東金御成道2 御成台→東金御殿〔完〕
東金御成道とは、徳川家康が鷹狩りを行う道で、佐倉城主の土井利勝に造成させた道になります。
本格的な鷹狩りは三代将軍家光の時代で終了しており、家康は1614年と1615年の2回、鷹狩りを行っています。
船橋御殿(千葉県船橋市)から東金御殿(千葉県東金市)まで、約40kmがほぼ一直線の道。ここまで綺麗な直線街道は珍しく、現在も一部工業団地と駐屯地で寸断されている場所以外は、往時と同じ位置に道が残っています。
ゴールデンウイークの前半の日曜日、2回に分けて夫婦で歩きます。
2026.05.03
1.スタート地点まで




錦糸町駅のホームから、目の前に東京スカイツリーが見えます。
街道歩きで東京スカイツリーを見る事が出来たのは、日光道中で2回と水戸街道と赤山街道の計4回、歩いた順に紹介します。
日光道中 駒形橋
2021.11.20 東京都台東区
東京スカイツリーに最も近づける街道が日光道中。駒形橋付近からが一番綺麗に見えます。

水戸街道 千住新橋
2022.05.07 東京都足立区
荒川の向こう岸、千住宿の彼方に東京スカイツリーが、手前のタワーマンションより高く見えます。

日光道中 駒形橋
2022.07.18 東京都台東区
コロナ禍にZ世代の学生たちと日光道中を歩いた時の、スカイツリーを背景に撮影した一コマ。

赤山街道 千住道 小菅御殿
2022.08.22 東京都足立区
小菅刑務所の向かい側の荒川堤防から見た東京スカイツリー、遠くから見てもその高さに圧倒されます。



江戸川を渡り千葉県に入ります。
利根川はかつては現在の江戸川のルートを流れ東京湾に注がれていましたが、流域に何度も洪水で甚大な被害を及ぼしていました。
江戸時代に入り解くか家康の指示で"利根川の東遷"と言われる大土木事業が行われ、現在の川の流れに変わり太平洋に注がれています。

総武線都賀駅から千葉都市モノレールに乗り換えました。
上から吊り下げられている、懸垂式モノレールで、日本では湘南モノレールとここだけです。


運転台からの眺めはスリルがあります。

千葉都市モノレールの営業距離15.2kmは世界一の長さで、ギネス世界記録に認定されています。


本日の朝食はこちらで購入。
豊富なメニューとお手軽な価格、どれも美味しそうで悩みました。

坂月高架水槽。
調べてみると給水塔マニアの間では有名らしく、千葉県企業局水道部が管理している様です。
その大きさと形には、どこから見ても圧倒されます。
2.御成台




本日の朝食は、御成公園にてサンドイッチ専門店"ファミリー"のサンドイッチ。
しっとりとしたパンと素朴な味、とても美味しかったです。

千葉県はサバゲーフィールドの聖地と呼ばれており、街道を歩いていても時々看板を目にします。









この付近は道端が狭く、長屋門が立て続けに三つ残っており、東金御成街道のクライマックスと言っても良い場所でした。


3.御茶屋御殿




御茶屋御殿跡。
建物は残っていませんが、鷹狩りをやめてから350年近くも、御殿の跡地がそのまま保存されている事に、奇跡を感じました。





この付近の街道沿いは花の種類が豊富です。

御成街道は東金市内に入るまで、ほぼ一直線の街道。
上の画像の様な、真っ直ぐな風景が果てしなく続きます。


4.田植え




水田が美しいので、少し寄り道をします。


三世代で田植えをしていると思われます。
おそらく、田植えをしているお爺さんの息子と孫が、ゴールデンウイークに手伝いに来て、秋の収穫期にも同じ様な光景が繰り広げられるのでしょう。





御成街道沿いでは、土壁の家をよく目にします。

千葉ウシノヒロバ。
1968年に仔牛を預かり育てる"千葉市乳牛育成牧場"として開業。2020年に民営化し、牛が暮らすキャンプ場としてリニューアルしています。



都道府県別の乳牛飼育頭数を調べてみると、北海道が圧倒しており、千葉県は全国で6位でした。
北海道 816,800頭 63.2%
栃木県 51,400頭 4.0%
熊本県 41,900頭 3.2%
岩手県 37,000頭 2.9%
群馬県 31,000頭 2.4%
千葉県 25,200頭 1.9%


5.風景谷の険


風景谷の険(ふがさくのけん)。
御成街道では険しい傾斜地急を"険"と呼んでいました。
この付近では家康が駕籠から馬に乗り換えて登り、眼科の風景に感嘆した事から、風景谷の険とよばれています。







この付近は碁盤の目の様に畑が造成されており、街道が斜めに寸断されています。
御成街道の中で、道が寸断されているのはこの付近と、陸上自衛隊 下志津駐屯地付近の2カ所だけでした。






ネギ畑に落花生の殻が落ちています。
混植と呼ばれる、複数の作物を同じ畑で育てる農法の畑です。

今歩いている八街市は、国内最大の落花生の生産地。上の画像の右側の畑、種植えをする前の落花生畑だと思われます。
6.野馬土手








野間土手(のまどて)とは、牧場で飼っていた馬が外に出て行かない様に作った土手で、現在でも千葉県内に何カ所か残っています。
小間小馬神社の拝殿に向かって左側の境界が、野馬土手になっていました。

上の画像中央の土の盛り上がりは、民家の敷地に残る野馬土手です。

上の画像の、畑に貼られたポリエチレンのシートをポリマルチと呼びます。
雑草抑制と作物の生育を助けるなどの効果があるそうです。
芸術作品の様ですね。




街道を歩いていると、よくソーラーパネルの発電所を目にしますが、ソーラーパネルに挟まれた道を歩くのは初めてです。
50年後にはどうなっているのか気になります。
7.おあし坂







ものすごく急な下り坂。

歩く人があまりいない様です。


おあし坂の名の由来は、坂が急なので歩幅を大きく取り大足で歩かなければいけない事からと言われています。








たぶん世界一小さいチョコレート工場。
人気店の様で大混雑、寄り道しようと思いましたが諦めました。

九十九里浜が近いので、サーフボードの工場があります。

8.東金御殿















現在東金御殿の跡地には、東金高等学校が建っています。
元々は東金城があった場所で、八鶴湖周辺には、寺や歴史的建造物が残っており、地域のかつての賑わいや文化の深さが感じられます。






中心部には歴史的建造物が多く残っています。
江戸時代以降の東金は、近隣の農水産物が集まる問屋街や、味噌・醤油などを扱う豪商が集まり、大いに賑わったそうです。



帰りは東金線・内房線・京葉線・京浜東北線と乗り継いで、2時間半位で与野駅に到着。
今年も熊の出没が多いので、千葉県内でまだ歩いていない房総半島の街道を歩く予定です。
