なぜ、後発事業者は「外の世界」を解剖するのか(外部環境分析から)
これまで「PEST分析(マクロ環境)」「5フォース分析(業界の圧力)」「バリューチェーン(工程管理)」そして「コスト構造分析」と、内装施工ビジネスの構造をラフに解剖してきました。
事業を立ち上げて間もない後発事業者が、激しい市場で淘汰されずに勝ち残るにはどうすべきか。会社立ち上げ前と後では見える景色も変わり、改めて初心に返って「この業界の本当の構造はどうなっているのか」を、皆さんと一緒に再確認していたのが、この一連の分析でした。
外部環境分析の本当の目的
ビジネスにおいて戦略を立てる際、基本となるのは以下のプロセスです。

【戦略策定の一般的なロードマップ】
[外部環境分析] ➔ 業界全体の構造や構造的な歪みを把握する
[勝ち筋(KSF)の特定] ➔ どこに市場の隙間や勝負どころがあるかを見極める(KSF=Key Success Factor)
[内部環境分析] ➔ 自社のリソース(強み・削る部分)を照らし合わせる
[経営戦略の決定] ➔ 具体的な行動に落とし込む
つまり、これまで行ってきた分析はすべて「この業界における勝ち筋(成功の条件)を見極めるための外部分析」でした。
教科書的にはこの流れとされていますが、実際にこれを自社の経営戦略へ正しく落とし込むのは容易ではありません。
各ステージで解釈を掛け違えたり、「特定した勝ち筋が本当に正しいのか」という迷いが生じるからです。頭で理解することと、実際の事業へ反映させる間には大きな溝が存在します。
フレームワークを超えていく「現場の直感」
こうしてフレームワークを用いて数値や構造を言語化してきた私ですが、大きな気づきがありました。
長年この業界で現場を張り続けてきた私の父は、こうした難解なフレームワークなど一切使わずに、すでに頭の中で業界の構造やコスト感を完璧に計算し、戦略的に動いていたのです。
データやフレームワークは、あくまで状況を客観視するための道具に過ぎません。現場の最前線で生き抜いてきた叩き上げの直感と経験値は、時にロジックを一瞬で飛び越えます。
理論と現場を往復し、自社だけの「勝ち筋」へ落とし込む
フレームワークによる分析は、あくまで業界構造を整理するための「手段」に過ぎません。これに過剰な時間を費やすこと自体が、後発者(=新参者)にとってはリスクです。
大切なのは、頭で分析した仮説を携え、自ら足を動かして現場や外の空気を肌で感じること。ラクスルの創業期がそうであったように、業界構造の理解(理論)と、自らの目で確かめた現場の解像度(体感)が重なった場所にしか、真の勝ち筋は見えてきません。
単なる机上の理論で終わらせず、かといって行き当たりばったりの勘にも頼らない。
自分の目で確かめた市場のリアルを戦略に落とし込み、無駄な摩擦を避けたプロセスを組み上げること。この確固たる基盤を作ることで初めて、自社の原点として掲げる「QOL(暮らしの質・心地よい空間)」を持続可能な形で届けることができるのだと実感しています。
業界分析 - 外部環境フレームワークシリーズ
なお、外部環境分析のフレームワークはたくさんにあります。
今回は業界の勝ち筋を見極めるためのものでしたが、他にも購買決定要因も探る必要があります。
MIRAIYA Lab合同会社(ミライヤラボ)
東京・千葉・埼玉にて、施設内装の原状回復を主軸にスタートした内装会社です。 一歩一歩、現場の数字と品質に誠実に向き合いながら、施設から個人宅まで「関わる人の暮らしの質(QOL)」をアップデートしていくプロセスを等身大に発信しています。 私たちの仕事への姿勢やストーリーをこれからもお届けしていきます。ぜひフォローで応援していただけると嬉しいです。
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