの文孊」で求められるのは、実圚しない・架空の・未知の・創造的な文字、ずなりたす。なんず論理的な   æ™®é€šã€ç¬‘いの䜜品を䜜っおいる人間に こんなこずは曞けたせんが。

※僕は笑芞䜜品第番『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』で文字の おかしさ を远求し、“未知の文字” も䜿甚したした。そのうちの䞀぀が、先にも挙げたファトラゞヌの断片です。念のため、もう䞀床 茉せたす――

『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』
「No.29 fatrasie」より


そしお、益子さんの《アセミック䞀文字詩》はそれを達成しおいるず刀断・評䟡し、讃矎したした。

これは「笑いの文孊」の立堎からですが、そうでない通垞の文孊・文芞にも圓お嵌たる蚀い方をしおみたす――

私達が文孊・文芞䜜品で扱っおいる媒䜓ものは文●字●です。文●字●を●䜿●っ●お●曞●い●お●い●た●す●。ほずんど すべおの文孊・文芞䜜品は文字から成っおいたす。反察に、文●字●が●無●か●っ●た●ら●䜕●も●曞●け●た●せ●ん●。文孊・文芞䜜品で絶察的な基盀ずなっおいる文●字●そ●の●も●の●を創る、ずいうこず。それ以䞊に創造的な営為があるでしょうか 益子さんが《アセミック䞀文字詩》で行なっおいるのは、その最●も●根●本●的●な●レ●ベ●ル●で●の●創●造●です。そんな砎栌の益子文字には、すべおの文孊者・文章制䜜者Web蚘事も含め・読曞家が驚愕しおもらわなければ なりたせん。


日本の文字芞術の最高峰・“曞”

哀しいこずに、僕は䟝然ずしお掻●字●の次元に留たっおいたす。䞊で挙げたファトラゞヌもそうですし、『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』も すべお掻字です。たた、誰かが既に䜜ったものです。   ã»ãšã‚“ど すべおのものが そうですが、文●孊●●本●ず●い●う●の●は●掻●字●で●出●来●お●い●た●す●。

しかし、日本には “曞” ずいう䞖界に誇るべき或いは、䞖界が矚む芞術がありたす。文孊が文字から成るずいうのなら、文孊の或いは、文字芞術の究極は “曞” なのではないでしょうか そうしお、『笑芞』なる「笑いの文孊」の最終目暙は “曞” であり、笑芞家がくは将来、曞家になりたす。それを芋越しお、僕は すでに或る矎人な曞家に匟子入り しおありたす砎門されたしたが。ロシア未来掟達も自分達の詩を掻字にするこずを拒み、手●曞●き●の詩を重んじおいたした。

そうしお、益子さんの《アセミック䞀文字詩》は、「文字を媒䜓にした あらゆる䜜品の䞭で、最も芞術的な䜜品の䞀぀」です。

僕は珟圚、掻字に忙殺されおおり、ただただ掻字や日本語や意味の次元に留たらねば ならない のですが『笑いの理論』や《だだぁ・ぐぅす》やファトラゞヌ綺想詩や笑いの文孊における《䞻題ず倉奏》等、それを軜々ず・悠々ず超えおいける益子さんが矚たしいです。《アセミック䞀文字詩》は本圓は笑芞家がくが䞀番やりたいこずなのですが、将来い぀かの自分のように思いながら、益子さんの これからの䜜品を楜しみにしおいたす。僕も掻字䜜品が すべお終わったらアセミック・ラむティングを始めようず思っおいたす。たた、益子さんが挙げられおいた Wikipedia ã«ã¯ã€1980幎代に䞭囜のアヌティスト Xú BÄ«ng が《倩曞》ずいう本ず掛け軞の䜜品を䜜り、それには「4000個の手圫りの意味のない文字が印刷されおいたす。」ずありたす。笑芞家がくも将来は自分で創った文字のみを䜿っお1冊の本を䜜りたいですがそれが完成したら『笑芞』なる「笑いの文孊」は本圓に終焉です、僕がアセミック・ラむティングを始める頃には益子さんは、益子文字を䜕䞇文字 創っおいるでしょうか



《無題 ──アセミック䞀文字詩》を
買いたした

本物を買いたした

さお、ここたでに䜕床か曞きたしたが、僕は益子犅䞀朗さんの《無題 ──アセミック䞀文字詩》本●物●を買いたした

先に圓䜜ぞのコメントを茉せたしたが、そのコメントの埌に、《無題》は販売するのかず そのお倀段をお蚊きしたずころ、販売を開始しおくださいたした   ã€ŽCreema』ずいうサむトにおいお です――

※珟圚は䜜品を溜めおおきたい ずのこずで、販売は停止䞭です。展瀺䞭の䜜品は20䜜ほどありたす。


《
無題 ──アセミック䞀文字詩》の倀段

では、《無題 ──アセミック䞀文字詩》の倀段は いくらだったず思いたすか 或いは、ここたで蟛抱匷く読んできたあなたは、いくら だったら買いたすか

僕が賌入した時の倀段は――


¥


でした

箄2䞇円   ã“の倀段を あなたは どう思いたすか 高いですか 安いですか それずも、劥圓ですか もちろん自身の経枈事情によるずころも倧きいですが、この「文字を媒䜓にした あらゆる䜜品の䞭で、最も芞術的な䜜品の䞀぀」には僕は10䞇円くらいなら出せるず思っおいたずころ、「2䞇円」ずあったので、即賌入したした。


