“流通の中継点”から“価値を生み出す起点”へ──卸が進化する時代にタノムが果たす役割
毎日の食卓に並ぶお弁当やお惣菜、飲食店やスーパーの棚にずらりと並ぶ食材。その食材が、どんな仕組みを通って届いているか、ご存知でしょうか?
こうした私たちの日々の”当たり前の光景”を支えているのが”卸”です。
しかし今、長年当たり前を支えてきたこの仕組みが、大きな転換期を迎えています。
本記事では、卸の役割から抱える課題、そしてタノムが挑むDXの最前線までをわかりやすくご説明します。
※卸を支える受発注SaaS「TANOMU」についてご興味ある方は、創業当初と6年後の2025年に公開した記事をご覧ください。
食の流通を支える──卸という橋渡しの存在
卸とは、メーカー・生産者(農家や漁師)と飲食店・小売(スーパーやコンビニ)をつなぐ“橋渡し役”です。

卸がいることで、
・生産者・メーカーと飲食店・小売の間で需要と供給のバランス調整できる
・在庫・物流を効率化し、安定した供給を実現できる
・品質や鮮度を管理し、安全な食品を届けられる
・消費者の声をもとに、新しい提案や商品流通を生み出せる
・地域に根ざした取引を支え、食の多様性を守る
といったメリットが生まれます。
もしこの“橋渡し役”が存在しなければ、生産者・メーカーは各店舗との個別取引に追われ、物流コストや管理負担が増大します。一方で、飲食店・小売側も複数メーカーとのやり取りが発生し、仕入れの手間や在庫リスクが拡大します。結果として、商品の安定供給が難しくなり、価格変動や品切れが起こりやすくなるでしょう。

