旧東ドイツの大都市・ドレスデンのサッカークラブ「SGディナモ・ドレスデン(SG Dynamo Dresden)」
SGディナモ・ドレスデン

SG Dynamo Dresden e. V.
創設年:1953年4月12日
ホームタウン:ドレスデン, ザクセン州
本拠地:グルックスガス・シュタディオン
ドレスデンのサッカークラブ

1945年、ドイツは2分された。宗主国が支配する「西側」とソヴィエト連邦が支配する「東側」に分かれたのである。「東側」となったのは、現在のメクレンブルク=フォアポンメルン州、ブランデンブルク州、ザクセン=アンハルト州、ザクセン州、テューリンゲン州、そして首都ベルリンの東側。なかでもベルリン、ライプツィヒ、ドレスデンの3大都市は、東ドイツの中心であった。
なかでもザクセン州の州都ドレスデンには、強力なサッカークラブが存在した。SGディナモ・ドレスデンである。1948年に設立された旧東ドイツのサッカーリーグ「DDRオーバーリーガ」で8度のリーグ優勝を誇る同クラブは、首都のベルリナーFCディナモと並び、リーグの顔だった。しかもディナモ・ドレスデンとベルリナーFCディナモの間には、興味深いつながりがある。
「ベルリナーFCディナモ」との繋がり

というのも、ベルリナーFCディナモは元々、ディナモ・ドレスデンだったのである。ディナモ・ドレスデンは1952/53シーズン、クラブ史上初のリーグ優勝を経験。この優勝チームに興味を持った東ドイツ当局は、首都ベルリンに強力なチームを築くため、トップチーム丸ごとをベルリンに移転させ、「ベルリナーFCディナモ」と改称したのである。驚くべき事実だ。
リザーブチームとユース部門だけが残った「ディナモ・ドレスデン」は、2部のチームの記録を引き継ぐ形で存続するも、その後4部まで降格。しかしヴァルター・フリッチュ監督のもとで1970年代に復権を果たすと、1990年までに7度のリーグ優勝を飾ったのだ。1990年にドイツ再統一を記念して行われたドイチュラント・カップ決勝では、FCバイエルン・ミュンヘンに勝利した。
受け継がれる歴史と伝統

同クラブには注目すべき選手も多い。1997年のバロンドール受賞者であるマティアス・ザマーやレヴァークーゼン史上最高のストライカーであるウルフ・キルステンなどを輩出したことでも知られるディナモ・ドレスデンのユースは現在でも優秀で、22歳のヨナス・ウーミヒェンや、21歳の中盤の天才トニー・メンツェル、フリードリッヒ・ミュラーなど逸材が揃っている。
2025/26シーズンには、3部から2部昇格を果たし、11位でシーズンを終えたディナモ・ドレスデン。1990年にバイエルンを破った際のメンバーの人であったラルフ・ハウプトマンの息子、ニクラス・ハウプトマンも現在のチームでプレーするなど、名門の伝統は連綿と受け継がれている。旧東ドイツの大都市・ドレスデンで輝くサッカークラブに要注目だ。
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