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【AIマンガ】世のオトーサンたちによる「見る専」という謎の生態について



世のオトーサンという生き物は、時折ひどく謎めいた行動をとるものである。

長女であるところの陽菜が、父親のスマートフォンに潜む「秘密の小部屋」を発見してしまったのが事の発端である。アカウント名「t.k_1987」。投稿ゼロ、フォローゼロ、フォロワーゼロ。自己紹介欄すら真っ白という、宇宙空間の真空地帯のような恐ろしいアカウントなのだ。

「さみしいね」と呟く娘に対し、オトーサンはメガネの奥をキラリと光らせて言い放った。

「見る専だ。猫」

なんという孤高。なんというハードボイルド。ただひたすらに世界のどこかで蠢く猫たちの映像だけを無言で浴び続けるための、純度100パーセントの受信装置。情報過多で承認欲求が渦巻く現代SNS社会において、これほど贅沢でピュアな使い方があるだろうか。それがオトーサンの裏の顔だったのである。

しかし、事態は思わぬ方向へ転がる。娘の「フォローしてあげるね」という無邪気な親切心に対し、オトーサンは激しく動揺し、全力で拒絶したのだ。

「見られると見れなくなる」

まったくもって意味不明な理屈である。どうやらオトーサンにとっての「見る専」アカウントとは、深い森の奥で息を潜めて野生の動物を観察するような、極めてデリケートな精神空間らしいのだ。そこに「家族」という強力なサーチライトが照射されると、恥ずかしさのあまり猫たちの尊い姿が直視できなくなってしまうという、実にめんどくさい自意識の構造がそこにはある。

そんなわけで、今日も日本のどこかで、家族の目を盗みながらコソコソと猫動画に癒やされる不器用な男たちが生息しているのである。



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