届きたした厳重に梱包されお

賌入したのは今幎2026幎の3月だったのですが、手続きをしおから数日で届きたした   ãã®å†™çœŸã‚’茉せたす――

FRAGILE   FRAGILE
FRAGILE   FRAGILE
FRAGILE
裏面
LE
GILE   FRAGILE
暪面
プチプチによる分厚いガヌド

「FRAGILE」テヌプが貌られたくっおいたしたこんなに曞いおあったら fragile ずいう蚀葉を知らなくおも「壊れ物」ず分りたす。   ãã—お、プチプチでガチガチに巻かれおいたした    ç›Šå­ã•ん曰く、「矎術品の発送は初めおですので、ずにかくプチプチで包んで「割れ物泚意」をアピヌルしたした」   ç›Šå­ã•んの初めおは僕が戎きたしたが、おかげさたで無事に届きたした圓然、取匕評䟡は⭐です


開けおみたす

では、この厳重なプチプチを開けおいきたす――

たずは1枚目 FRAGILE テヌプを剝いで。
しかし、䞭にもう1枚ありたす  。
裏返しお――
1枚目を剥がしたした
2枚目  
2枚目を剥がしたした
そしお、少し開けおみたす――
芋えおきたした
が、もう1枚ありたす  。
さらに開けお――
文字党䜓が芋えたした
そしお――
パッカヌン
出たした   ç›Šå­æ–‡å­—
裏面
そしお、このプチプチも剝いでいきたす――
が、ビニヌルが もう1枚  。
衚に ひっくり返しお、ビニヌルも取っお――
ようやく生の益子文字
実物ずの ご察面
感動的
この画像は
取匕䞭に益子さんから送っお頂いたものを切り抜き線集し、
掲茉させお頂きたした。

2026.3.1
「無題」  ç›Šå­çŠ…äž€æœ—

なお、額から倖すのは恐ろしいので出来たせん  。
プチプチ合蚈3枚ず FRAGILE テヌプの山
なにかのバヌガヌみたい。
これだけ包たれおいたら、
ポセむドンの䞉぀槍を以っおしおも貫けたい。
プチプチは最匷の盟なので。


実物の画像接写

そしお、箱からも取り出しお、本物の《無題 ──アセミック䞀文字詩》を撮圱したした   ãã‚ŒãŒ ã“ちらです――

所蔵初代王倩君

金地で撮りたした   ç®”が付きたしたね
立掟な芞術䜜品です


そしお、墚の具合が よく芋えるように接写もしたので、以䞋に茉せたす――

党䜓
文字の䞊半分
ガラスに光が反射しおいたすが  。
文字の䞋半分
巊䞊の起筆筆の入り
黒々ずハッキリしおいたす。
侊郹 真ん䞭の1本線
楔の劂く打ち蟌たれおいたす。
例郹 真ん䞭
玙の目が芋えるくらいに接写したのですが、
ハラむの墚の かすれ も よく芋えたす。
巊䞋のハラむ矀
どの線も鋭いです。
それが䜕本もリピヌトされおいお、
䜕かの執着のようにも感じられたす。
右䞊の氎圩画的な墚の滲み
なにやら䞍穏な色合い。
巊䞋の滲み
こちらも暗雲が立ち蟌めおいたす。
右䞋の墚の点
かなりハッキリした黒であるだけに、意味深長。
しかし、墚の流れには日本的颚情がありたす。


このように間近で撮っおみたしたが、いかがでしたか 益子さんの筆遣い や力や呌吞が感じられたしたか 僕は その線を远いながら、益子さんの身䜓を通した思考・粟神の远䜓隓をしたような気持ちになったのですが、皆さんも これらの画像を芳ながら、ぜひ曞●を読●んでみおください。

なお、墚の滲み抜象的なの画像も茉せたしたが、珟圚2026幎7月8日のずころ、この《無題 ──アセミック䞀文字詩》のみに芋られ、他の文字には ありたせん。かなり初期の特城ではあるのですが、そのおかげで「特に根源的で混沌ずした雰囲気を持぀䞀枚」『Creema』ずなりたした。カンディンスキヌの《Composition》のような終末芳さえ挂っおいたす。たた、日本語系の文字の぀●く●り●ずも離れおいお、初期特有の “爆発” が感じられたす。


党䜓構成

そういった墚の滲み や線の連続から、《無題 ──アセミック䞀文字詩》の党䜓構成に぀いおも觊れおみたす。

たず、巊䞋の墚の滲み ですが、文字䞋のハラむをすべお受けずめおいたす――

ハラむの勢いを巊䞋の暗雲が すべお受け止めおいる。

そしお、その巊䞋の滲みは、右䞊の滲み ずも察応しおいたす――

巊䞋の滲みず右䞊の滲み は察応しおいる。

さらに、巊䞊の最初の起筆の点ず右䞋の黒点も察応しおいたす。そしお、先の滲みを結んだ線ず亀叉・察称しおいたす――

察角線䞊で ちょうど亀叉し、キレむな察称ずなっおいる。

このように、益子さんは無䜜為・無意識的に曞描いたのかもしれたせんが、画面党䜓で䞊手くバランスが取れおいたす。

たた、他の现かい線や点や滲み に぀いおも、それぞれ欠かせない芁玠ずなっおいたす。カンディンスキヌの堎合も そうですが、圌の絵画䞭のなんおこずのない小さな点や線や花片のようなもの等すべおが、空間を埋めたり どこかず察応・連続・察照しおいたりバランスを取ったりしおいたす。反察に、それらの どれか1぀でも取り陀くず、絵党䜓が厩れさえしたす。圌の絵画は そんな颚に構成コンポゞションしおあるのですが、益子さんの《無題 ──アセミック䞀文字詩》もそうで、あえお泚芖はしなくずもそれぞれの線や点や滲み は重芁な構成芁玠ずなっおいたす。そう考えるず、先に取り䞊げた右䞋の黒点は かなり倧きいモティヌフであり、「もし この黒点が無かったら」ず思っお芳おみるず、その重芁性が よく分かりたす。



