見出し画像

【学校教育】「北欧が今、こぞって紙に回帰している決定的理由」と紙の教科書の優位性【デジタル教科書/AI】


「デジタル教科書」や「AI」の活用など、教育現場でのデジタル化が進んでいるが、「先進的に導入を進めてきた北欧でいま、紙への回帰が進んでいる」という現実もあり非常に危険だ、と東大大学院教授が語った。


というニュースを読みました。

ーー

日本の教育現場で進むデジタル化の現状については

デジタル化を先行して進めた外国の状況については

というように以前から記事にしていますが、日本でも推進されつつある教育のデジタル化については、導入による功罪が少しずつ明らかになってきています。

そのことから、多くの方がバランスを取るべきだというスタンスをとるようになってきており、以前にまん延していた「デジタル化=善」のような考えは減少しています。

そして、今回の記事は、上記のように「デジタルとアナログのバランスを取るべき」という考えよりもさらに進んで、

デジタルよりも紙の教科書が優位
デジタルには悪影響が多い

という立場からの記事になります。


1.アナログ的な学びによって学んでいたもの

紙の教科書やノート、手書きといった授業方法を従来の「アナログ的な学び」と見なした場合、デジタル教科書での学びでは、視覚情報(位置情報)を得られにくい。

⇒ 確かに、デジタル教科書の場合だと、「教科書の端にあってもスクロールすることで全てを中心」にしますし、「小さな文字だったとしても拡大し読みやすいもので統一」した感じで読み進むので、上記の情報については得られにくいと思います。

そして、私たちの年代なら間違いなく行っていましたが、記憶を思い出す際に「教科書のあそこらへんに書いてあった」「ノートのあそこに書いた」など、こういった位置情報というのは、記憶の定着に必要なことも間違い無いです。

2.教科書にQRコードが添付されることのマイナス

デジタル教科書には詳細な情報を示すQRコードがたくさん掲載されることが多くなっており、そのことで紙の教科書の情報量をはるかに超えてしまっている、つまり、何をどこまで学んだらよいかということが分からない状態になっている。

⇒ これは、とても面白い視点でした。

私は基本的に、「教科書は詳しい内容まで記載してあった方が良い(=深く学びたいと考える学生に対応したほうが良い)」という考え方でした。

しかし大人になった現在、

様々な学びを得ることも重要だが、一方で捨てる(=得ようとしない)ことも重要

ということを実感していますので、あまり情報が無い教科書の利点、というのはとても腑に落ちました。

学習の基本は「限られたものに繰り返し触れる」ことであるからです。にもかかわらず、デジタル化によって情報過多となれば、その根本が損なわれてしまいます。

ニュース内の表現です。確かにその通りですね。

3.「書く」「文章を読み取る」「文章をまとめる」能力の低下

紙のノートを使わないと、「書き写して覚える」こと、メモを取る能力、書字の能力にまで影響が及ぶことが予想され、かな漢字変換に頼ることで「簡単な漢字すら書けなく」なり、語彙選択のレベルでは予測変換に頼って「同じ表現や定型文を繰り返す」ことになります。

⇒ 確かに、文字を入力しようとした場合、ひらがなを打ち込むことで漢字が勝手に変換され打ち込めますし、「予測変換」によって表現や語尾が同じような文章になってしまっていることは間違い無いです。

ビジネス的には上記機能は便利ですが、マイナス面も多くあるということですね。

4.教育の本当の価値とは

「効率的である」とか「便利である」ということですが、そのような観点から教育を捉えること自体が間違っており、教育において、「短時間で覚えられればいい」などという価値観はゼロです。

むしろ、教育とは繰り返しやって、それでも忘れてしまい、また繰り返しやってみる、そういう非効率なことの積み重ねです。

数学でも科学の実験でも、失敗を繰り返さないようトレーニングが求められ、段階を踏むことで見える景色が変わってくるわけです。専門的な研究も、これとまったく同じです。

⇒ 一時期、幼稚園や小学校の運動会(徒競走)で、

手を繋いで一緒にゴールする

ということが話題になりました。

この時も違和感しか感じませんでしたが、勝敗のあるもので負けるということ自体を問題としてとらえる考えは根深いです。

そこまでの過程が重要です。

そして多くの分野で、失敗を恐れず・失敗を繰り返しながらゴールにたどり着くことが重要になっています。

それを、学生の頃から学ぶ・習慣づけするということはとても重要です。


ーー

今回の記事のまとめとして、

 日本最古の「紙の教科書」は平安時代末期の『明衡往来』であり、「往来物」として明治前期まで使われました。この一〇〇〇年もの実績に対し、たかだか二〇年ほどしか利用されていないデジタル教科書に置き換えることは、教育の根幹を壊す恐れがあります。
 教育効果が保証されているのは、「紙の教科書」一択しかないのです。

ここまではっきりと言い切るところは潔いというか、カッコいいですね!

というように、かなり先鋭的な考え方をされている方の記事であり、

東京大学大学院総合文化研究科教授

という肩書がとても納得出来ました。

近い関係にはなりたくないですが笑、とても尖った考えを持っている方というのは、学びも多くあるのでとても好きです。

上記四つの点の中で、特に「文章を書く」能力の低下というところに、私もとても共感しました。

私はおじさんなので、現在の若者ほどデジタルを活用しているわけでは無いのですが、WordやExcelなどを利用する際も、予測変換は多く使います。

そうすると、

ここはこの漢字で良かったっけ?
⇒同音異義語などの使い分けや、点が必要かどうかの漢字自体の正誤

この表現でもっと適切なものはないか

などの能力はかなり低下していると思います。

この方の指摘するような問題点が全て発現しているかはともかく、北欧等デジタル教育で先行している国ですでに多くのマイナス面が発生しているという現実から学ぶ必要は間違いなくあると思います。



☆他の教育関連記事☆


今回の画像は【しのあや 紅里(こうり)】さんからお借りしました。ありがとうございます。

いいなと思ったら応援しよう!

モチベーター講師P206|学校教育と読書レビューとスイーツも 記事を読んで頂いた方に、何かしらのプラスを届けたいと考えています。

この記事が参加している募集