ジークアクス第9話感想…繋がった原典と、「自由」のかたち
毎週火曜深夜に世間を騒がせる、ジークアクスのお時間です。
第9話が放送され、さらに翌日は特番もあるそうですね。

第9話 シャロンの薔薇
謎のメッセージに導かれたマチュはソドンを脱走し、ジークアクスで地球に降下する。不時着したマチュを救ってくれたのは、カバスの館に囚われた“お姉さま“と慕われている女性だった。マチュは彼女を連れ出し、コア・ファイターで脱出しようとする。(AmazonPrimeVideoより引用)
まさに第1話の時点から存在していた、「世界の秘密」が一つ明かされ、その全貌解明に大きく進んだ回でしたね。
どことなく感じる、「あの作品」の骨組み
上のサムネから、いきなりオチ的な部分を明かしますがシャロンの薔薇とはエルメスであり、中には「正史世界」とでも言えばいいでしょうか、そちらのララァが乗っていたという今回の引きでした。もはや珍しくもなくなったマルチバース、もしくはループ物の形で一つの可能性であったというのがこのジークアクスの世界だったようですね。
思えば、先日円盤の話を書きましたが新劇エヴァもそうでしたし、それ以外の作品でもこのパターンはかなり多く見受けられます。人気の設定、というよりはこれも「慣れ親しんだものを好む」傾向がある最近の視聴者に合わせた手っ取り早い「掴み」の手法になっているのかもしれません。


ハッキリと「別の世界」、また皆が知るファーストガンダムの物語を語ったのはララァが初めてで、シャロンの薔薇の正体も相まって今回初登場ながら圧倒的な存在感を示してきましたね。夢がらみとはいえ、何度繰り返しても…のところに某魔法少女作品の悲劇性を感じました。
さらに、これは私独自の感覚なのですが過去、歴史の遺産的にエルメスが登場したところで、イデオンっぽさを感じたんですね。
あれも主役ロボが第六文明人の遺跡で、かつて滅んだ人々が遺したものです。そして明言こそされていませんがその滅んだ人々というのはまさに、宇宙世紀の人類ではなかったかと解釈しているんですね。ニュータイプという概念からさらに進歩し、人の意思を物理的エネルギーに変換するシステムまで作ったものの(具体的にはイデオンを造る金属・イデオナイトにシステムがある、と監督が語っています)、争うことを止められなかった人類はその意思、イデによって滅ぼされたという。

ジークアクスも、単純な時間経過とは違いますがファーストガンダムの世界、物語を引き継ぐか、繰り返すかといった世界観です。ぼんやりとだけ見えていたその部分がハッキリした今回の第9話、ある種の解答回でもあったので非常に大きい意義がありましたね。

ニュータイプだからか、ニュータイプ同士だからか、もはや超能力者のやり取りでした
このシャリアブルも、いわゆる正史では命を落としている人物です。
エルメスの存在についておぼろげに理解はしている様子でしたが、さらに次回予告ではギレン・キシリアの両名も出て来ていよいよジオン内抗争が本格化しそうな予感があります。「本当は死んでいる人達」が、残り数話でどう生きて、何を見て、何を知るのか。ここに来て、「ジオンが戦争に勝っても何も変わらない」を描いているようで、実はそうでもなかったのかも…という認識に私自身、変わりつつあるんですよね。運命そのものが変わっている登場人物が、このジークアクスで最後まで生き永らえたならばそれは新しい運命が切り開かれたことになりますから。
加えて、ララァの夢ではどうやってもシャアが死ぬ…というのも気がかりポイントではあります。大きな秘密が明かされての残り3話ですが、新たな謎も浮かび上がる多重構造ですね。

言えないでしょうか、しかしだからといって…な堂々巡りにはなるのですが
どうなるティーンエイジャーたち
さて、そんな世界観が浮き彫りになってきた中で、マチュ達はどうなっていくのかというこの作品の主題も無視できません。ファーストガンダム要素よりも深く掘られるべきはそちらだと思っています。

本当に特別な準備を何もせずそのままモビルスーツ単機で突っ込みました
50年近いガンダムの歴史の中で、一つ伝説が生まれた瞬間です
マチュは念願だった地球に降り立ちますが、重力、空、海が思った程コロニーと変わらないのでちょっと拍子抜けしていた様子です。まぁ、そんなもんですよね。今回、感じたこととしてシュウジに会いたい一心で暴走気味の行動をしてきたマチュが、他人の頼みでララァを連れ出そうとした。それはやはり思いやりのある子だからだな…という印象です。

反抗もしていますが、基本的にお母さんを嫌ってはいないのでしょう
第7話では自分、シュウジの事しか見えなくなり盗みまで働いたことで「歴代最低の主人公」とまで言われていましたが、そこまで酷い子ではない。そもそも第1話で、難民のニャアンの悲しそうな顔を見て軍警に怒りを覚えたことを忘れてはいけません。
と、そのニャアンは今回出番がありませんでしたが、やはり私はマチュと早く和解して欲しい気持ちがあります。前回特殊エンディングだったので、このまま最終回までこの形なのかも…と思っていたところに今週、いつものほのぼのエンディングが戻って安心しましたね、どうか本編で二人のあの笑顔を見せてください。

…個人的願望を込めた展開としてはこの先、
ザビ家抗争に巻き込まれジークアクスとジフレドが大激突、そこで大規模なゼクノヴァが起こりかけるも、シュウジの介入でなんとか阻止。その後マチュ、ニャアンは地球で監視付き幽閉生活となり…エンディングの暮らしに繋がってEND。
こんな感じならいいなぁ、と思ってたりしますが、ここまでただの一話も想像の範疇に納まったことがないアニメなので(笑)、ハッピーにせよバッドにせよ、凄いラストになるんだろうなぁ…とは思っています。


そしてその辺は、おそらくぼかされたまま終わりそうな気もします(笑)
ともかく、世界観の厚みからしてやっぱり面白いジークアクス。
いよいよ終盤ですが、しっかり見届けていきます!
ここまでの感想記事です。