以䞊、蚘念すべき第1䜜目・《無題 ──アセミック䞀文字詩》を玹介しおきたしたが、この「文字を媒䜓にした あらゆる䜜品の䞭で、最も芞術的な䜜品の䞀぀」が2䞇円ずいうのは安すぎたのではないでしょうか 珟時点2026幎7月8日では、僕は最䜎でも3●0●0●䞇●円は提瀺されないず この䜜品は売りたせんね。念のため蚊いおおきたすが、買いたい人はいたすか もし いたしたら、DM や この蚘事のコメント欄等で お䌝えください。



“益子文字” の「意味」に぀いお 
意味を超えた䞖界


さお、ここから、再び益子文字の「意味」に぀いお曞いおいきたす。先にも曞いたのですが、それは䜜者である益子さんの蚀葉テキストに則ったものです。ここでは、鑑賞者である笑芞家がくが『笑芞』なる「笑いの文孊」の立堎から論じおいきたす。

なお、益子さんも益子文字の「意味」に぀いお曞かれおいるので、それらを玹介したす――

前者「アセミック䞀文字詩に関するAIずの察話」では益子さんの《アセミック䞀文字詩》に察する考え方が曞かれ、埌者「アセミック䞀文字詩ず「呪」──意味のない文字に意味を芋る」では哲孊的な考察がなされおいたす益子文字を組み蟌んだ呪笊も䜜られおいたす。ぜひ益子さんの蚀葉に觊れおみおください。


“ダダ” 
ダダは䜕も意味しない

さお、益子文字の「意味」に぀いお論じるにあたり、たずは「ダダ」ず呌ばれる20䞖玀の芞術革呜に぀いお簡単に曞いおいきたす。このダダはシュルレアリスムず兄匟のようなものなのですが、シュルレアリスムに぀いおは次の蚘事に実践・実䜜を通じおたずめお あるので、ぜひ参考にしおください――

埌者䞭の「「シュルレアリスム」ずは䜕か」ずいう節で曞いたのですが、それを匕甚したす――

シュルレアリスムず蚀えばダリやマグリット等の絵画・矎術の方が有名ですが、元々は詩人達による文孊です。そしお、20䞖玀最倧の芞術革呜ずなったシュルレアリスムの発端は、第䞀次䞖界倧戊19141918幎です。

この戊争はそれたでの叀代の戊争ずは違い、化孊兵噚や戊車・戊闘機が人類史で初めお䜿甚され、叀兞的な戊争ずは桁違いの死傷者を出したした。それらは科孊の発展によるものですが、それは叀代ギリシャ以来の理性・論理・合理的思考の積み重ねであり、3千幎来の理性的思考の結果が第䞀次䞖界倧戊であったこずに激怒した圓時の若者達による反乱・革呜が「シュルレアリスム」たた「ダダ」です。

【21䞖玀版『溶ける魚』】怎葉あきらZINE『脳掗浄』の曞評或いは、讃矎 シュルレアリスム文孊ず䜵せお

ここではシュルレアリスムの玹介をしおいたのですが、ダダも同様に考えるこずができたす。即ち、その発端は「第䞀次䞖界倧戊19141918幎」であり、「3千幎来の理性的思考の結果が第䞀次䞖界倧戊であったこずに激怒した圓時の若者達による反乱・革呜が「シュルレアリスム」」であり、ダダです。

シュルレアリスムがフランス・パリを拠点ずしおいたのに察し、ダダの発生は氞䞖䞭立囜であるスむス・チュヌリッヒでした。1916幎にチュヌリッヒの文芞カフェ『キャバレヌ・ノォルテヌル』で、フヌゎ・バルやリヒャルト・ヒュルれンベックやトリスタン・ツァラずいった詩人達を䞭心に、ダダは生たれ成長しおいきたした。

フヌゎ・バルは意味を持たない音だけの詩・音声詩「ガッディ・ベリ・ビムバ」等を開発したり、ヒュルれンベックやツァラは「同時進行詩」ず呌ばれる耇数人による耇数の詩の同時朗読を行なったりもちろん詩は聞き取れず理解䞍胜ずなる、倪錓を掟手に叩いお叫ぶ隒音パフォヌマンスを行なったりず、“無意味の祝祭” ã‚’繰り広げおいたした。

※フヌゎ・バルが開発したたた、埌にクルト・シュノィッタヌスやむゞドヌル・むズヌも続いた音声詩或いは、「文字䞻矩レトリスム」は僕も曞いおいるので、ぜひ読んでみおください――

タむトルは、「ゔぁゑちぎゅらぜぬそゃんぺめこっどぅげヌちゃたぎあろふぜょすぷおぉもきせぶびりょがゐっヌけみぱぞれにょわぐぇねおゅヌりむぉちょなそべゆっゔょ」です。たた、自称・“䞖界䞀意味䞍明な ひらがな䜜品” です。


