60歳になって思うこと ~敵はわたしの中にいた~
いま思うことはー
素直に言えば、
よく60歳まで生きてこれたな……
この一言に尽きます。
振り返れば、
無為な少年期を過ごし
バブル時代に束の間の輝きを謳歌して。
そして、
心の病に倒れました。
パニック障害です。
無間地獄に堕ちました。
それでも、つまらないプライドに固執し、
無理解な世間と闘い続けました。
傍からはきっと馬鹿に見えたでしょう。
次に待っていたのは適応障害でした。
大手企業からドロップアウトし
キャリアの終焉を突き付けられ、
全てを失った、そのとき。
わたしは、妻と出逢いました。
彼女の励ましに支えられ
わたしはどん底から立ち上がり、
再び歩き始めました。
覚悟を決めて町工場に入りました。
年収は半減、
言葉が通じない空気の中で、
社会復帰のリハビリを始めたのです。
主治医との出会いがあり、
わたしは行く手を阻み続けてきたものの
「正体」を知ることになります。
敵は、わたしの中にいました。
長年わたしを縛っていたもの、
それが——発達障害です。
わたしを傷付けていたのはわたしでした。
けれど、それを知ったことは
「救い」でもありました。
10年が過ぎたとき、
ターニングポイントが訪れました。
妻と仲間の後押しを受け、
わたしは、退職の決断を下しました。
潤沢な資産があるわけではないけれど、
住む家があり、
子どももおらず、
妻の試算では、口に糊するくらいは出来るそうです。
戦争は終わりました。
勝ち取った穏やかな日常、
そして、自由——
こんな日が来ることを、あの頃のわたしは知りません。
長く終りの見えないトンネルの中で
世間の理不尽に押し潰され、
嘔吐ながら、蹲っていたあの頃のわたしは。
平均寿命
そして、健康寿命
残された時間は、長くないのかもしれません。
けれど、翼はあります。
どこまで行けるか分かりませんが、
この命が尽きる日まで
わたしはわたしとして、生きていきます。
それが、わたしの答えです。
ここまで、命を繋いできたわたしの——
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