【6】♠︎♣︎♦︎❤︎ 何で選べばいい?
日曜日のお昼すぎ。
保育プランナーのオフィスにはいつもの8人が集まっていた。
ガラス張りの会議室の隣には小さなプレイルームがある。
積み木を積む音、絵本をめくる音、ときどき聞こえる子どもたちの笑い声。
その様子が見える席に、ハルさんとふみさん夫婦が並んで座っていた。
向かいには、これから赤ちゃんを迎えるアキくんとなつちゃん。
なつはテーブルいっぱいに保育園のパンフレットを広げている。
「……もう、わかんなくなってきました」
ゆき先生が笑った。
普段は保育園で働いているだけあって、パンフレットを見る目も自然と細かい。
隣のみき先生が身を乗り出す。
「何が?」
「認可、認可外、保育料、行事、英語、体操……」
なつが一枚持ち上げる。
「こっちは行事が年間20個くらいあるんです」
「多っ」
ハルが思わず笑った。
すると、あさひがコーヒーを置いた。
「じゃあ今日、保育園選びやろうか」
隣でヨルも、パンフレットを一枚手に取る。
「まず、アキくん。認可と認可外、どっちがいいと思ってる?」
「それは……認可?」
「なんで?」
「なんとなく安心そうだから」
ヨルが笑った。
「たぶん、そこから一回外した方がいい」
「え?」
「認可か認可外かは大事。でも、それだけで園の良し悪しまでは決まらないよ」
認可外保育施設にも指導監督の仕組みがあり、独自の保育方針やサービスを持つ施設もある。
一方で、料金体系や利用条件などは施設によって違う。
「だから、“認可外だからダメ”でも、“認可だから絶対安心”でもないんだよね」
あさひが続ける。
「保育料だって、表示されている金額だけで比べない方がいいよ」
ふみが「あ、それ大事」と口を挟んだ。
「うち、入ってから意外と細かいお金あったよね」
ハルが指を折る。
「延長保育、行事、写真、用品……」
あさひがメモ用紙を一枚取り、真ん中に線を引いた。
月額保育料 | 年間で実際にかかるお金
「園選びするとき、こっちで比べるの」
右側をペンでトントンと叩く。
「1年間で考えるんですか?」
「さらに通園時間も入れる」
「時間も?」
「片道15分違ったら、往復30分。年間で考えたら結構大きいでしょ?」
アキが「確かに……」とスマホのメモを開いた。
3〜5歳児の認可保育所等は原則として利用料無償化の対象だが、給食費や行事費など別途負担が生じることもある。
0〜2歳児や認可外施設の扱いには条件もあるため、自治体と園ごとの確認が必要になる。
「つまり、“月いくら?”だけじゃないんですね」
「そういうこと」
すると、みき先生が年間行事表を眺めながら言った。
「で、俺はこっちの方が気になる。」
「行事?」
「年間20個あるから良い園とは限らないよ」
なつが意外そうに顔を上げる。
ゆき先生も頷いた。
「行事って、子どもが楽しむものでもあるけど、そのために何週間も練習することもあるからね」
「発表会を成功させるために、普段の遊びがほとんど練習になるなら、“誰のための行事だろう?”って」
みき先生がパンフレットを閉じた。
「逆に行事が少なくても、毎日公園行ったり、子どもが始めた遊びをじっくり広げてくれる園もある」
ハルが腕を組んだ。
「それ、パンフレットじゃわからないな」
「だから見学するんだよ」
ゆき先生が笑った。
「でも、見学で先生に説明聞くだけじゃないよ」
「じゃあ何を見るんですか?」
アキが聞く。
ゆき先生はガラスの向こうのプレイルームを指差した。
「子どもを見る」
「子ども?」
「先生が見学者と話してない瞬間に子どもへどう声をかけてるか。泣いてる子がいたらどうするか。遊びが途中の子を、大人の都合で一斉に動かしてないか。」
みき先生も続ける。
「あと、先生同士」
「園長先生がいる時だけじゃなくて、職員同士が普通に相談できてるか。新人っぽい先生が質問した時、先輩がどんな返し方してるか」
なつがパンフレットから顔を上げた。
「そこを見るんだ……」
ふみが笑う。
「私たち、最初は設備ばっかり見てた」
ハルも苦笑する。
「園庭広い、建物きれい、行事いっぱい。“ここすごいじゃん”って」
「でも毎日子どもと過ごすのは、建物じゃないもんね」
ふみの言葉に少しだけ間が空いた。
隣の部屋から子どもの「できたー!」という声が聞こえた。
8人が自然とそちらを見る。
あさひが広げられたパンフレットをゆっくり重ねた。
「園選びってさ、“一番すごい園”を探すことじゃないんだと思うの」
ヨルも頷く。
「家族と子どもにとって、“毎日を続けやすい園”を探すことなんだよ」
保育料・通園時間・行事・設備・保育方針・先生の関わり。
どれか一つで決めるのではなく、全部を少しずつ見る。
なつは最初に握っていた派手なパンフレットをテーブルへ戻した。
「見学で聞きたいこと変わりました」
「何聞く?」
ふみが笑う。
なつも笑って
「“年間行事はいくつありますか?”じゃなくて……」
少し考えてから続けた。
「“行事がない普通の日、子どもたちはどんなふうに過ごしていますか?”って聞いてみたい」
みき先生がニッと笑った。
日曜日の会議室にまた子どもたちの笑い声が届いた。
コラボ【6】 💴 ぐっち | 東大卒 お金の先生 💴
コラボ【5】 ⌛️ ニコマリーカラーサンドアート代表 湯浅まり子 ⌛️
コラボ【4】 👨🏫 一般社団法人日本みらい教育LABO代表理事 小野薰 👨🏫
コラボ【3】 🪀 おもちゃコンサルタントりゅうま 🪀
コラボ【2】 💐 花と心のスタイリスト稟心 💐
コラボ【1】 🎈🎈 バルーンパフォーマーキャサリン 🐥🐥
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コラボ【4】 👨🏫 一般社団法人日本みらい教育LABO代表理事 小野薰 👨🏫