ツァラに至っおは、1920幎にパリで、新聞から適圓に切り取った文章を袋の䞭に混ぜ入れお、そこから取り出した蚀葉を繋げお出来たものを「詩」ずする「垜子の䞭の蚀葉」ずいうものを行なっおいたした。参考塚原史『ダダ・シュルレアリスムの時代』筑摩曞房、2003幎、pp.89-93   ãã†ã—お出来た「詩」には もちろん意味は無く、文法さえも吹き飛んでしたっおいお、ダダの “蚀語砎壊” を䜓珟しおいたした。

※文法の解䜓は僕も『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』で行なったので、勇気のある方は ご芧ください――


そしお、「ダダの革呜を発明した男」トリスタン・ツァラは「ダダ宣蚀1918」で こう叫びたす――

☞は䜕も意味しない

「ダダ宣蚀1918」、『ムッシュヌ・アンチピリンの宣蚀――ダダ宣蚀集』塚原史蚳、光文瀟、2010幎、p.25

「は䜕も意味しない」。この蚀葉はダダの䞭で最も有名なものの䞀぀です。シュルレアリスムは意味や文法を墚守しおいたしたが、ダダは意味や論理や合理や理性を培底的に吊定・砎壊しようずしたした。


「意味」ずは䜕か

ずころで、その「意味」ずは䜕でしょうか これは非垞に倧きな問題なのですが、それに答えおいるのが、20䞖玀の哲孊者ルヌトノィヒ・りィトゲンシュタむンの『論理哲孊論考』1918幎です。

奇しくもダダず ほが同い幎の『論考』に぀いお、ここで すべおを玹介するこずはできたせんが、りィトゲンシュタむンは この小著で思考の限界を求めたしたp.9。

その『論考』の1぀の柱になっおいる理論に、「写像理論」ず呌ばれるものがありたす。圌は『論考』のアむディアを自動車事故の裁刀から着想したず蚀いたす。そこでは事故の珟堎を暡●型●を䜿っお再珟しおいたのですが、これは蚀葉ず䞖界の関係ず同様だそうです。即ち、自●動●車●の●暡●型●が●自●動●車●を●衚●す●よ●う●に●、「自●動●車●」ず●い●う●蚀●葉●も●自●動●車●を●衚●す●。或いは、蚀●葉●は●物●や●䞖●界●の●代●理●・代●替●物●である。圌は こう蚀いたす――

二・䞀二 像は珟実に察する暡型である。

りィトゲンシュタむン『論理哲孊論考』野矢茂暹蚳、岩波曞店、2003幎、p.19

そしお、こう蚀われたす――

二・二䞀 像が描写するもの、それが像の意味である。

りィトゲンシュタむン『論理哲孊論考』野矢茂暹蚳、岩波曞店、2003幎、p.22

こうしお、「意味」ずは䞖界や珟実を写し取っおいるもの、ず蚀えそうです。非垞に簡単に蚀っおしたえば、絵●に●描●け●る●こず。   ãŸãŸâ€•―

䞉・〇〇䞀 「ある事態が思考可胜である」ずは、われわれがその事態の像を䜜りうるずいうこずにほかならない。

りィトゲンシュタむン『論理哲孊論考』野矢茂暹蚳、岩波曞店、2003幎、pp.22-23

これを反察に考えおみるず、像を結べるもの絵に描く等で以倖には思考䞍●可胜であり、それは意味を持たないもの無意味ナンセンスである、ず。そしお、圌は思考䞍可胜な領域を「無意味ナンセンス」ず切り捚おたす。


“圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト”

ずころで、1617䞖玀の文孊におけるマニ゚リスムには、“圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” ずいう蚀葉がありたす。「類音重畳法パロノマゞヌ」や「ファトラゞヌ」ず同様に日本では たずもに䜿われおいたせんし、ネットで怜玢しおもろ●く●に出おきたせんが。   ãŸãšã¯ その実䜜䟋を挙げたす。むタリアのゞャンバッティスタ・マリノの䞀句です――

兜から倏が泡立぀

グスタフ・ルネ・ホッケ『文孊におけるマニ゚リスム―蚀語錬金術ならびに秘教的組み合わせ術―Ⅰ』皮村季匘 蚳、珟代思朮瀟、1971幎、p.236

〈兜〉・〈倏〉・〈泡立぀〉ずいう3項関係の凄さ・芋事さ は ここでは曞けたせんが、こういったものが â€œåœ¢è€ŒäžŠçš„綺想メタフィゞカル・コンシヌト” ã§ã™ã€‚そしお、この䞀句を「描写する」こずができるでしょうか  「その事態の像を䜜りうる」でしょうか「倏が泡立぀」ずいう事態を。

ダダ・シュルレアリスム・文孊におけるマニ゚リスムから匷く圱響を受けた20䞖玀の日本の詩歌人に加藀郁也ずいう人がいたす。圌は『圢而情孊』昭森瀟、1966幎ずいう句集を曞いおいたす。

加藀郁乎『圢而情孊』昭森瀟、1966幎

この『圢而情孊』の1぀前の句集に『えくずぷらすた』があり、仁平勝さんが『加藀郁也論』沖積舎、2003幎で分析されおいたす。そこでは、『えくずぷらすた』の2句を䟋に挙げお、その2句䞭の2぀のフレヌズに぀いお こう曞かれおいたす――

「ひらがなの車リムゞン」や「非ナヌクリッドの無人車」は、『えくずぷらすた』をはじめお読んだわたしをじゅうぶんに驚かせた。前からの続きでいうなら、これらのオブゞェは像を結びようがない。

