私の半生 ー 会社員0年目。衝撃的な面接。就職活動。
一浪して大学に入り、私は学生生活を満喫した。
バイク、旅行、サークル。。。
機械工学科に進んだものの、
大学を卒業する頃には機械そのものへの情熱は薄れていた。
そして、
自分の成績、
大学のレベル的に
「自分がやりたい仕事」に着くことは
できないだろう、と思いこんでいた。
しかし、
「やりたい仕事を、真剣に考えていなかった。」
これが本当のところだった。
そして1991年。
日本中を熱狂させたバブル経済が崩壊した。
翌1992年、私は就職活動を始めた。
今の若い人には想像しにくいかもしれない。
当時は就職氷河期の入口だった。
業は採用を絞り始めていた。
成績もそれほど良くなかった私は、
研究室から特別な推薦をもらえるわけでもなかった。
「さて、どうしたものか。。。」
私は考えた。
自分は何に興味があるのだろう。
その時に思い浮かんだのが海外だった。
子供の頃から海外への憧れがあった。
知らない国。
知らない文化。
知らない言葉。
そういうものに強く惹かれていた。
だったら話は簡単だ。仕事の内容よりも、
「海外で働ける会社」
を探そうと思ったのである。
そして目を付けたのが中国だった。
当時の中国は改革開放政策を進めていた。
中国。
今では世界第二位の経済大国。
しかし、当時は、
単なる巨大な発展途上国でしかなかった。
日本企業の多くも、中国進出を始めたばかりだった。
私は考えた。
中国はこれから絶対伸びる。
いま、そこに乗れば、
誰も乗っていない、
BIG WAVEに乗れるはずだ!
千載一遇の、チャンスとはこのことか!
そこで、中国へ派遣してくれる可能性のある会社を中心に就職活動を始めた。
そんな中で面接を受けたのが、
福岡にあるプラスチック皿を
製造する会社だった。
年商30億円。
従業員130人。
大きな企業ではない。
私は面接で率直に話した。
「これからは中国の時代です」
「中国に駐在させてもらえるなら、
私は入社します」
「中国語はこれから勉強します」
今振り返ると、ずいぶん偉そうな学生である。
成績も良くない。
中国語も話せない。
それなのに条件だけは一人前だ。
正直、面接官に一蹴されるかもしれないと思っていた。
ところが反応は予想とまったく違った。
面接官は身を乗り出して言った。
「君のような人材を探していたんだ」
「ぜひ、うちに来てくれ」
私は驚いた。
しかし、なぜ評価されたかなど、
どーでも良かった。
そうか、私に準備されてた道が
今まさに開かれた!
ヒーローになった気分だった
しかし後になって理解した。
中小企業は人材確保に苦労する。
優秀な学生の多くは有名企業へ向かう。
それ故に
「やりたいことが明確な人」
「自分から挑戦する人」
は非常に目立つ。
たから、熱意だけでも、
評価されたのだった。
当時の中国は今とは違う。
生活環境も厳しい。
言葉も通じない。
普通は、
誰もが行きたがる場所ではなかった。
にもかかわらず、
私は自分から中国へ行きたいと言った。
しかも、
中国語は自分から勉強すると宣言した。
会社から見れば面白い学生だったのだろう。
本当にそうであれば、大きな拾い物と思ったのだろう。
結局、私は一次面接で、
「もうあなたは採用です」
と言われた。
有頂天だった。
世界中から認められたような気分だった、
本当に嬉しかった。
そして、そのまま入社した。
振り返ると、この出来事は私のその後の人生を象徴していた気がする。
私はいつも、
能力より先に、興味と熱意で動いていた。
損得より先に面白そうな方へ進んでいた。
それが私の社会人人生の始まりだったのである。
(つづく)
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