iPad miniは「不便を楽しむ」ガジェットなのかもしれない
iPad miniを使い続けていると、ふと気づきます。
「あれ、これって不便だよな」と。
でも同時に、「この不便が、なんか好きなんだよな」とも思う。そのちょっと矛盾した感覚を、今日は言葉にしてみようと思います。
絶妙な中途半端さ

iPad miniのサイズは縦195.4mm、横134.8mm。スマホよりは明らかに大きく、レギュラーサイズのiPad AirやiPad Proよりは小さい。
ポケットには入りません。でも、大きなバッグも必要ない。

ボディバッグやちょっとしたトートにすっぽり収まるので、ラフに出かけるときでも自然とバッグに入っている。「今日使わなかったな」でも後悔しないサイズ感で、持ち出すハードルが限りなく低い。レギュラータブレットにはなかなか出せない気軽さです。
アプリを複数開いたりクリエイティブな作業には画面が手狭で、スマホのように気軽に取り出せるわけでもない。
どちらのカテゴリにもおさまらないから、自分なりの使い方を工夫する必要がある。その試行錯誤がハマったときの楽しさが、iPad miniの醍醐味だと思っています。
逆にいうと、その工夫が面倒に感じる人にはハマりづらいガジェットかもしれません。
キーボード問題は、むしろ「iPad miniのやり方」を教えてくれる

現行のiPad miniには純正キーボードがありません。
サードパーティ製のキーボードカバーはあるけれど、iPad miniの小さなボディに収めるためにキーピッチが狭かったり、独特の配列になっていたりする。正直、使いやすいとは言いにくいものが多いです。
最初はこれを「欠点」と捉えていました。
でも実際に使っていると、キーボードを繋がない使い方が自然と身につく。フリック入力やApple Pencilで完結するシーンが増えて、それはそれで心地いい。より身軽で扱えるようにカバーも取っ払って、画面と背面の保護フィルムを貼っているだけの運用になりました。

さらに、背面にはマグネットリングを取り付けて、マグネットスタンドと物理キーボードで簡易的なPC環境としても使っています。キーボードは折り畳みのものや47キーしかないコンパクトなものを用意。持ち出すのも苦にはならないセットアップです。
画面が小さいから、集中できる

iPad miniで文章を書いていると、PCよりも捗ると感じることがあります。
理由はシンプル。画面が物理的に小さいから、1つのアプリしか映らない状態が「普通」になるんです。
PCだとウィンドウを並べられる。Safariを開きながら、SNSを横目に、Slackの通知をちらっと見て……という状況が当たり前になりがちです。集中するためには「閉じる努力」が必要になる。
iPad miniは逆で、複数アプリを開くには「開く努力」が必要になる。何もしなければ、目の前には1つのアプリだけ。意識をしなくても集中状態に入れてしまう。
不便が、結果的に環境を整えてくれる。

分割表示もできるんだけど、iPad miniだとやっぱり複数のアプリを開くには手狭。11インチや13インチのiPadと比べてしまうと使いにくいのが本音です。結果シングルタスクに集中ができるんですよね。
正解がない分、育てる楽しさがある

iPad miniはレギュラーサイズのiPadよりも軽い(第7世代で293g)ので、スマホ向けのアクセサリーが使えるものもあります。
そして純正アクセサリーが少ないということは、「公式の正解」がないということでもある。

自分でいろいろ試して、アレコレ組み合わせて、自分だけのセットアップを育てていく。完成されたエコシステムって快適だけど、余白がない。iPad miniはその余白が大きいから、ユーザーが手を入れる楽しさがある。
試行錯誤そのものがコンテンツになっている、という感じ。
あとがき

iPad miniの不便を整理すると、こんな感じ。
スペック的な不便(画面サイズ、純正アクセサリーの少なさ)、運用的な不便(キーボード問題)。どれも確かに不便です。
でも、その不便のひとつひとつが、使い手の行動を形作っていく。
キーボードなしの使い方を覚える。シングルタスクで集中できるようになる。自分だけのカスタマイズを楽しむようになる。
「不便を楽しむガジェット」というより、不便が勝手にいい使い方を教えてくれるガジェットなのかもしれない。
iPad miniを使っていて、最近そんなことを思っています。もし「なんとなく気になっているけど中途半端かな」と迷っている方がいたら、ぜひ一度手にとってみてほしいです。その中途半端さが、意外と自分にちょうどよかったりしますよ。
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