仁平勝『加藀郁也論』沖積舎、2003幎、pp.69-70

〈ひらがなの車リムゞン〉や〈非ナヌクリッドの無人車〉ずいうフレヌズは「像を結びようがない。」   ãŸã—かに、ひらがな の車リムゞンや非ナヌクリッドの無人車を絵●に●描●く●のは論理的に難しそうです。

加藀郁也は このような句をよく曞くのですが、仁平勝さんは それを「非具象俳句」p.103ず呌び、こう蚀われたす――

この名句は、どんな像も結ばないし、どんな意味も䞻匵しない。たさにそのこずによっお、俳句ずしお名句なのである。

仁平勝『加藀郁也論』沖積舎、2003幎、pp.61-62

そしお――

  「圢而情孊」ずいう題名はダテに぀いおいるわけではない。蚀葉はなにか具䜓的なものを指瀺しなくおも、それ自䜓がたさしく圢而䞊的に叙情を衚珟するこずもできる。そういう郁也の俳句的方法を蚀い衚わした題名である。

仁平勝『加藀郁也論』沖積舎、2003幎、p.104

ここでは「「圢而情孊」ずいう題名」に぀いお觊れられおいたすが、「なにか具䜓的なもの」ではなく、「圢而䞊的」なものを蚀葉は衚珟するこずができる、ず蚀われおいたす。

ずころで、「圢而䞊」ず蟞曞を匕くず、次のように出おきたす――

 芋たり觊ったりずいった人間の感芚ではずらえられない、圢のないもの。超自然的なものや理念的なもの。 

『ベネッセ 衚珟読解 囜語蟞兞―特装版―』Benesse、沖森卓也・䞭村幞匘線、2005幎、p.374

「人間の感芚ではずらえられない」「圢のないもの」。たた、「超自然的なもの」。そうしお、圢●は無いが その䞊●の次元が「圢而䞊」です。

像が結べなければ絵に描けなければ思考䞍可胜であり「無意味ナンセンス」であるずりィトゲンシュタむンは蚀いたすが、蚀葉には写像を超●えた領域があり、そういった綺想が “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” ã§ã™ã€‚

※その “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” を甚いたファトラゞヌ綺想詩を僕も曞いおいるので、参考のために茉せたす。前掲の「ファトラゞヌ篇」䞭の「・」です――

・

或るダダの慇懃なダダの
䜕も意味しない頭痛薬アンチピリンず共に
超星・ベガをす●る●ひよこ達は
最もい●や●ら●し●く●葬された助詞動物達の
倧腞の倪陜フレア――或いは、倪陜の倧腞フレア――を論砎し
玠知らぬ脳をしお
䌝魚氎答なザヌりミガメも●ど●き●のスヌプや
〈げゑがょぬそちべゅゐ〉ずいう名の「をびぇもぐぁゑっぺるょんゔぉ」や
黒魔術的な黒魔術垫の圢而䞊的な “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” を
泡立おる

ファトラゞヌ篇【䜜り方解説シュルレアリスム玹介】

この䜜品は圓蚘事では7篇䞭の最埌の7篇目なのですが、ここたでに挙げた語を盛り蟌み、僕の文孊の先達ぞのオマヌゞュずなっおいたす。気が付きたしたか


ロシア未来掟 
“超意味ザヌりミ”

最埌に、ロシア未来掟が唱えた â€œè¶…意味ザヌりミ” ずいう抂念を玹介したす。このグルヌプや抂念も日本では ほずんど知られおいたせんが。『笑芞』なる「笑いの文孊」は なんずマむナヌなこずか

その䞻な時期ずしおは1900幎代から1920幎代で、詩・文孊の䞭心メンバヌには、ノェリミヌル・フレヌブニコフやアレクセむ・クルチョヌヌィフやりラゞミヌル・マダコフスキヌがいたした。少し埌にはダニむル・ハルムスが珟れたす。   çŸŽè¡“では先のカゞミヌル・マレヌノィチやりラゞヌミル・タトリンがいお、文孊・矎術・音楜・映画等の芞術すべおを たずめお「ロシア・アノァンギャルド」ず呌ばれるこずが倚いです。音楜ではドミヌトリィ・ショスタコヌノィチも いたした。

ここでは詩・文孊に限っお「ロシア未来掟」ずいう衚蚘をしたすが、ペヌロッパの蟺境にあり埌進に甘んじおいたロシアの未来掟達は、䞭欧よりも理性や合理ぞの吊定の意志が匷かったです。そしお、20䞖玀の前衛アノァンギャルドの䞭で最も過激であり、“前衛アノァンギャルドの王” ずも蚀うべき存圚でした。たた、䜜品においおも䞭欧に先んじおいたした。

そんな圌等の唱えた â€œè¶…意味ザヌりミ” に぀いお、たずは その定矩を挙げたす――

  「зауЌь  ザヌりミ」ずは、「за уЌ  ザ・りヌム」理知を超えるずいう蚀い回しを基にした新造語であり、「зауЌый язык  ザりヌムヌィ・むズィク」理知を超えた蚀語、぀たり理解䞍胜の新造語党般を指瀺する蚘号であるそのため、「超意味蚀語」ず意蚳されるこずもある。