「幼保小連携って、何のためにあるんだろう?」
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その裏では、園と学校の先生たちがたくさんの調整を重ねています。
幼児期の遊びと小学校の学びは、突然切り替わるものではない。
園と学校が互いを知り、子どもの育ちを自然につないでいく。それが幼保小連携の大切な役割です。
一般社団法人日本みらい教育LABO 小野 薰Instagram
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お子さんにお金のことを教えたいあなたへ🌝
公立小学校で26年間教壇に立った小野薰です。
「学校では教えないお金の教育」を FPの知識と自分自身の実体験を基に発信中📢 家庭でできる子どもへの声かけ・習慣づくりを届けます✨
みらいの学校GIFT主宰 / 一般社団法人日本みらい教育LABO代表理事
元川崎市立小学校教諭(26年)/ 2級FP技能士・AFP・宅地建物取引士 他
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コラボ【3】 🪀 おもちゃコンサルタントりゅうま 🪀

「どのおもちゃがいいですか?」
答えは人気ランキングではなく、子どもの遊ぶ姿の中にありました。
完成を教えるおもちゃより、試したくなるおもちゃ。
「次はどうなる?」「もう一回やってみよう」
そんなワクワクが、考える力や挑戦する心を育てていく。
まずは、おもちゃではなく子どもの姿を観察することから始まります。
おもちゃコンサルタント りゅうまInstagram
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保育・福祉の現場で約20年。
おもちゃコンサルタント/木育インストラクター。
「あそびが、ひとをつなぐ」をテーマに活動中。
コラボ【2】 💐 花と心のスタイリスト稟心 💐

「今日は“上手に作る日”ではありません。“好きな花”を一本見つける日です。」
ママは花を選び、子どもは香りや色に目を輝かせる。
「今度ひまわり買おう!」
「ブルースターも飾ろうね。」
花は作品を作るためだけではなく、親子の会話や笑顔、季節を感じる心を育ててくれる。
そんな「花の時間」が、保育園にやさしく咲いた。
花と心のスタイリスト稟心 Instagram
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花と心を整え、笑顔や人とのつながりを育む活動をしています。
季節の花と親子の時間や自分を大切にする時間をお届けしています。
フラワーレッスンやワークショップ、想いを届けるフラワーギフト、空間装飾などを通して…、「花との関わり方が変わることで、毎日の暮らしが少し豊かになる」ことを目指して活動しています。
コラボ【1】 🎈🎈 バルーンパフォーマーキャサリン 🐥🐥

「園児たちが、思いきりワクワクできる行事をやりたい」
その相談から始まった、バルーンショー。
一本の風船が、お花や動物へ変わるたび、
「次は何になるの!?」
子どもたちの目が輝いていく。
保育園の行事は、発表するだけじゃない。
驚いて、笑って、夢中になる。
“外の力”を少し加えるだけで、いつもの園がワクワクの舞台に変わる。
バルーンパフォーマー キャサリンInstagram
2022年にバルーンアートの全国大会で優勝。
バルーンショーがふるさと納税の返礼品に(大阪府茨木市)
1800件以上の出演件数。
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