フォーミュラE CEOが角田裕毅とオコンに関心「素晴らしいドライバー」
フォーミュラEのジェフ・ドッズCEOが、エステバン・オコン、角田裕毅、周冠宇の3人を高く評価し、将来的にフォーミュラEで活躍できる可能性があるとの見解を示した。2027年のF1シートを失う可能性が高まっているオコンに対しては、新世代マシン「Gen4」のテストに参加する道も開かれているという。
ドッズCEOはスペインのSoyMotor.comのインタビューで、F1にはフォーミュラEに適応できる優秀なドライバーが複数いると指摘。オコンだけでなく、2026年に3戦限定でF1復帰を果たした角田裕毅や周冠宇の名前も挙げ、電動フォーミュラシリーズへの適性を評価した。
オコンは2027年のF1シート喪失の危機
オコンは2026年シーズン限りでハースF1チームを離れることが発表されており、2027年の去就は不透明となっている。
F1の移籍市場では大きな動きが少なく、30歳のフランス人ドライバーが来季もレギュラーシートを確保できる可能性は限られている。キャデラックがバルテリ・ボッタスに代えてオコンを起用するという直前の方針転換がない限り、F1残留は難しい状況にあるとSoyMotor.comは伝えている。
オコンは2019年にもF1のレギュラーシートを失った経験がある。当時はメルセデスのリザーブドライバーとしてパドックに残り、翌2020年にルノーからF1復帰を果たした。
今回もリザーブドライバーとしてF1にとどまり、復帰の機会を待つという選択肢はある。しかし、その場合はレースに出場できないシーズンを過ごすリスクを伴う。
一方、F1以外のカテゴリーへの転向も考えられる。トヨタからWECに参戦するとの噂も浮上したが、実現の可能性は否定されている。
そうしたなか、オコンに門戸を開いているのがフォーミュラEだ。

フォーミュラE CEOが角田裕毅と周冠宇も高評価
フォーミュラEのジェフ・ドッズCEOは、ローマで行われるブリヂストンの公式発表に先立ち、SoyMotor.comのインタビューに応じた。
ドッズCEOは、オコンがフォーミュラEでも十分に通用する才能を持っていると評価し、角田裕毅と周冠宇についても同様の見解を示した。
「幸いなことに、私はチームを運営していない。もし運営していたとしても、あまり良いチームにはならないだろう。ドライバーのラインアップを決めるのは各チームだ」
「以前にも話したが、F1にはフォーミュラEに非常にうまく適応できると私が個人的に考えているドライバーが何人もいる。彼らは並外れたドライバーたちだ」
「オコンは素晴らしいドライバーだし、ユウキも素晴らしいドライバーだ。周冠宇も素晴らしいドライバーだ。ほかにも優れたドライバーはたくさんいる」
角田裕毅は2026年、レッドブルのリザーブドライバーを務めながら、シーズン途中にレーシングブルズから3戦限定でF1に復帰した。ただし、これは代役としてのスポット参戦であり、レギュラーシートへの復帰ではなかった。
フォーミュラEは以前から角田と周に関心を示しており、今回のドッズCEOの発言は、オコンも同様に有力な候補として評価されていることを示している。
フォーミュラEにとって、Gen4時代に近年までF1で戦っていたドライバーを迎え入れることは、シリーズの魅力を高めるうえでも大きな意味を持つ。

F1経験者でも簡単ではないフォーミュラEへの適応
ただし、ドッズCEOはF1で実績を残したドライバーであっても、フォーミュラEへの適応は容易ではないと強調した。
フォーミュラEでは速さや大胆さだけでなく、レース展開を読む能力、戦略的な判断、そしてエネルギー管理が重要な役割を果たす。
「ただし、フォーミュラEのマシンを運転することは、F1マシンを運転することとは大きく異なる」
「今シーズン序盤のF1を見ても、バッテリーの出力が増え、それに伴う要求が高まったことで、ドライバーたちが対応にいかに苦労したかが分かる」
「F1では2030年か、あるいはいつか変わるだろう。しかし、現時点ではフォーミュラEにおいてエネルギー管理が依然として重要な要素であることに変わりはない。チームはドライバーの起用を非常に慎重に判断し、実際にレースで走らせる前に多くのテストを行うことになる」
フォーミュラEには高い競争力を持つドライバーが集まっており、F1経験者というだけで成功が保証されるわけではない。
過去にはストフェル・バンドーンが2022年にワールドチャンピオンを獲得した一方、アントニオ・ジョビナッツィは同年の参戦で苦戦を強いられた。
フェリペ・マッサやブレンドン・ハートレーもF1からフォーミュラEに転向した経験を持つが、必ずしも期待どおりの結果を残せたわけではない。
Gen4マシンのルーキーテスト参加も可能
フォーミュラEは2026-27年シーズンから新世代マシン「Gen4」を導入する。
ドッズCEOは、この新型マシンに興味を持つプロドライバーに対して、カテゴリーを問わずテストの機会を提供したいとの考えを明らかにした。
対象はF1ドライバーだけではない。インディカーなど、ほかのカテゴリーで活躍するドライバーにも門戸を開いている。
「これは、あらゆるカテゴリーのプロドライバーに対するオープンな招待だ」
「F1でもインディカーでも構わない。我々のマシンに興味があるなら、喜んで迎え入れるし、実際に乗って試してもらえる適切な機会を見つけたい」
さらに、オコンについては具体的にルーキーテストへの参加の可能性にも言及した。
「もしオコンが参加可能であれば、ここにいるチームのいくつかがルーキーテストで彼を起用することもできるだろう」
現時点でオコン自身がGen4マシンのテストに関心を示したわけではない。しかし、ドッズCEOの発言からは、本人が希望すれば複数のチームがテスト参加を検討する可能性があることがうかがえる。
2026-27年シーズンの開幕が迫っていることから、オコンが直ちにフォーミュラEのレギュラーシートを獲得する可能性は低い。それでも、2027年以降にF1復帰の道が閉ざされた場合、Gen4時代のフォーミュラEは現実的な選択肢のひとつとなり得る。
角田裕毅や周冠宇についても具体的な参戦計画は明らかになっていないが、フォーミュラEのトップが3人を名指しで高く評価したことは注目に値する。F1での将来が不透明なドライバーにとって、電動フォーミュラシリーズが新たな活躍の舞台となる可能性がある。