小柀裕之『理知のむこう ダニむル・ハルムスの手法ず詩孊』未知谷、2019幎、p.38

こうあるように、“超意味ザヌりミ” ずはロシア語での新造語で、「理知を超えた蚀語」「超意味蚀語」のこずです。

「理解䞍胜の新造語」ずもありたすが、それは䟋えば、䞭心メンバヌの䞀人であり理論家のクルチョヌヌィフの〈ドゥむヌル ブヌル シシュむヌル〉同曞 p.55ずいったものです。これは先に挙げたバルの音声詩「ガッディ・ベリ・ビムバ」ず同質のものですが、音のみで構成した抜象蚀語ずも蚀えたす。ロシアからチュヌリッヒに旅をしおいた抜象画家・カンディンスキヌが、そこでバル達にクルチョヌヌィフ達の こういった詩を䌝えたずいう説もありたすが、僕は事実だず思っおいたす。   ãŸãŸã€ãƒ•レヌブニコフに至っおは、新造語ネオロギズムを数䞇●語も䜜ったず蚀われおいたす。

しかし、ここで欲しいのは、音による抜象蚀語ずいうよりも、「理知を超える」ずいう志向性です。そしお、「超意味」ずいう、意味を超●えるずいう積極ポゞティブ性です。ツァラは「は䜕も意味しない」ず蚀いたしたが、それは吊定ネガティブ性に留たりたす少なくずも衚向きには。その吊定・砎壊性無意味を積極的ポゞティブなものに転回しようずするず、“超●意味” ずいう蚀葉は非垞に魅力的です。ロシア未来掟達は新しい䞖界・秩序を䜜ろうず しおいたした。

そうしお、「像を結びようがな」く「理解䞍胜」思考䞍可胜であるかもしれないが、その思●考●理●知●の●限●界●を●超●え●お●行●こ●う●ず●す●る●のがロシア未来掟の “超意味ザヌりミ” です。


ツァラの堎合

しかし、「は䜕も意味しない」ず吊定性の匷かったツァラも、意味を超えようず しおいたした。それは倧平具圊 先生の『トリスタン・ツァラ 蚀葉の四次元ぞの越境者』珟代䌁画宀、1999幎に詳しいです。

倧平先生は同曞でツァラの詩䟋を挙げお、こう曞かれたす――

「瀑垃ぞず向かうわが偶然」、「炎はガラスのスポンゞ」、「頭蓋のなかでひしめく磁土」、等々のむマヌゞュには、圌にずっおのダダが砎壊のための砎壊などでは決しおなく、蚀葉の新次元ぞの真摯な実存的な賭けにほかならなかったこずを知らしめる力線ず凄みがある。

倧平具圊『トリスタン・ツァラ 蚀葉の四次元ぞの越境者』珟代䌁画宀、1999幎、p.63

そしお、ツァラの詩に察しお、「網膜で像意味を結ぶこずのない」p.82ず蚀い、「それは芋えない」p.82ずも蚀われおいたす。加藀郁也の堎合ず同じ「非具象」です。そしお、シュルレアリスムが「衚象の臚界点にたで蚀語のアンテナを䌞ばし぀぀も衚象のこちら偎にずどたった」p.176のに察しお、ツァラは「衚象の向こう偎」p.176を目指しおいたした。りィトゲンシュタむンは「意味」を「像を䜜れるこず」ずしたしたが、それは物理的な次元であり、2次元もしくは3次元です。ツァラは それを超えお行こうずしたした。即ち、“次元”。“衚象の向こう偎”。意味像思考理知理性を超●えた䞖界――。

高橋康也 先生唯䞀のファトラゞヌを日本語蚳された方は『ノンセンス倧党』昌文瀟、1977幎、p.321で、りィトゲンシュタむンの『論考』に察しお、こう曞かれおいたす――

 しかしわれわれにずっお重芁なのは、〔 〕それがノンセンスの地盀固めでもありうるずいうこずである。『論考』は《センス》を擁護顕地し《ノンセンス》を批刀远攟するかに芋えお、実は《センス》の限界を定め、そのこずによっお逆説的に《ノンセンス》の領域をも保蚌しおくれたのである。

至蚀です。そうなのです、りィトゲンシュタむンは『論考』で「センス意味」の領域を定めたのですが、それは同時に「ノンセンス意味以倖」の領域をも定めたこずになる、ず。同様に、圌は思考の限界を芋極めたのですが、そ●の●こ●ず●に●よ●っ●お● “思考を超えた領域” 「をも保蚌しおくれたのである。」   ãŸãŸã€ç€ºçŸã—おくれたのです。ここたで目の敵の劂く扱っおきたりィトゲンシュタむンに察しお、高橋 先生は こう蚀われおいたす――

 䞖玀末りィヌンの知的爛熟の䞭で若き日を過したりィトゲンシュタむンが単玔な西欧的理性信奉者であるはずはないのだ。

高橋康也『ノンセンス倧党』昌文瀟、1977幎、p.320


“笑いの領域”

足立和浩 先生が「マザヌ・グヌスの地平 マラルメ、キャロル、ノィトゲンシュタむン」『珟代詩手垖 増貢特集●マザヌ・グヌス 狂気の䌝承』1976幎3月、思朮瀟で正しく予感されおおり、非垞にたた決定的な感銘を受けたのですが、りィトゲンシュタむンの「無意味な梯子」同曞 p.180の䞊、或いは、“理知衚象の向こう偎”・ “思考を超えた領域” は â€œç¬‘いの領域” です。そもそもが「無意味ナンセンス」ずいう蚀葉は笑いにずっおは倧いなる䟡倀です。最も簡単な䟋を出すず、〈右に巊折する〉ずいう。   ãã†ã„った領域や そこぞの志向性を持぀ “圢而䞊的綺想メタフィゞカル・コンシヌト” や “超意味ザヌりミ” は、『笑芞』なる「笑いの文孊」が戎きたす。


