見出し画像

ジークアクス第8話感想…歴史あってこそ、生まれる新しさを感じて

毎週火曜夜の楽しみ、ジークアクス最新話を観ました。
先週の次回予告で、今週は先行上映で見たビギニング部分の残りが放送されるっぽいので淡白な「休みの回」になるかな~と思ってましたが、そんなことはありませんでしたね。

この構図が、もう汎用人型決戦兵器なのですよ

第8話 月に墜(堕)ちる

一年戦争末期、地球連邦軍によるソロモン要塞落下作戦を阻止すべくシャア率いるソドン艦隊が出撃した。月面都市グラナダを守るために。 それから5年後。グラナダにはキシリアと共にニャアンの姿があった。(Amazon Prime videoより引用)

前半は予告通り既出の一年戦争部分でしたが、後半の新シーンで出て来た新情報の密度が、これまでの回と変わらない濃さのあった第8話でしたね。


過去と現在に、優劣はない

ビギニング部分、もう劇場で10回は観ていましたから台詞もソラで言えるくらいではあったのですが、それでも改めて「ギリギリの作戦」なところは面白いなぁと感じました。ゼクノヴァが起こり始めてからの「ファーストガンダムに異物が入ってきた感」も、今となってはジークアクスの色だと認識しています。

優秀な艦長役をやっていたドレン
基本的にファーストガンダムのキャラ達の株が上がってますよねこの作品

ある一つの話題を思い出したのですが、

「昭和の時代に活躍したプロ野球選手も、現代のプロ野球では通用しない」

という話。フィジカル面、戦術面で進歩している現代では、半世紀前の名選手は無力である、とよく言われるんですね。
言うまでもないことですが、全く的外れな意見です。たとえば戦前の名投手だった沢村栄治選手の球、今のバッターなら簡単に打てるのかという話ですが、そんな事はないでしょう。何故なら沢村選手が現代に居れば、現代のトレーニングをして自己を磨いているだろうからです。時代性を無視した単純な比較をすれば、球速や球種、打撃技術で現代の選手が秀でているのは当たり前のことです。しかしそれは、沢村選手の時代から続いてきた歴史によって培われたものであることを考えると、過去の選手の活躍あっての今のレベルだと言えるわけです。優劣など存在しないんですね。

話をガンダムに戻しますと、ジークアクスに限らずガンダム作品全てが原点である「機動戦士ガンダム」あってのものだと言えるわけですから、どれがいい、というのは個人の好みの域を出ない話になります。特にジークアクスのような作品が出てくると過去作との比較で優劣を付けたがる声が上がります。「初代を弄んだ駄作」「初代を越えた」「流石に初代は古臭い」などです。それら全て、ヒトの革新を謳ったガンダムの理論で言えば…オールドタイプの考え方ではないかと思います。
今週、ファーストガンダムな場面と完全新作、令和のロボットアニメが融合した一編を観て、比較するのはバカバカしいなと感じた次第であります。
どちらも面白いんですから。

シャリアに続いて人気急上昇中のキシリア様
思えば旧作では、どんな人物なのかよくわからなかった人ですものね
ギレンの頭を撃って、シャアにバズーカで撃たれた人としか


これが、「タイパ世代」への答えか?

こちらは創作にまつわる話で、何度か引用させていただいている庵野監督の記事なのですが私自身創作に関わる人間として肝に銘じなければいけない要素が詰まっているお話です。
この中の一文で…

庵野:一方で、今の受け手はタイパやコスパを重視するため、見たことがあるものしか見たくないという傾向があるのではないかと感じます。新しいものを見てびっくりするようなリスクは冒したくない。自分のイメージ通りにストーリーが運ばないと拒絶してしまう。

これは近年、SNSでの感想を見ていても感じることで特に、ひと昔前に比べると説明過多な作品が増えたな、とか見たことあるような設定、ストーリーだな、という声はよく聞かれますし私自身も感じています。昨年、第1話だけ観てすぐに視聴を止めたアニメもありました。「見たことある」の詰め合わせのようで、先の展開に全く興味が持てなかったんですね。

実際はどうなのか、真意はわかりませんがこのジークアクス、そんな今の視聴者に対する答えであり挑戦のようにも見えてきました。完全に見た事がある、安心出来るものと驚きの要素をミックスさせて、面白いと言わせてやるぞという気概を感じるんですね。先週からですが、いかにもガンダムな要素を入れつつも空気感が明らかに「エヴァンゲリオン化」してきている…つまり監督&スタッフが自分色を押し出し始めた、そんな後半戦の印象です。

血の通ったキャラが道具として扱われるのはガンダム作品における戦場描写を思わせつつ
遠隔でモビルスーツを動かしてしまう、というのは他のロボットアニメ的でもあり

初代ガンダムのアレンジで始まり驚かせつつ、そこに埋没せずにマチュとニャアン、二人の主人公にしっかりスポットを当てた「新しいアニメ」の側面も持つ。先行上映版でのビックリ、をインパクトだけに終わらせない展開は、ここまでシンシリーズを手掛けてきたスタッフによる手腕の賜物だと思います。毎週、何が起こるのか!?で視聴者の興味を惹き続けているわけですからね。

今回最後にあのキャラが出て来て次回、第9話の予告にはあのキャラの後ろ姿も見えたりして…「全貌が見えてくる」予兆を感じさせています。
つくづく、ガンダムという土台の強固さが凄まじいなと思いながら、予測のつかないこの物語に魂を引っ張られっぱなしなこの春であります。
残り4話?来週が待ち遠しくて仕方ありません。

出番も台詞もなかったのに最後の最後でしっかり主人公していたマチュ
何より、先週までろくでなし扱いだったのがこの数秒で反転しているから凄いです


ここまでの、ジークアクス感想記事です。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集