【ネタバレあり感想】『まどマギ ワルプルギスの廻天』で想起した超有名映画シリーズの特定作品、あるキャラクターの名ゼリフに救われた夜
はじめに
公式から「9月12日に日付が変わるまでネタバレ防止」の協力要請が出されています。私自身もその意図を最大限尊重したいと考えています。
ただし、公式のアナウンスでも「ネタバレであると明示し、読む人が選択できる状態であれば投稿可」とされていますので、本記事ではネタバレに配慮しつつ、感じたことを書き残しておきたいと思います。
なお、
サムネイル画像は「しっかり大きいサイズ」で話題になっている本作公開初日入場者特典の色紙からになります。
大ヒット上映中のため、入場者特典を入手したい方はお早めにどうぞ。
【重要】ネタバレに関する強いご注意
本稿では物語の根幹(重大なオチや結末そのもの)の直接的な暴露は控えますが、演出や一部の展開、台詞に触れるため、一定のネタバレを含みます。
そのため、未鑑賞の方、これから映画館へ足を運ぶ予定のある方は、ここでのブラウザバック(ページを閉じる)を推奨します。
初鑑賞時の感動や新鮮な驚きをスポイルすることは、本稿の意図するところではありません。読むかどうかの判断は、ご自身の責任で慎重にお願いいたします。
(※まどマギに関する過去のノンセレクト・レポート記事はこちらからご覧いただけます)
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未見の方は、くれぐれも慎重にご判断ください
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IMAXシアターをよく見る方は、あのサウンドが聞こえてきたかもしれませんね?

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本編:最高の名ゼリフ「もうあなたたちにはついていけない」
本作を通じて、私が最も心に刺さり、同時に最高だと感じたのは美樹さやかの「もうあなたたちにはついていけない」(※ニュアンス)という一言でした。
複数の魔法少女たちが延々と複雑な設定を語り合い、重々しい自分語りを繰り広げた直後に放たれるこの一言。観客の気持ちを代弁してくれたかのようなタイミングで、思わず映画館で吹き出してしまいそうになりました。
この台詞、実はものすごいポテンシャルを秘めていると感じています。
例えば、スクウェア・エニックスが何かやらかした時にFF15の「やっぱつれぇわ」が擦られるように、今後シャフトやアニメIPが難解すぎる展開や過剰な設定盛りで迷走した際、ネットミームとして「もうついていけない」が使われていく未来が目に見えるようです。
本作は、すべての脚本を虚淵玄氏が書かれたわけではないようですが、「もうあなたたちにはついていけない」は虚淵氏な気がします。もしそうだとしたら、"あなたたち"は制作陣の"どのあたり"を指しているのでしょうか ? そういうメタ的な発想も面白いかもしれません。
スター・ウォーズで例える『ワルプルギスの廻天』の位置づけ
演出面に目を向けると、プレタイトル(オープニング前の導入)の魅せ方は素晴らしく、「ワルプルギスの夜」というタイトルの回収シーンでは「おおっ」と心が躍りました。間違いなく光る部分は存在します。
しかし、異能力バトルものとして俯瞰すると、まどマギ以降に登場し完結を迎えた『呪術廻戦』などの後続作品の方が、設定の整理やバトルの構築において洗練されており、巧みに超えられてしまったという印象も拭えません。
たとえばテレビシリーズ当時はファン間で「イヌカレー空間」(イヌカレーワールド)と認知していた異世界への転移は、今では呪術回線の「領域展開」として説明したほうが広く認知されることでしょう。
映画全体の出来栄えを『スター・ウォーズ(SW)』シリーズに例えるなら、本作はまさに『エピソード7 / フォースの覚醒』でした。
オリジナル(ジョージ・ルーカス/虚淵玄)の手を離れた(あるいは一段落した)後の展開
映像のクオリティは高く、ファンに向けた「良質な祭り」として成立している
『エピソード8』のようにあからさまな破綻や酷さがあるわけではない
しかし、かつてのような圧倒的なオリジネーターの存在感や土台は感じにくい
ちなみに私自身、スター・ウォーズの中で特に好きなのは『エピソード5/帝国の逆襲』や『エピソード3/シスの復讐』です。
まどマギシリーズでも、前作映画「叛逆の物語」や、オリジナルテレビシリーズの中盤のエピソードが特に好きです。
ジョージルーカス無きスターウォーズの魂のありか
ジョージ・ルーカスがEP3で完結させた後のディズニーSWのように、まどマギシリーズも監督や制作陣の変化によって作風のニュアンスが変わってきています。
後から知ったのですが、本作のスタッフ陣には『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を手掛けたクリエイターも参加されているとのこと。
なるほど、唐突に現れる巨大な歯車や、ピンのようなものがランダムに刺さる中を少女が駆け抜ける描写など、どこかスタァライトを彷彿とさせる絵面が頻発していた理由がしっくりきました。
もちろん、これは監督や演出家の「作風・演出上の癖(作家性)」であり、ネガティブな意味ではありません。
また、音楽に関しても熟練の作曲家陣によって手堅く高品質に作られていますが、TVアニメ版の「コネクト」やSWの「メインテーマ」のような、時代を象徴する圧倒的なアンセム(代表曲)が生み出されたかというと、そこまでのインパクトは残らなかった印象です。
「毎回すべてを出し尽くす」脚本家・虚淵玄氏の言葉
原作者であり、まどマギの真のオリジネーターと引く認知されている虚淵玄氏について、ネット上のインタビューまとめ(パンフレット等)でこのような主旨の発言をされていたと目にしました。
大意「自分は毎回、その時点でのすべてを出し尽くして脚本を書いている。『叛逆の物語』の時点でもすべてを出し尽くしていたが、他のメンバーからのインプットやアプローチがあったため、今回の続編制作に至った」
(※真偽の詳細は各自ご確認ください)
この言葉を知ったとき、非常に腑に落ちるものがありました。一過性の爆発力で完結した芸術に、後から新たなピースを付け足していくことの難しさを、改めて実感させられます。
終わりに
映画を見終えたあと、私は自分自身にこう問いかけました。
「自分は、これからも『ディズニー版スター・ウォーズ』や『シャフト版まどマギ』に付き合い続けるのだろうか?」
それとも、美樹さやかのように、
「もうあなたたちにはついていけない」
と一線を引くのだろうか、と。
私個人の結論としては、今回のように「初週に劇場へ駆けつけて観る」ということは、今後はもうないかもしれないな、と感じています。
もちろん作品への関心が完全に消えるわけではなく、配信などで公開されれば観るとは思います。ですが、あのアニメリアルタイム世代として抱いていた「熱狂」からは、静かに一歩引く時期が来たのかもしれません。
皆さんは今回の『ワルプルギスの廻天』、どのように受け止めましたか?