こうした混乱を防ぎ、流通全体をなめらかに回しているのが卸の役割です。消費者からは見えにくい仕組みですが、このネットワークがあるからこそ、私たちの食卓には毎日多様な食品が並んでいます。
“なくてはならない存在”が抱える、変われない現実
食を陰ながら支えている卸ですが、実は多くの課題を抱えています。
アナログな業務に時間を取られる
今もFAXや電話、紙の伝票が主流という現場は少なくありません。 転記ミスや伝達漏れが起きやすく、確認や修正に時間を取られ、”改善に向き合う余力”が残らないのが実情です。この“変えたくても変えられない構造”こそが、業界全体の生産性を押し下げています。
商習慣の多様さと属人化
特に中小の卸では、取引先ごとに発注単位や支払い条件、納品ルールが異なり、経験や勘に頼って対応するケースが多くあります。こうした”個別対応の積み重ね”が標準化を妨げ、業務を属人的にしています。
データが分断され、全体最適が見えない
受注・在庫・物流・請求などが別々の仕組みで管理され、情報がリアルタイムで共有されていないこともよくあります。そのため、在庫の過不足や納期の遅れが起きやすく、アナログな対応に頼らざるを得ないのです。
固定化された取引関係が変革を妨げる
”昔からの付き合い”を重んじる文化が根強く、関係性を変えることに慎重な事業者が多いのも特徴です。改善の必要性を感じていても、「相手が困るから」「慣れたやり方を変えにくい」といった理由で、非効率な業務が温存されています。
人材不足とノウハウ継承の難しさ
高齢化が進む一方で、若手人材が育ちにくく、現場を支えてきた知識や経験が失われています。限られた人員で膨大な業務を回す中、次世代への仕組みづくりにまで手が回りづらいのが現状です。
”なくてはならない存在”でありながら、卸の現場は今もアナログな手法や人力に頼る仕組みが主流です。スピードや効率が求められる時代に、このままでは対応しきれない――それが、卸業界が抱える大きなジレンマです。
加速する外部環境の変化が卸の存在意義を問い直す
業界の構造的な課題に加え、時代の変化も卸の在り方を大きく揺さぶっています。メーカーが自社ブランドを直接消費者に販売する D2C(Direct to Consumer) の拡大や、 ECサイトの普及による購買スタイルの多様化など、”流通の業態”は急速に変化しています。
これまで当たり前だった「メーカー・生産者 → 卸 →飲食店・ 小売」という商流の前提は、デジタルの波によって再構築されつつあります。そのなかで改めて問われているのが、「卸の存在意義とは何か?」 という問いです。
時代の変化とともに、求められる役割・価値が変わりつつあります。現場で得た情報を活かし、取引の枠を越えて新たな可能性を生み出していく——“流通の中継点”から“価値を生み出す起点”へと、卸の進化が期待されているといえます。
こうした卸の現場のアップデートを支えているのが、タノムです。タノムが進めるDXは、まさに“卸の進化”を後押しする取り組みといえます。
DXはワクワクする挑戦に踏み出すためのスタートライン
DXという言葉は、時に「効率化」や「自動化」といった機械的な印象で語られがちです。しかし、私たちが目指すDXはその先にあります。タノムは、人の出番をなくすのではなく、人にしかできない仕事を創出することを目指しています。
アナログな業務をテクノロジーが代替することで生まれる余白の時間。その時間があるからこそ、「新しい食材やメニューの提案」や「旬・流行をとらえた情報発信」など、人にしかできない創造的な仕事に時間を費やせるようになります。
実際、「TANOMU」を導入いただいたお客様の現場では変化が生まれています。
データ入力に追われていた八百屋が、より良い商品を届けるための工夫に時間を使えるようになったり。
“売る=営業が動く”というアナログな発想から、“仕組みで売れる体制”へと変化した会社もあります。
他にも、業務効率化によって、労働環境の改善や採用力の向上につながった事例も生まれました。
そして、効率化によって生まれた“余白”は、卸だけでなくその先の取引先(飲食店・小売側)にも恩恵が広がっています。
隙間時間でスマホから確実に発注ができる利便性に加え、旬の食材をリアルタイムで見つけられることで、新規メニュー開発の創造意欲を搔き立てられている飲食店のお客様もいます。
こうした変化の連鎖は、”売り手である卸”と”買い手の飲食店・小売”双方に新たな価値を生み出しています。商習慣や構造的な壁を一枚ずつ取り払い、”人にしか生み出せない仕事”に時間を使える社会をつくっていく。それが、タノムが描く未来です。
卸の現場の声から生まれ、卸とともに進化するDX
私たちがこうした将来像を描き、業界の変革を起こせている理由――それは、「TANOMU」が中小の卸の現場課題を解決したいという思いから生まれたプロダクトだからです。
大手の卸と異なり、中小の卸は、天候や客足によって発注量が日々変動します。加えて、イレギュラーな注文への対応、スピード感ある納品が求められ、常に“今日を回すこと”に全力を尽くしていました。
当時は、買い手を支援するサービスはあっても、売り手である卸を支える仕組みはありません。「目の前のお客様の力になりたい」その思いこそが、「TANOMU」誕生の原点です。
“目の前のお客様の困りごと”を出発点にプロダクトを磨き続けた結果、いまでは中小の卸だけでなく、全国の大手企業、ナショナルクライアントにも導入されるプロダクトへと進化を遂げました。

この飛躍の背景にあるのは、創業当初から変わらない「常に現場の課題起点で機能を作る」という姿勢です。
この姿勢を貫いてきたからこそ、
・受発注の仕組みを変えるだけでなく、業務フロー全体を変革できる
・業種や規模を問わず、現場に根づく形で導入・定着が進む
といった成果を実現してきました。
けれども、私たちの挑戦はまだ道半ばです。いま新たな価値を生み出せているのは、食品業界のほんの一部にすぎません。これからも一社一社の現場に真摯に向き合い、課題を解きほぐしながら、業界に新しい風を着実に吹き込んでいきます。地道な一歩の積み重ねこそが、業界を根底から変えていくと信じています。
まとめ
「テクノロジーで、シゴトをシンプルに」というミッションを実現するために、私たちはこれからも挑戦と変化を続けていきます。そのために、チームとしてさらに成長していく必要があります。
タノムでは、現場のリアルを理解し、課題の根幹にある「なぜ」を一緒に考えながら、チームで最適な答えを見つけることを大切にしています。
職種や立場を越えて対話し、同じ目線でお客様の現場に寄り添う――そんなカルチャーに共感してくださる方と、強いチームを作り、ともに未来を描きたいと考えています。
食品業界の知識がなくても構いません。それよりも大切なのは、“誰かを助けたい”という気持ちと “本質的な課題に向き合う覚悟”を持っていることです。
私たちのミッションに心動いた方はぜひ一度お話ししましょう。
タノムについて知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
募集中ポジションはこちらをご覧ください。
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