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注意する前に「ありがとう」を。職員に言葉が届くリーダーの共通点

「注意しただけなのに、次の日から何となく距離を置かれている……」

介護現場のリーダーなら、そんな経験があるのではないでしょうか。言葉遣い、報告不足、ケアの方法など、立場上、伝えなければならないことはあります。それなのに相手から「怒られた」「責められた」と受け取られると、「どう言えばよかったのだろう」と悩んでしまいます。

でも、私は指導のテクニック以上に大切なものがあると思っています。

それが、普段からの関係性です。

介護の仕事は決して楽ではありません。人手が足りない中で走り回り、利用者さんに気を配り、家族に対応し、記録にも追われる。職員さんは毎日、それぞれに頑張っています。

そんな職員さんに対して、リーダーは日頃どれくらい「ねぎらいの言葉」を届けているでしょうか。

「今日、大変だったね」
「さっきの対応、助かったよ」
「忙しいのにありがとう」
「最近よく頑張っているよね」

特別な言葉でなくていいのです。自分の頑張りを誰かが見てくれている。 それだけで、人の気持ちはずいぶん違います。

逆に、普段は何も言われないのに、失敗したときだけ注意される職場ではどうでしょう。リーダーが近づいてきただけで、「また何か言われるのかな」と身構えるようになります。

これでは、どれほど上手な言い方をしたところで、指導はなかなか届きません。

私は、指導とは、その場の話し方だけで決まるものではなく、それまでに築いてきた関係性の上に成り立つものだと思います。

もちろん、改善してほしいことは具体的に伝える必要があります。「ちゃんとして」「気をつけて」ではなく、何をどう変えてほしいのかを明確にすることも大切です。

しかし、その前に忘れてほしくないのが、職員さんへのいたわりとねぎらいです。

リーダーになると、どうしても「できていないところ」に目が向きます。 でも、人は認めてもらった相手の言葉だからこそ、耳を傾けようと思うものなのです。

注意する1回より、日頃の「ありがとう」を10回。

職員を動かすのは、巧みな指導話法ではありません。

「この人は自分の頑張りを分かってくれている」

そう思える関係こそが、リーダーの言葉を届かせる一番の土台なのです。

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