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子育ては親を育てる20年のプロジェクト

「子育ては親育て」
あなたは、この言葉を聞いたことがありますか。

子育てをしていると、親はいつも「どうすればいいのだろう」と考えさせられます。
 叱るべきか、褒めるべきか。
 習い事は何をさせればいいのか。
 スマホはいつ持たせるべきか。

毎日のように小さな選択が続き、「これで本当に合っているのかな」と迷うことも少なくありません。
でも、振り返ってみると、実は一番成長しているのは親自身なのかもしれません。

子どもは、親を育ててくれる先生

子どもは、一人で育つわけではありません。家族や友人、学校、地域など、さまざまな人との関わりの中で成長していきます。

その中でも、最も大きな影響を与える存在が親です。だからこそ、「親だからしっかりしなければ」と肩に力が入ってしまう人も多いでしょう。

しかし、考えてみてください。
一人目の子どもを育てるとき、最初から完璧な親などいるでしょうか。
誰もが初心者です。自分の親に相談し、友人に聞き、本を読み、インターネットで調べる。

「これでいいのかな。」
「もっと良い方法があるのではないか。」

そんな試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ親になっていきます。
つまり、親もまた、子どもから子育てを学んでいるのです。

子育ては、人として成長できる最高の学び

私は、双子の子育てを通して多くのことを学びました。
 子どもの小さな変化に気づく観察力。
 先回りして危険を予測するリスク管理力。
 子どもの気持ちを受け止め、言葉を選んで伝えるコミュニケーション力。

そして何より、「相手の立場で考える力」です。子どもはどう思うか、どう感じるか、どうしたいのか、それをいつも意識しながら接していました。

振り返ってみると、これらは親子関係だけでなく、仕事上でも大いに役立つスキルです。部下の育成やチームづくり、トラブルへの対応など、子育てで身についた力がビジネスの場面でも生かされていると実感しています。

子育ては決して仕事の妨げではありません。むしろ、人として、そして社会人として成長できる最高の実践の場なのです。

人生で最も長く、最も大切なプロジェクト

私は、子育ては「人生最大・最長のプロジェクト」だと思っています。子どもが自立するまで、およそ20年。これほど長い期間、一つのことに向き合い続ける経験は、人生でもそう多くありません。

思いつくのは、完成まで100年以上かかっているサグラダ・ファミリアくらいでしょうか。もちろん、子育ては建築物とは違います。図面どおりには進みませんし、毎日が予想外の連続です。誰でも「え~、なんで今そうなるの!」と焦ったことは、何度もあるでしょう。

だからこそ、悩み、考え、工夫し、成長する。その積み重ねが、親を少しずつ育ててくれるのです。

「仕事か子育てか」ではない

ここで、誤解しないで欲しいことがあります。
私は、仕事を犠牲にして子育てを優先すべきだと言いたいわけではありません。

特に男性は、「家族のために働くことが自分の役割だ」と考え、会社中心の生活になりがちです。その背景には、職場の文化や上司の価値観など、自分一人では変えられない事情もあるでしょう。

しかし、大切なのは「長く働くこと」ではありません。限られた時間の中で成果を上げる働き方を工夫し、その分、家族と向き合う時間を少しでも増やすことです。

仕事も、家庭も、よくばり人生でいいじゃないですか。
どちらかを犠牲にするのではなく、どちらも大切にする。その積み重ねが、親としても、社会人としても成長につながるのです。

正解は家庭の数だけある

もちろん、家庭の事情はそれぞれ違います。
共働きなのか、祖父母の支援があるのか、子どもの年齢や仕事の内容はどうか。私の場合は、双子の子育てだったので、インターネットが普及するまでは、相談する人もいませんでした。

だからこそ、「これが正解」という子育てはありません。夫婦で話し合い、ときには意見が対立しながらも、その家庭にとって最善の方法を探し続け、子育てすること。その姿勢こそが、子どもにとって安心できる環境につながるのではないでしょうか。

子育ては、やり直しができない

「後悔先に立たず」
そして、「子育てはやり直しができない」プロジェクトです。

子どもの「今」は、二度と戻ってきません。だからこそ、いつも本番で、完璧を目指す必要はありません。迷ったら、まずやってみる。子どもと向き合ってみる。ちょっとした失敗は、貴重な人生経験、自分の糧になります。

そうした積み重ねが、子どもを育て、そして親自身を育てていきます。
子育ては、子どもを育てる時間であると同時に、親が人生で最も大きく成長できる時間だと思います。


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