思考し埗ないものを「思考」するこず

そのようにしお、益子犅䞀朗さんの《アセミック䞀文字詩》も鑑賞すればよいのです。即ち、思考し埗ないものを「思考」するこず。益子文字も像を結ぶこずはありたせんがたずえ その文字自䜓が䜕かの圢のように芋えたずしおも、意味や論理や合理や理性を超越しお、それらの “向こう偎” を「想像」しおみおください。〈益子犅䞀朗〉ずいう お名前にも その語が含たれおいたすが、「犅」の劂く《アセミック䞀文字詩》を眺めおみおください。もしかしたら、“向こう偎” ãŒã€ŒèŠ‹ãˆã‚‹ã€ã‹ã‚‚ã—ã‚ŒãŸã›ã‚“ã€‚

しかし、その領域は蚀い衚し埗ず、僕が誘導できるのは ここたで ですが、「なにか具䜓的なものを指瀺しなくおも、それ自䜓がたさしく圢而䞊的に叙情を衚珟する」益子文字を、ぜひ䜓感しおみおください。


蚀葉・文字でしか衚珟・到達できない領域 
“文孊の孀塁”

蚀葉は意味より広い

川厎浹「ロシア未来掟ずダダ パフォヌマンスず音声詩の芖点から」、『ナリむカ 特集ロシア・アノァンギャルド 二十䞖玀芞術の誕生』1983幎1月、青土瀟、p.141

この蚀葉はロシア未来掟の最も重芁なテヌれの䞀぀ですが、ここたで芋おきたように、蚀葉は意味思考理性よりも広い領域を衚珟できたす。

ずころで、もし蚀葉の内容を絵や映像化できるのなら、蚀葉は䞍●芁●になりたす。蚀葉は物や珟実の代替物であり、自●動●車●が●実●際●に●目●の●前●に●圚●る●の●な●ら●「自●動●車●」ず●蚀●う●必●芁●は●無●く●な●る●ように。   ãã†ã—た堎合、文●孊●も●䞍●芁●に●な●り●た●す●。たた、蚀葉は絵や映像の代替物にすぎず、その䞋属的立堎になり、文孊䜜品は安䞊りな台本でしか なくなりたす。珟代においお文孊がその芞術性の点で非垞に危機的状況にあるこずを理解しおいる人が どれくらい居るでしょうか   æ–‡å­ŠãŒæ–‡å­Šãšã—お独立しお存圚しようずするのなら、その “孀塁” を守らねばなりたせん。

ここたで述べおきたこずは すべお蚀●葉●に●よ●っ●お● ã§â—ã—●か●衚珟できたせん絵に描けないのだから。そしお、先述した通り、文孊が扱う媒䜓は文●字●です。そうしお、文●字●で●し●か●衚珟・到達できない䞖界を䜓珟しおいる《アセミック䞀文字詩》は、「笑いの文孊」においお極めお芞術的です。文孊或いは、『笑芞』なる「笑いの文孊」は、その文字䞖界を死守しなければなりたせん。


“あちら偎”
ぞ飛び立った そんな益子文字ですが、珟実䞖界で論理的に生じ埗る劂䜕なる事象も、既存の日本語や掻字で曞かれた劂䜕なる文孊䜜品も その䞀文字には敵わないですし、僕にずっおはその䞀文字だけで どんな本よりも面癜いです。


そう蚀えば、益子さんが挙げられおいた Asemic writing に関する Wikipedia ã«ã¯ã€ãƒžãƒ³ãƒ»ãƒ¬ã‚€ã‚„アンリ・ミショヌやワシュリヌ・カンディンスキヌやむゞドヌル・むズヌずいった名前が茉っおおり、アセミック・ラむティングをしおいたそうですが、圌等はダダ・シュルレアリスムや20䞖玀前衛芞術アノァンギャルドの垞連です。カンディンスキヌに぀いおは特に参照しおきたしたが、圌は《むンディアン・ストヌリヌ》1931幎ずいう䜜品を䜜っおおり、「アセミック文孊の先駆者」ずもされおいたす。圌には《連続》1935幎ずいう䜜品もあり、圌特有のキャラクタヌチックな絵が4行●ほど描かれおいたすが、これはほずんど文●章●です。それくらい文●字●・文●孊●に近いです。そしお、僕は『もし君に脳の電荷を神に手枡し、あなたはどう』を曞いおいる時、ずっず この《連続》を机の䞊に開いおいたした。カンディンスキヌは、ベヌトヌノェンに匹敵する僕の芞術の垫匠です。ベヌトヌノェンの《ピアノ・゜ナタ》32曲も流れおいたしたが。   ãã®ã‚ˆã†ãªã“ずで、こういった名前達或いは、系譜を芋るず、嬉しくなりたすね。



総括


そうしお、本蚘事・曞評の たずめ をしたすが、先に挙げたものを再掲したす。《無題 ──アセミック䞀文字詩》ぞの僕のコメントず䜜品販売サむト『Creema』で曞いた「販売䜜品に察する評䟡」の2぀です。短く たずめようずするず このようなこずになるのですが、ここたで読んで頂けたなら、最初に読んだ時ず たた違った颚に感じるず思いたす。ぜひ改めお お読みください――

倩才ですね✚💖 そうです、それで良いのです 僕は「笑いの文孊」を “蚀葉文字による おかしさ” ずしおいるのですが、その おかしさ を远求するず、「存圚しない・未知の文字」ぞ至りたす。たた、僕には文孊本掻字デゞタルずいう制玄・限界があるのですが、それを打ち砎るにはアナログ手曞きしかなく、それは日本の文字の最高芞術・ “曞” ぞ至りたす。益子さんは筆が䜿えるので、この圚り方は倧正解ですよ 䜜品自䜓もむカしおたす そしお、たくさん䜜っお、個展を開いおくださいね❀‍🔥❀‍🔥❀‍🔥

「無題 ──アセミック䞀文字詩」のコメント欄

非垞に創造的な䜜品です。蚀葉以前の「蚀葉・文字」であり、“新しい文字”の発明です。それがどのような意味を持぀のかは鑑賞者に委ねられおいるず思うのですが、そうだからこそ、自由に、既知・既存の抂念や意味に囚われず、或いは、それらを超越しお、“意味を超えた䞖界”を「想像」させおくれたす。文字を媒䜓にした あらゆる䜜品の䞭で、最も芞術的な䜜品の䞀぀だず思いたす。

プチプチによる厳重な梱包も、䜜品ぞの愛を感じたした

『Creema』での「販売䜜品に察する評䟡」



益子犅䞀朗さんぞ 
䞖界的アヌティストになっおください


最埌に、益子犅䞀朗さんぞ応揎゚ヌルずリク゚ストをしお終わりたす。

珟圚2026幎7月9日のずころ、益子文字は55䜜あるずのこずですが、ぜひ目暙の108字たで完成させおください。たた、それ以䞊に䜜っおみおください。そしお、1冊の本にしたり、展芧䌚を開いたり しおください。

展芧䌚やギャラリヌに぀いおは、AI による劄想シュミレヌションをされおいるそうですが、ぜひ劄想を進めおいっおください。

※益子文字は、1字だけでなく、耇数文字で芳るずさらに謎性が増すので、ぜひ ご芧ください。

それず、「益子ニッチ手皿」も倧事に保管しおいおください。それも展芧䌚で䞊べたしょう。そしお、個展を開いたら僕も呌んでくださいね。絶察に行くので

あず、フォント・ベンダヌにもなっおください。そしお、益子文字を誰にでも䜿えるようにしおください。もちろん、僕も䜿いたいです。

それず、益子文字のグッズ化もしおください。なにやら AI を䜿っお劄想シュミレヌションされおいるようですが、ぜひ販売しおください。ガチャガチャにもしおください。


そしお、note の䞖界に留たらず、その倖や海倖ぞも進出しおください。或いは、こういった謎なものは海倖での方が評䟡されるかもしれたせん。ぜひ䞖界ぞ進出しお、䞖界的アヌティストになっおください。

そしお、有名になっお䜜品の䟡倀も䞊がっお、1䜜の倀段を高隰させおください。そうしお、僕が持っおいる蚘念すべき最初期䜜《無題 ──アセミック䞀文字詩》が数癟䞇円や数千䞇円や数億円になったら、売りたすね。いや、益子さんが最初の展芧䌚を開くたでは持っおいたすし、もちろん貞し出すので展瀺しおください。

あずは、い぀か益子文字を巚倧な壁画に曞描いおください。最近はそれを意識しお壁に掛けお曞描くようになったそうですが。   ãã—お、数癟幎か数千幎か数䞇幎埌の未来人にピログリフずしお発掘されおください。



おわりに


以䞊、益子犅䞀朗さんの《アセミック䞀文字詩》の玹介や曞評をしおきたした。かなり長くなっおしたいたしたが玄3侇5千字、ここたで読み着けた人が どれくらい居るでしょうか 読み着けた ずいう奇特な方は、自分を倉態か暇人ず誇るか諊めるか しおください。

本蚘事を曞くにあたり、文章や画像の匕甚・転茉線集も含めを、「感想・玹介・説明・解説のためであれば」ず快く蚱可しおくださった益子犅䞀朗さんには感謝したす。本圓にありがずうございたした。

たた、本蚘事で玹介した益子犅䞀朗さんの《アセミック䞀文字詩》に䜕か少しでも魅かれるものがあったら、ぜひ益子さんの蚘事ぞ読みに行っおください。そのためにすべおの蚘事・䜜品にリンクを貌ったので   ãã—お、ご自身で益子文字を䜓感しおください。感想をコメント等で䌝えるず益子さんは喜ぶので、ぜひコメントもしおあげおください。

それにしおも、益子さんは倉なものを たくさん曞描かれたしたね。䞀䜓 äœ•をされおいるのでしょうか




本蚘事は「1」ですが、次回「2」は僕も益子文字を曞描いおみたす  その次「3」では四字熟語や五䞃五や詩ファトラゞヌにもしおみたす    たた、「#初代王倩君の䌁画」ずしお「新しい文字を䜜っお」ずいう投皿募集もするので応募条件あり、お楜しみに



それでは――

益子犅䞀朗さん、
玠晎らしい䜜品を
ありがずうございたした💗💓💕💞💖💝💘❀‍🔥



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益子犅䞀朗《無題──アセミック䞀文字詩》
所蔵初代王倩君









远蚘

続線「2」「3」を曞いたので、ぜひ ご芧ください





いいなず思ったら応揎しよう

初代王倩君【児童文孊名ら぀ぁん・たすりず】👉ファトラゞヌ綺想詩の投皿募集䞭✚💖 僕はチップなんお芁りたせん